■大きく姿を変えた新型クラウン、残価率に影響は?
2022年7月15日に16代目となるトヨタ新型「クラウン」が世界初公開されました。
【画像】トヨタ新型「クラウン クロスオーバー」を全方面から見る
新型クラウンは4つのボディタイプを持ち、まずは「クロスオーバー」モデルを2022年秋から発売します。では、新型クラウンの購入時に気になる「残価率」はどのように変化しているのでしょうか。
新型クラウンは、クロスオーバー、スポーツ、セダン、エステートという4つのボディタイプをラインナップ。
さらに世界40か国で発売されるグローバルモデルへと生まれ変わるなど、これまでとはイメージの異なるモデルとなったことが話題となっています。
日本国内では、まずクロスオーバーモデルが2022年秋頃をめどに発売され、そのほかのボディタイプについては2023年以降順次発売される見込みです。
半導体をはじめとする部品不足の影響などにより、納車日については不確定な部分も多いようですが、すでに販売店ではクロスオーバーの予約受注が開始されています。
新型クラウンのクロスオーバーモデルの価格は、435万円から650万円と15代目となる先代クラウンに比べるとやや割安となった印象ですが、それでもトヨタブランドのフラッグシップらしく、国産車としてはやはり高価格なモデルです。
そのため、販売の現場では現金一括や通常のローンに加えて、残価設定ローンを活用した商談が進められています。
残価設定ローンは、販売店(メーカー)が将来の買取価格(残価)を保証することにより、ユーザーは保証価格を引いた金額を支払うという仕組みです。
例えば、車両価格が300万円のモデルで3年後に40%の金額での買取が保証されている場合、金利を無視するとユーザーは3年間の間に、300万円の60%である180万円を分割した金額を支払うことになります。
車両価格300万円のクルマが180万円の負担で手に入ることから、現金の支出を抑えられたり、あるいは現金一括で購入するよりも、1ランク上のモデルを検討できる点などが大きなメリットです。
一方、当然のことながら、実際には金利が発生します。
また、金利は支払い額の部分ではなく車両価格全体に対して発生することや、通常のローンに比べて割高な金利が設定されていることが多いというデメリットもあります。
また、買取時のクルマの状態や走行距離によっては買取額が保証されない場合もあるなど、クルマの利用に制限がある点や、車両価格全体を支払わない限りは、自身の資産とならない点などもデメリットといえます。
2010年頃から輸入車ブランドを中心に導入されるようになった残価設定ローンですが、現在では国産メーカーを含むほとんどすべての車種で利用可能です。
車種によっては現金一括や通常のローンと同等かそれ以上に利用されているなど、近年ではクルマを手に入れる方法のひとつとして定着しつつあります。
■新型クラウンの残価率は先代クラウン以上!?
残価設定ローンを利用する際は、車種ごとに設定された残価がどの程度であるかが重要となります。
残価は中古市場での人気などによって左右されますが、3年で40%から50%、5年で30%から35%程度となっていることが一般的です。
では、新型クラウンの残価率はどの程度に設定されているのでしょうか。
まず、2022年1月の時点で、先代クラウンの残価率は3年で46%、4年で36%、5年で29%となっていました。
セダン人気が低迷している状況下や、2018年の発売から時間が経っていることなどを踏まえても、ほかの国産セダンと比べると健闘している数字ですが、流行りのSUVである「ハリアー」の残価率が3年で59%、5年で43%となっていることを見ると、物足りなさは否めません。
そんななか、2022年7月現在、新型クラウンのクロスオーバーモデルでは、3年で52%、4年で43%、5年で36%となっています。
ハリアーほどではありませんが、先代クラウンに比べれば残価率は大きく上昇しています。
トヨタの販売店担当者は新型クラウンについて次のように話しています。
「過去のクラウンとはキャラクターが異なるため、この残価率はかなり固く見積もったうえでの設定だと思われます。
それでも流行りのSUVスタイルを採り入れたことが、先代に比べて強気の残価率につながっているのだと考えられます」
※ ※ ※
残価率は、残価設定ローンを利用するユーザーはもちろん、将来のリセールバリューの参考になるという意味では、現金一括や通常のローンでの購入を検討しているユーザーにも意味のあるものです。
また、残価率は定期的に見直しがおこなわれるため、今後新型クラウンが発売され、中古車市場でも取引されるようになると、残価率は上下する可能性が大きくあります。
とはいえ、販売実績のまったくないなかで設定された残価率としては、やはり強気な数字と見て良さそうです。
新型クラウンの発表の場では、トヨタの豊田章男社長や役員たちから「クラウンはジャパンプライドの象徴」や「クラウンはトヨタブランドのフラッグシップ」という、自信に満ちあふれた言葉が多く聞かれました。
新型クラウンの強気の残価率は、そうした自信のあらわれのひとつなのかもしれません。
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みんなのコメント
お金無い奴が車買う、大損するシステムだからね。
車は買えば資産価値があるから現金で買うのが一番有利
下取り価格の方が残価設定価格より明らかに高い。
メーカーは絶対に大損しない様に残価設定価格を決めて、その都度価格の見直しまでしてますからね。
参考にして下さい。