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新型ステップワゴンが出たからこそ評価定まる! ホンダの飛び道具「わくわくゲート」は実は人気があったのか!?

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新型ステップワゴンが出たからこそ評価定まる! ホンダの飛び道具「わくわくゲート」は実は人気があったのか!?

 新型ステップワゴンが2022年春に登場する。SNSなどでは、新型の話題が多く投稿されているだろうと様子を伺うと、話題の中心は5代目から実装された「わくわくゲート」になっていた。

 わくわくゲートは発売当初から、左右非対称のデザインやゲートにあるタテスジで、一部のユーザーからは敬遠されてきた。一方では、ヨコにもタテにも開くテールゲートは使い勝手がよく5代目ユーザーから高い評価を得ていた側面もある。

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 新型に実装されないことを知ったユーザーからは「なんで廃止にするの?」「オプションでもいいからつけて欲しい!」と、わくわくゲートを惜しむ声が多数出ていた。

 「わくわくゲート」は人気の装備だったのだろうか。早くも復活の声が高まる「わくわくゲート」について考えていきたい。

文/木村俊之
写真/HONDA

■使うとやみつきに! 「わくわくゲート」に高まる評価

先代ステップワゴンに装備された『わくわくゲート』は、リアゲートに横開きのサブドアをつけるという革新的なものだった

 5代目ステップワゴンから実装された「わくわくゲート」は、1度使うとやみつきになるという声を聞く。その理由には、サブドア(ヨコ開き)の利便性が挙げられる。

 一般的にミニバンのリアゲートを開閉するためには車両後方に約1mのスペースが必要だ。だから壁や後方のクルマが邪魔して開閉できないことが多い。

 小さな子供がいる家庭では、クルマを前に出してからベビーカーを積み下ろさなければならないなど不便な側面もあるのだ。これはファミリーをメインターゲットにするミニバンとって、最大のデメリットといえるだろう。

 そこでホンダは、ステップワゴンにわくわくゲートを設定した。横開き(片側観音開き)できるのが特徴で、開閉に必要な車両後方スペースは最小400mmで済む。

 筆者はミニバンを利用していた経験があるが、リアゲートを全開にしなければ積めないほどの、大きな荷物を積む機会は少ない。また、荷物を積むたびに重たいバックドアを開閉することは面倒だ。その点、小さく開くサブドアがあるとクルマの移動をすることなく、開閉も楽にできる。これは大きな魅力だろう。

 実際に「日常生活ではサブドアしか使わない」「どこでも開閉できる便利さに、わくわくゲートがないのは考えられない」と、5代目ユーザーからはベタ褒めのわくわくゲート。廃止してしまうのは、あまりに惜しい。

■子供からも大人気! ファミリーでワクワクできるクルマ

 わくわくゲートは子供も大人もワクワクできる。ホンダがファミリー層へ向けた至極のアイデアだと思う。

 わくわくゲートには子供にとって秘密基地や秘密のドアのように、クルマを自分だけの特別な空間にできる。特に3列目のシートを子供が思うがままアレンジができ、まさに動く秘密基地を手に入れた気分になれるのだ。

 さらに、わくわくゲートを使ってクルマに乗り込むことも降りることも可能である。

 ユーザーからは「後ろから乗っていい? 後ろから降りてもいい? と子供が聞いてくるんですよ。そして毎回わくわくゲートを使ってクルマに乗るから、子供専用の入口のようになっています」という声もあり、子供から大好評なのである。

 一方で、「小さい子供は降りる時に飛び出しかねない、後方から降りられるのは危ないのではないか?」と、車内からリアゲートを開放できることに心配する声もあった(チャイルドロックがついているので、安全は確保されるが、子供は周囲が見えなくなる。楽しい時間ほど、注意をして欲しいと筆者は願う)。

 ファミリーカーは家族の記憶を作るクルマだ。「昔、クルマを秘密基地にしたよね。」と、5代目ステップワゴンは、家族に特別な思い出を作ってくれていたのだろう。

荷物の積み下ろしに重宝するだけでなく、シートアレンジによっては『わくわくゲート』からの乗降も可能だ

■ホンダにしか作れないわくわくゲート

 好評の声があるいっぽうで、5代目ステップワゴンが不評だった理由にもわくわくゲートが関係している。致命的な問題は、「左右非対称のデザイン」「リアドアにあるタテスジがイヤ」と、一部のユーザーから受け入れられなかったことだ。

 ユーザーがクルマを購入するときに最初に見るところはデザインであり、見た目が受け入れられなければ、どれだけよい機能があっても選択肢に上がらない。

 デザイン面の問題を克服すれば、わくわくゲートを搭載したステップワゴンに敵はなかっただろう。機能的で面白い「わくわくゲート」は、ホンダにしか作ることができないからだ。

リアゲートに左右非対称の縦ラインが入るデザインは一部のユーザーから敬遠された。使えば良さが分かる機能がデザインの段階で避けられるのはユーザーにとってもホンダにとっても残念だった

 ホンダの特許技術センタータンクレイアウトが、わくわくゲートを実現可能にしている。全方位から乗車できるクルマと銘打っても、手軽に乗り降りできる低いフロアがなければ意味がない。センタータンクレイアウトだから、シートを床下に収納することができ、低く平らなフロアにすることができるわけだ。

 ステップワゴンには、他社では絶対に真似できないホンダだけの空間を作り上げた。わくわくゲートがなくなるのは寂しいが、ホンダなら新たな面白いアイデアを実現させてくれるだろう。

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