現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 【スーパーカー年代記 036】プジョー 205ターボ16はグループB最強のスーパーWRCマシン

ここから本文です

【スーパーカー年代記 036】プジョー 205ターボ16はグループB最強のスーパーWRCマシン

掲載 更新 5
【スーパーカー年代記 036】プジョー 205ターボ16はグループB最強のスーパーWRCマシン

クルマ好きなら一度は憧れたことがあるだろうスーパーカー。その黎明期から現代までをたどる連載企画。第36回は「プジョー 205ターボ16」だ。

プジョー 205ターボ16(1984-1986年)
今回と次回に紹介する2台のマシンは、スーパーカーとは呼びがたい存在かもしれない。だが、ほぼ同時期に登場したポルシェ 959やフェラーリ 288GTO同様のグループBマシンであり、そのパフォーマンスはスーパーカーとして紹介しても遜色のないものだろう。

【くるま問答】トヨタ2000GTのサイドにある四角い部分には、いったい何が入っているのか?

プジョーはグループB規定による世界ラリー選手権に対して積極的な対応を示した。1984年に発表した205ターボ16は、その正確で緻密な戦略が功を奏したモデルといえるだろう。当時ヨーロッパで人気を博していたFF 2BOXの205を基本としたボディフォルムが与えられているが、もちろん完全なコンペティションモデルとして開発されている。

コクピットの後ろに横置き搭載されたエンジンは、XU8T型と呼ばれる1775ccの直4 DOHC16バルブにターボを装着。当時の規定で過給器係数の1.4をかけても2500cc以下に排気量が収まるように設定されている。

実際に市販されたストリートバージョンとコンペティションユースでは、パワースペックなどに相当に大きな差がある。ストリートバージョンでは、KKK製のターボチャージャーとボッシュ製Kジェトロニックの組み合わせで、最高出力200psと最大トルク26.0kgmというパワースペックを発生していたが、ラリーステージへ導入された205ターボ16では、その最高出力は500psを大きく上回っていたとさえ言われている。

シャシ設計も、FFの205とは大きく異なっている。サスペンション形式は前後ともダブルウイッシュボーンが採用され、ミッドシップマウントされたエンジンは助手席側のフロント寄りにオフセットして搭載され、運転席側にはトランスミッションとインタークーラーがレイアウトされていた。

駆動方式は、もちろんフルタイム4WD。基本的な設計をシトロエン SMにまでさかのぼることのできる5速MTから出力されたトルクは、ビスカスカップリングを組み合わせたセンターデフによって前後のディファレンシャルへと伝達され、その駆動力配分は通常時には33:67とされていた。もちろん、前後のディファレンシャルにはLSD(リミテッド スリップ デフ)が備えられていたことは言うまでもない。

プジョー205ターボ16はWRCで数多くの優勝を飾り、1985・86年は2年連続でマニュファクチャラー部門とドライバー部門のダブルチャンピオンに輝く。まさに、グループB時代のWRCを象徴する画期的なコンペティションマシンであったといえるだろう。

プジョー 205ターボ16(ストリートバージョン)主要諸元
●全長×全幅×全高:3820×1700×1353mm
●ホイールベース:2540mm
●重量:1145kg
●エンジン種類:直4 DOHCターボ
●排気量:1775cc
●最高出力:200ps/6750rpm
●最大トルク:26.0kgm/4000rpm
●駆動方式:横置きミッドシップ4WD
●トランスミッション:5速MT
●タイヤサイズ:210/55VR390

[ アルバム : プジョー 205ターボ16 はオリジナルサイトでご覧ください ]

