■2021年の米市場新車台数でトヨタが初となる首位に
多くのメディアでアメリカ市場の販売台数でトヨタがGMを抜いたというニュースを伝えている。
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記事の内容を見ると「GMの首位陥落は90年ぶり」とか「トヨタが昨年より販売台数を10%伸ばした」など、GMの凋落ぶりとトヨタの好調を強調している傾向。
果たして本当のところはどうか。アメリカの状況を調べてみた。
結論からいうと、世界規模での半導体不足と新型コロナ禍のためアメリカ市場は混乱の極みにある。
そもそもトヨタの販売台数を見ると、2019年までGMとフォードに次ぐ3位。そしてクライスラーやダッジ、ラム、ジープ、フィアット、プジョーなどを含むステランティスに僅差で勝っている状況。
新型コロナ禍のため、2020年にフォードを抜いていた。この時点で大きなニュースだったと思う。
さて。2022年もトヨタがGMを抜いたままかといえば、これまた「極端な半導体不足に見舞われない限りGMに勝つことは難しい。いや、FCAやフォードにも抜かれる可能性すらあります」
アメリカ市場は日本のメディアが考えるほど甘くない。ただし、5年スパンで評価すると、トヨタはTOP争いをする可能性を持つ。
以下、詳細を説明していく。
まず「GMが凋落したのか?」といえば、明確に「いいえ」となる。
2021年におけるGMの販売台数は前年から13%減った。2020年も新型コロナウイルスの影響により前年比で12%落ちているから深刻だと思う。
実際、本来なら2021年は10%以上販売台数を増やす計画だったようだ。なぜ販売台数を減らしたかといえば、半導体不足です。
アメリカの半導体事情、2021年は文字通り「踏んだり蹴ったり」。ただでさえ世界規模での不足状態という状況のなか、アメリカの半導体工場が集中する中西部で春先に大寒波。
5月は洪水となり工場休止続発。半導体の在庫が尽きた秋以降、クルマを作れないほどになってしまっていた。GMの凋落で売れ行きを落としたんじゃなく、作れなかったというワケ。
トヨタはどうか。
新型コロナ禍を受け、2020年の販売台数は、238万台を売った2019年比11%ダウンの211万台だった。
2021年になると新型コロナ禍の景気低迷から抜け出し、アメリカ勢より半導体不足の影響も少なかったから230万台に回復している。とはいえトヨタだって2019年の販売台数に戻っておらず。
そればかりか2018年の243万台にも届いていない。2018年のGMの販売台数は295万台。
50万台も多く、これをひっくり返そうとすれば、工場の生産能力から見直さないとダメ。
半導体不足が解消されたなら、GMは280万台規模に戻ると思う。前述の通りトヨタがGMを本格的に抜こうとするなら、5年以上掛かる。
また日本のメディアはトヨタのハイブリッドが絶好調と伝えているものの、アメリカも電気自動車に軸足を変えようとしている。
今後、GMとフォード、FCAと激しい電気自動車のバトルになっていくだろう。
日本のメディアが考えるほど単純な構図じゃありません。何よりアメリカ市場の難しさを解っているのはトヨタです。
参考までに、大恐慌前の1920年代はフォードとGM(正確にはシボレー)がTOP争いを繰り広げていた。
大恐慌後の1931年にGMはフォードを抜いて全米1位になった後、1度もTOPのポジションを譲っておらず。
1年だけにしろ、海外のメーカーに1位を持って行かれたのは、自動車王国アメリカにとってショックだと思う。
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みんなのコメント
トヨタにしてみれば「お前らもう少し上手くやれよ!」と言うところだろう。