レクサスは10月14日、フラッグシップSUVの「LX」をフルモデルチェンジし、中東地域で発表を行った。なお日本での発売は2022年初頭が予定されている。
新型「LX」は、「世界中のどんな道も楽に、上質に」をコンセプトに、運転感覚と乗り心地の向上が図られている。新型レクサスLXはランドクルーザー同様、伝統のフレーム構造を継承しており、ランドクルーザー由来の高い信頼性や耐久性、走破性を確保したうえで、“走りの質”が追求されている点がひとつのトピックと言えそうだ。
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なおエンジンは、予想された通り、排気量のダウンサイジング化を実施。従来モデルのLX570は5.7リッターV8エンジンを搭載していたが、新型では3.5リッターV6ガソリンターボに小排気量化。スペックは最高出力415ps、最大トルク650Nmとされた。従来モデルに比べると、38psと116Nmの向上となる。組み合わされるトランスミッションは10速ATで、多段化によるオフロード性能の向上と低燃費化が期待できそうだ。
なお新型もハイレンジとローレンジの切り替えが可能なトランスファーを継承しており、激しいオフロード走行に備えている。このほか走行性能を高める装備として、車高を「Normal」「Hi1」「Hi2」の3段階に設定できるアクティブハイとコントロールサスペンション(AHC)、オフロード走行の走行支援を6つのドライブモード(AUTO・DIRT・SAND・MUD・DEEP SNOW・ROCK)から選べるマルチテレインセレクトなどの機構を、従来型よりメカニズムを進化させたうえで搭載している。
また新たな装備として、後退時に手前で撮影された映像を合成することで擬似的に透過して後輪付近を表示する世界初の「バックアンダーフロアビュー」を採用。これは後退時に障害物との位置関係を把握できるようにすることで、悪路走行時やスタック時、または行き止まりに直面した際の脱出に効果を発揮しそうだ。
なお、新型では車重が約200kg軽量化されたのも注目のポイント。高張力鋼板の拡大採用のほかボンネット、ルーフ、全ドアパネルをアルミニウム化などにより、軽量化を達成している。さらに新GA-Fプラットフォームの採用により、フレーム構造を軽量したうえで、パワートレーンの搭載位置を後方に70mm、下方に28mm移動させるなど、低重心化も達成している。軽量化により心配されるボディ剛性については従来型比で20%向上しているという。
このほか新型LXのトピックとして、4座独立シートを採用した豪華仕様「EXECTIVE(エグゼクティブ)」が新たに設定された(標準仕様には3列シートを設定)。これはアルファードのエグゼクティブラウンジのような仕様で、後席に独立した豪華シートを2座設定し、周辺装備を需実させたもの。最大48度のリクライニング、オットマンを備えるほか、後席専用のディスプレイや天井に設けられた専用のエアコン吹き出し口を完備。さらに後席用センターコンソールの足元横のエアコン吹き出し口からは温風エアカーテンを送風可能とし、冬季に足元を快適に温められるようになっている。
また、オフロード走行に特化した「OFFROAD(オフロード)」も用意される。こちらは悪路走破性を高めるべく3つのデフロック(フロント・センター・リア)を標準装備するほか扁平率の高い18インチタイヤを装着。さらにマットグレーのホイールやブラック塗装のホイールアーチモール、ダークグレーメタリックのフロントグリルなど専用エクステリアを与えることで、悪路走破性に加え、精悍な雰囲気を高めた仕様だ。
一方、盗難対策としてはレクサスでは初となる指紋認証を全車に標準装備。スマートキーを携帯し、ブレーキを踏みながらスタートスイッチの指紋センサーにタッチすると、車両に登録された指紋情報と照合し、指紋が一致しない限りエンジンが始動しない仕組みとなっている。
このように各方面に進化した新型レクサスLX。2022年初頭とされる日本での発売が楽しみだが、その前に中東地域で大ヒットを飛ばすのは間違いなさそうだ。
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みんなのコメント
今は現行車よりも劣ると言われても実車を見れば、そんなことも言われなくなる良い車です。
いま揶揄してる人達は買えない人が殆どで前評判の参考にすらならない。
過去のどのグリルデザインも霞むくらい。