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

「ホンダと日産の経営統合」報道をめぐりSNS激震、「社風が水と油」など厳しい意見も
「ホンダと日産の経営統合」報道をめぐりSNS激震、「社風が水と油」など厳しい意見も
レスポンス
外環‐成田の最短路「北千葉道路」の計画が一歩前進! “起点JCT”から伸びる区間に動きアリ 今どうなってる?
外環‐成田の最短路「北千葉道路」の計画が一歩前進! “起点JCT”から伸びる区間に動きアリ 今どうなってる?
乗りものニュース
「120万円」以上安い! トヨタ新「“8人乗り”アルファード」に大反響! 「最上級モデルの“半額以下”はオトク」「カッコイイ」「黒内装ステキ」の声! 最廉価の「Xグレード」に熱視線!
「120万円」以上安い! トヨタ新「“8人乗り”アルファード」に大反響! 「最上級モデルの“半額以下”はオトク」「カッコイイ」「黒内装ステキ」の声! 最廉価の「Xグレード」に熱視線!
くるまのニュース
BMW「アートカー」をペイントした職人が手掛けたスペシャルな「M1」が存在した! オークションで約7700万円で落札された特別な1台を紹介します
BMW「アートカー」をペイントした職人が手掛けたスペシャルな「M1」が存在した! オークションで約7700万円で落札された特別な1台を紹介します
Auto Messe Web
2025年躍進の吉兆か? 鈴鹿テストで好タイム連発のスリーボンド三宅淳詞、かつてない感触に高揚「これぞスーパーフォーミュラだ」
2025年躍進の吉兆か? 鈴鹿テストで好タイム連発のスリーボンド三宅淳詞、かつてない感触に高揚「これぞスーパーフォーミュラだ」
motorsport.com 日本版
【このエリーゼなんぼ?】ロータスらしい軽量+俊敏なサスペンション+ミッドシップの「ロータス エリーゼ クラブレーサー」販売中!
【このエリーゼなんぼ?】ロータスらしい軽量+俊敏なサスペンション+ミッドシップの「ロータス エリーゼ クラブレーサー」販売中!
AutoBild Japan
【5年ぶりの開催】苗場スキー場のゲレンデをスバル車で駆け上がる体験 「スバル・ゲレンデタクシー2025」
【5年ぶりの開催】苗場スキー場のゲレンデをスバル車で駆け上がる体験 「スバル・ゲレンデタクシー2025」
AUTOCAR JAPAN
あの“スズキ”がアフターパーツのイベントへ初出展!「ユーザーの声を直接聞きたい」理由…DAMD PARTY 2024
あの“スズキ”がアフターパーツのイベントへ初出展!「ユーザーの声を直接聞きたい」理由…DAMD PARTY 2024
レスポンス
GM キャデラックリリックの発売に先駆け、先行情報が得られる事前情報希望者登録を募集
GM キャデラックリリックの発売に先駆け、先行情報が得られる事前情報希望者登録を募集
Auto Prove
シボレー コルベット2025モデルはさまざまな選択肢の拡大で特別な一台を作る
シボレー コルベット2025モデルはさまざまな選択肢の拡大で特別な一台を作る
Auto Prove
まだ装着してないの? 「雪降り始めたよ?」 覚えておきたい「冬タイヤ」の違い! イマ「履くべきタイヤ」とは
まだ装着してないの? 「雪降り始めたよ?」 覚えておきたい「冬タイヤ」の違い! イマ「履くべきタイヤ」とは
くるまのニュース
新型バッテリー電気コンパクトSUV! トヨタが新型アーバンクルーザーを世界初公開
新型バッテリー電気コンパクトSUV! トヨタが新型アーバンクルーザーを世界初公開
バイクのニュース
マジで「その要求」は無理っす……レンタカー店スタッフが実際に遭遇した迷惑客3選
マジで「その要求」は無理っす……レンタカー店スタッフが実際に遭遇した迷惑客3選
ベストカーWeb
われわれが楽しくモノづくりをすることで良い製品ができ、使う人の生活に楽しみと豊かさを提供できると思っています【株式会社 昭和トラスト 取締役 副社長 飯岡智恵子氏:TOP interview】
われわれが楽しくモノづくりをすることで良い製品ができ、使う人の生活に楽しみと豊かさを提供できると思っています【株式会社 昭和トラスト 取締役 副社長 飯岡智恵子氏:TOP interview】
Auto Messe Web
2025最新版《アルファード&ヴェルファイア》ズバリ! “買い”のポイント
2025最新版《アルファード&ヴェルファイア》ズバリ! “買い”のポイント
グーネット
ヴィンテージ・デニムの風合いで個性をアピール!日産の人気6モデルに特別仕様「ビームスエディション」が誕生
ヴィンテージ・デニムの風合いで個性をアピール!日産の人気6モデルに特別仕様「ビームスエディション」が誕生
Webモーターマガジン
12/28(土)THE MOTOR WEEKLY 放送予告!
12/28(土)THE MOTOR WEEKLY 放送予告!
Auto Prove
ホンダ『プレリュード』、米国でも25年ぶりに復活へ…次世代ハイブリッド車として2025年投入
ホンダ『プレリュード』、米国でも25年ぶりに復活へ…次世代ハイブリッド車として2025年投入
レスポンス

みんなのコメント

5件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

199.0295.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

179.3398.0万円

中古車を検索
205 (ハッチバック)の車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

199.0295.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

179.3398.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村