レースシーンと絶妙にリンクする5×2デザインのリアルスポーツ
我々ユーザーがよく耳にする「レースからのフィードバック」という言葉。コンマ1秒を削り取るという至上命題を達成するために、さまざまなハードルを越えていく。製法や素材など、あらゆるノウハウが結集するのがレースの世界で、レーシングカー用のホイールもまた同様だ。
【工場見学】強靭さの秘密はココにあり! 「鍛造ホイール」の製品開発から完成まで
日本の鍛造ホイールブランド「TWS」も、”TWSレーシングホイールズ”名義でSUPER GTに参戦するGTマシンにホイール供給を行なっている。
「今年度GT300では6チーム、スーパーフォーミュラは1チーム、その他スーパー耐久やワンメイクレースなどで弊社のホイールを使って頂いています。TWSのレース用ホイールは、どのカテゴリーでもすべて5×2スポークのレイアウトになっているのが特徴です」と語るのは、TWS広報の猪股亜紀サン。そんなレーシングフィールドでの蓄積を下敷きにストリート向けに展開しているのが「TWSモータースポーツ」というブランド。ラインアップは『T66-F』、『T66GT』、そして海外専売モデルである『GT283』の3アイテムとなる。
【T66-F】
「T66-Fは全サイズで世界最軽量を目指したモデルです。そのために鍛造の素材そのものから開発を行いました」素材メーカーと共同開発した6T66材というのが、そのまま名称に使われている。徹底的に無駄な肉を削りつつ、しっかりとした剛性を確保。相反する要素を両立させる技術は、TWSモータースポーツとTWSレーシングホイールズとが相互関係にあることの裏付けだ。
【T66GT】
TWSモータースポーツシリーズの第2弾として展開するのが、『T66GT』だ。基本レイアウトである5×2スポークを踏襲しつつ、そのスポークは極限にまでシェイプ。高い剛性を確保しつつ、リムやウェル部分も徹底的に軽量化されている。ブレーキキャリパーとのクリアランスを確保しやすいスタンダードフェイスと、よりセンターパートを落とし込んだコンケーブフェイスの2種類を設定。
【GT283】
まだ日本では販売されていないが、海外で発売され人気を博しているモデルが『GT283』だ。スポークレイアウトはもちろん5×2デザイン。前2作を踏襲しつつ、センターの落とし込みを深くしたコンケーブフェイスを用意するなど、今のカスタマイズシーンに合わせた仕様となっている。「GT283は海外専売モデルですが、日本でも履きたいという声が多く寄せられています」。日本での発売も期待したいところだ。
コンペティティブな技術を元に、ストリート向けに展開する「TWSモータースポーツ」のシリーズ。スポーツモデルオーナーは要チェックだ。
なお、取材時には来季GT3に装着される予定となっているプロトタイプRSC312を発見(写真上)。5×2の基本レイアウトと縦断面を取った薄いスポークデザインがいかにもレーシー。どのチームが装着するか楽しみだ。
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