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チューンドカーだけどノーマル戻しの超絶作品!タミヤ製「CクラスDTM」を「C36 AMG」に改造!【モデルカーズ】

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チューンドカーだけどノーマル戻しの超絶作品!タミヤ製「CクラスDTM」を「C36 AMG」に改造!【モデルカーズ】

メルセデスとAMGの初めての共同開発モデル

現在では、メルセデスAMGとして、メルセデス・ベンツが手掛けるブランドのひとつとなっているAMG。かつては、メルセデスをベースとした車両を得意としながらも独立したチューナーであったAMGだが、メルセデス・ベンツとの協力関係は次第に強化されていき、1999年にはダイムラー・クライスラー(当時)がその株式の過半数を取得、買収した形となった。2005年にはダイムラー・クライスラーが株式の100%を取得、完全に子会社化している。

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1999年の買収直前、独立時代のAMGが最後に手掛けたのが、初代Cクラスをベースとしたモデル(C55 AMG/1998年)である。同車の初期モデルあるいは原点であるC36 AMG(1995年)は、メルセデスとAMGの初めての共同開発によるモデルであり、そうした二重の意味で、C36はAMGの歴史において重要なモデルと言えるだろう。では、このC36 AMGについて説明する前に、そのベースとなった初代Cクラスについて触れておこう。

初代Cクラス(W202型系)は、それまでの190シリーズの後継車として1993年に登場した。190はコンパクトなボディを特徴とし質実剛健を旨としたモデルだったが、Cクラスではボディサイズが若干拡大され、全体のフォルムも丸みを帯びたものに変化。Cピラーとリアデッキのつながり方などは190のそれをリファインしたものと言えたが、リアのコーナー部がそのまま大きなテールランプとなっているのが特徴的だった。

レイアウトはFRで、サスペンションはフロントがダブルウィッシュボーン、リアがマルチリンク。ガソリンエンジンは直列4気筒の1.8Lや2L、2.2Lから、直列6気筒の2.8Lまでをラインナップ、ディーゼルエンジンも直4や直5の3種類が設定されていた(のちにはスーパーチャージャー付き直4やV6、V8など、多くのエンジンが追加・変更されている)。グレード構成は、インテリアの仕立てやサスペンションのセッティングにより、「クラシック」「エレガンス」「スポーツ」「エスプリ」の4種類に分かれる。当初は190同様4ドア・セダンのみだったが、遅れてワゴンがラインナップされた(1996年)のも、初代Cクラスの特筆すべきポイントだった。

C36 AMGは1995年に発売されたモデルで、その車名は3.6Lエンジンを搭載していたことによる。これは前述の直6 DOHC 2.8Lエンジン(M104型)をベースに排気量を拡大したもので、最高出力は280psを発揮。サスペンションが固められているのはもちろん、メルセデスとの共同開発の恩恵として、車体にはホワイトボディの段階から補強などが加えられている。トランスミッションは5速MTのほか4速ATも設定されていた。このC36 AMGはのちに、エンジン拡大によりC43 AMG、C55 AMGと発展したのである。

初代CクラスはDTMでも活躍しただけに、1/24スケール・プラモデル化は、タミヤとフジミによるDTM仕様がよく知られているところであり、おそらくそれ以外のキット化はないはずである。ここでお目にかけているのは、なんとタミヤのDTM仕様をベースに、各部を市販車状態へと戻す改造によって、C36 AMGを再現した作品だ。こうした改造は、半分冗談交じりで思いつくことはあっても、それを実現することは、大抵のモデラーにはほぼ不可能である。それをあっさりと(?)形にしているこの作例には驚くばかりだが、詳細については以下、作者・飯塚氏の説明をお読みいただきたい。

改造の過程で気づかされるタミヤ製プラモのスゴさ!
「ボディと一体成型の、勢い良く張り出したオーバーフェンダーに始まって、ウェストラインから下は全て切除し、作り直すことになる。大孔が開いたフェンダー部にはプラ板を貼って開口部を縮小し、パテでフェンダーリップを再現。この時まず、ボディサイド前後に伸びる緩いプレスラインをはじめとした、ボディの基準となる面をしっかり出しておくことに留意する。前後バンパー、サイドステップは、市販車と言えどもAMG専用のパーツ。これらはタミヤS600クーペAMGの形状が似ていたので、それらを寸法を詰めて流用した。

ボディ関係の大まかな改造を行っていざ仮組みしてみると、意外とまともな佇まいをしていることに逆に驚いた。これは、(ノーマルのキット化は考慮せず)DTM仕様専用ボディとして設計されたタミヤのキットが、しかしながら大げさなデフォルメもされずに“芯”はしっかりと設計されていたということでもある。タミヤのキットの凄さを図らずも再確認したところであった。

インテリアとシャシーは、DTM仕様のパーツは当然ながら全く使えない。それぞれフジミの300CEをベースに流用加工し、ドア内張りはプラ板から新規に制作した。フロントシートは他キットから流用し、形状やパターンを大幅に修正。ダッシュボードはDTM仕様でも基本形が保たれているので、コンソール部を追加工作。複雑な面構成なだけに、ノーマル形状の残ったダッシュボードは非常に助かった。

最後に、シャシー側のホイールベースは、リア足回り部品の取り付け位置をずらし調整した。AMGホイールはフジミのベンツE320スポーツバージョンより流用しフロントのみリムを浅く加工、オフセットの違いを表現した。タイヤは当時のAMGに装着率の高かったBS。アオシマのエクスぺディアを奢った。

ボディカラーは、実は改造物件には御法度な明るいシルバー。「御法度」というのは、加工のアラや面の歪みが助長されているかのように目立ってしまうからだ。このため、下地処理は念入りに行った。今回はシルバー塗装の直前にグロスブラックを吹き、軽くクリアーコートし研ぎ出しまで行って、平滑な面作りに気を配った。

こうして何とか形になったノーマル戻し。レーシングカーの派手な存在感も魅力的だが、市販バージョンの親近感の湧く佇まいも味わいがある。さて次は、アルファロメオ155あたりでも“戻して”みましょうか」

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みんなのコメント

3件
  • いいよなぁ、この頃までのCクラス。
    まさに小ベンツ。ボンネットマスコットだけでも価値がある。ボンネットのスリーポインテッドスターを体験するとベンツが好きになるよ。
  • オペルカリブラも戻してみてほしいなあ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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