フォルクスワーゲン アルテオン 「美しいセダンとシューティングブレーク」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

西村 直人
西村 直人(著者の記事一覧
交通コメンテーター
評価

4

デザイン
5
走行性能
4
乗り心地
4
積載性
4
燃費
4
価格
3

美しいセダンとシューティングブレーク

2022.1.17

年式
2017年7月〜モデル
総評
アルテオンの存在意義は、フォルクスワーゲンが大切にしてきた質実剛健さを、可能な限りスタイリッシュなデザインで具現化したことだ。同門の「パサート」にはない美しさがある。この見た目をどれだけ評価するのかによって、総合性能は決まる。筆者の推しはシューティングブレークだ。
満足している点
よくドイツ車は質実剛健と言われる。このアルテオン2車もそうだが、他のフォルクスワーゲンには見られないデザイン力が最大の魅力だ。ボンネットを開けると前輪はゴムカバー一枚を隔ててほぼむき出しの状態。極限まで低いボンネットを優先した結果だ。理屈抜きにカッコいい。
不満な点
車両重量とボディサイズだ。フォルクスワーゲンのモジュール設計プラットフォームであるMQBを使い、高剛性と軽量化をうたうものの、1700kg台とやや重い。また全幅は1875㎜と日本の道路環境では不便を感じる。サッシュレスドアは前後とも大きいので駐車場では注意が必要。
デザイン

5

スタイリッシュなセダンとして登場したアルテオンは、その後、ステーションワゴン(フォルクスワーゲンではシューティングブレークと呼ぶ)を追加した。いずれも極端に低いエンジンフードから線を立ち上げ、一筆書きしたかのようにボディ後端へとつなげる。ドイツ車だが、フランス車のような前衛的な大胆なデザイン処理が施された。
走行性能

4

直列4気筒2.0lターボエンジンに7速DCTを組み合わせる。272PS/350N・mの高いパフォーマンスを示す一方で、2000回転から最大トルクを発揮するため市街地でも非常に扱いやすい。DCTは早々にシフトアップを繰り返すため、静粛性も高い。駆動方式は4輪駆動のみだ。
乗り心地

4

電子制御ダンパーモデルは減衰力の調整が15段階で行える。ソフト設定ではまるでエアサスペンション装着車のように当たりが柔らかく、反対にハード設定ではスポーツモデルのように引き締められる。ボディ剛性はセダン/シューティングブレークとも高いが、荒れた路面でも乗り心地はセダンが若干優れる。
積載性

4

セダンは独立したトランクルームがあるかのように見えるが、大きなゲートをもつハッチバックスタイルだ。リヤバンパーが高い位置にあるのでフロアには段差があるが、開口面積が広いので苦にならない。また、6:4分割可倒式のリヤシートを倒せば大きな長尺物も難なく積載できる。シューティングブレークはセダンのネガがすべて消え、広大なスペースが現れる。
燃費

4

フォルクスワーゲンの隠れた魅力は実用燃費数値の高さにある。ACCとレーンキープの連動機能であるトラベルアシスト任せに高速道路を巡航させると18㎞/l以上の数値を記録した。市街地ではクラス相応にまで落ちることもあるが、流れがよければカタログ値は誰でも達成できる。
価格

3

実用主義のブランドだけに輸入車としてはリーズナブル。装備、走行性能からしてセダンの576.4万円(TSI 4MOTION R-Line)は妥当に思える。シューティングブレークになると654.5万円スタートなる。一気に78.1万円高くなるが、これは純粋にボディの違いからくる。
西村 直人
西村 直人
交通コメンテーター
WRカーやF1、MotoGPマシンのサーキット走行をこなし、4&2輪のアマチュアレースにも参戦。物流や環境に関する取材を多数。大型商用車の開発業務も担当。国土交通省「スマートウェイ検討委員会」、警察庁「UTMS懇談会」に出席。自動運転技術の研修会(公的/教育/民間)における講師を継続。警視庁の安全運転管理者法定講習における講師。近著は「2020年、人工知能は車を運転するのか」(インプレス刊)。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員日本自動車ジャーナリスト協会会員
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