この記事をまとめると
■新型ランドクルーザー300系の納期が2年以上と言われている
最新車に「懐かし装備」を発見! 新型ランクルのメーターにみた「生きて帰る」ための表示2つ
■14年前に登場した先代ランドクルーザー200系の発売時の納期を探った
■筆者は新型の納期遅延は問題でありトヨタらしからぬ事態だと考えている
先代も当時にしては長かったがそれでも「半年」!
新型にフルモデルチェンジされたランドクルーザー300系の納期について、メーカーは「1年以上」としているが、販売店のコメントは異なる。「2年以上は確実で、契約されても正確な納期を申し上げられない」という。
納期が長期化した理由は、ランドクルーザーの人気が世界的に高く、なおかつ日本の割り当て台数が少ないことだ。開発者は「ランドクルーザーは生産総数の内、50%以上を中東で販売する。そこにオーストラリアとロシアを加えると、ランドクルーザー全体の90%に達する」という。日本の販売規模は極端に小さく、納期が大幅に延びた。
この納期遅延は、新型だけの傾向なのか、それとも先代型も長かったのか。
先代型のランドクルーザー200系は、2007年9月18日に発売された。先代型も発売前から受注を行っていたが、2年以上の納期遅延には陥らなかった。
それでも2007年の8月から9月に受注した車両は12月に納車されるのに、10月の受注になると、納期が2008年4月頃まで延びるということはあった。当時の納期は、一般的に1カ月から1.5カ月だったから、2007年10月の契約で納車が4月では長い部類に入る。当時は「半年も待たせるのか」と思ったが、新型に比べると大幅に短い。
当時は今ほどSUVがブームになっておらず、ランドクルーザーのブランド力も、ここまで高くなかった。ランドクルーザーを扱う販売店はトヨタ店だけで、今のようにほかの販売系列で売られることもなかった。
海外偏重を強めたことも新型の納期遅延に繋がっている!
そして先代型では、1カ月の販売目標が700台と公表されていた。一方、新型は販売目標を公表していない。開発者によると「納期が長く、販売目標も立てられない」という。背景にはコロナ禍による半導体などパーツの滞りもあり、納期遅延の原因は単純ではないが、新型が従来型以上に海外偏重を強めたことも影響しているだろう。
納期が2年以上では、納車されるまでに、転勤などによってユーザーの住所が変わっている可能性もある。中古車にプレミアム価格が付くかもしれない。
そこで販売店はトヨタの指示により、購入時には転売しない趣旨の誓約書を書かせるが、販売店によると「転売を差し止める強制力はない(クルマは私有財産だから当然だ)。転売目的とわかったのが納車前なら、契約をキャンセルさせていただく。納車後であれば、その後の取り引きを停止させていただく」という。取り引きの停止といっても、要は「クルマを売らない」ことだから、転売を抑止するほどの影響力はないだろう。
以上のように需要に見合う生産をしないと、納期が長引いてユーザーを困惑させ、プレミアム価格による中古車販売など市場の混乱も招く。コロナ禍の影響を考慮しても、ランドクルーザーは、顧客に寄り沿うトヨタらしからぬ売り方になっている。
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