トヨタ MIRAI 「仕事上の必然」のユーザーレビュー

仕事上の必然

2023.4.12

総評

一般的な使い方ではあまりお勧め出来ませんが、法人需要等一部必要な用途はあると思います。水素に関わる人はプライベートでも選んで欲しいですね。但し、これ1台で全てを賄う事は望まない方が良いでしょう。

満足している点

デザイン全般は嫌いではありません、リヤを除けば。
後は2代目プリウスから続く基本的な操作系が踏襲されていて、初めて乗った時から戸惑わなくて済んだところですね、良い意味では。

不満な点

沢山あります．
一番残念なのは、車屋が作ったFCEVなのに、基本的な車の出来からは車屋のプライドが感じられない所です。

デザイン

4

旧来からある「高級セダン」を踏襲しています。特別な新しさはは見当たりません。長く低いボンネットに低い屋根、大きなタイヤで一昔前のショーモデルの様です。リヤは空力を考えたのか、単に共有シャーシのLSとの差別化なのか、旧型の様な高くて水平なリヤデッキでは無くなり、ここが個人的には好きではありません。エクステリアで旧型から引き継いだものはほぼ無いでしょう。これは、FCスタックや燃料タンクの小型化によって、旧型の様な専用シャーシで無くても成立するようになったためだと推察され、デザイン的には自由度が増した結果スタイル重視になったのだと思います。しかしながら、旧型で見られたギリギリのパッケージングの中で最大のスペースを稼いだ努力や、高くなってしまうフロントボンネットをどうやって低く見せ、ルーフも含めたデザインの独自の工夫は見られません。

走行性能

3

大型後輪駆動セダンとして、真っ当な走行性能を求めると同時に、重量配分の工夫で基本的な動的質は悪く無いとは思います。が、それも限られた速度域まで。高速道路での移動では、特にヨーの残り方が気になります。もう少し足廻りにコストを掛けて欲しいなと。ここはもしかすると、アフターパーツで良くなる可能性もありますが、コンフォート重視のパーツは今のところ見つかっていません。

乗り心地

2

走行性能でも書きましたが、限られた速度までですね。速度が上がると、ヨーの関係で酔いそうになります、運転していても。シートの悪さや、遮音性の低さ(最新のモデルと比較して)も、疲れる原因になっています。窓はもしかするとマイナーチェンジ後の二重窓が使えるのであれば交換してみたいですが、シートはどうしようもないですよね…

積載性

1

これはもう最低限です。リヤデッキも尻下がりのデザインが影響していますし、奥行きも不足していますし、ボード下も何も入りません。トランクスルーも無いので、長尺物も積めません。旧型よりもかなり狭く感じます。

燃費

3

これはFCEV同士で比べないと意味がありませんが、旧型と比べると若干悪くなっている気がします。グレードの違う車種はもう少し良いかもしれませんが、Zエクスクルーシブでは通常街乗りだと120km/kg走ろうと思うと、エアコンをオフにして結構気を使わないと難しい様です。一方、高速燃費は良くなっている気がします。タンク容量の増加によって、航続距離は１割程長くなっています。

価格

5

スペックや車体の大きさから考えると、バーゲンプライスと言えるのではないでしょうか。特にアドバンスドライブモデルはアップデートに対応しているので尚更です。ですが、コストダウンも見えない部分で感じますので、そう考えると微妙ではあります。街乗り限定なら良いですが、それだと車体の大きさは足枷になりますね。中古車は断然お得だと思います。

故障経験

今のところ有りません。