トヨタ セルシオ 「この時代最高の品質」のユーザーレビュー

この時代最高の品質

2020.5.4

総評

　ＬＳ世代は「シュッと」しすぎたボディデザインで、我々アラ還世代には全く刺さりません。あれに乗っていると、なんだか無理して若さを演出しようとする残念なエロオヤジに見られそうで・・・若者のクルマになっちゃった気がします、ＬＳ。

　その点、ずんぐり・ボッこい「田舎者」的なボディの３０後期は、サイコーのおやじデザインのクルマでしたね。１４７０ｍｍの車高といっても、サイド面が比較的立っているので、乗降時に頭をぶつけることは一度もなかった。これがＢＭ・ＭＢ（ＬＳも）では、そうはいかない・・・

　とにかく、サイコーのおやじクルマでした。
　ただし、運転しても楽しさは、ない。（威張りやハッタリは十分に効くんだけどねえ）
　だから４年しか所有できなかった。今のセルシオ中古って、若者のクルマですよ。駆け抜ける喜びを知らない若者なら楽しめるでしょう。いじり倒してね。
　でも、我々クルマ通が一生楽しめる種類のブツではない。断言できます。
　セカンドカーとしての所有なら、アリかもしれません。でも、税金が毎年９枚諭吉じゃあねえ・・・自分は許せても、女房殿は許さない。

満足している点

　安いクルマを徹底的に手抜きして見栄えだけ追求するトヨタというメーカー。半面、世界に出す高級車には、恐ろしいほど高い品質を与える。その事実を肌で味わうことのできること。
　「３０後期」とはいえ、Ａ仕様なら今の軽自動車にも負けるような装備品。しかし、クルマそのものの造りは「すごい！」と素直に言える。これは、あちらこちらを”自分で”バラしてみたらよくわかります！（ショップにやってもらうと実感できませんね…）ノーマル品質のすごさを知ってしまうと、いじる気が失せてしまいましたね。

不満な点

　安く手に入れた愛車の内装は、ファブリック素材の質は最高なのだが、なんとも地味だった。色も華やかなベージュではなくねずみ色…、ひと月も我慢できなくなって、ヤ〇オクでパーツを集めて黒革内装にスワップすることにしました。
　いや、Ｃ仕様の黒革シートはそれとは全然違う。とんでもなくお金がかかったブツです。レクサスのパツンと張った革とは違って、昔風の高級で洒落た造り。で、実は、座面の革がぶよんと伸びて、ヤレた感じが出てしまう…それを見た人が「年式相応にくたびれてるね」と言う。
　それは、革シートが自分の体になじんできた証拠なんですけどね。（別のクルマに乗り換えましたが、同じ「革シート」でも、パツンと張ったままでいつまでたっても、私のおしりと背中に馴染んでくれない。セルシオの革シートって、見た目は？だったけれど、本当は値段にふさわしい「最高にいいシート」だったんですよ。見た目だけでなく、中味も素晴らしかったということです。セルシオを降りて初めて知りました・・・

デザイン

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走行性能

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スムーズ。とにかくすべてがスムーズ。アクセルをじわああああああっと踏み込むと、じわわわわわあああっと反応する。とにかく何もかもがスムーズ。走らないとかじゃなく、恐ろしいほど滑らかに反応し、豪快に加速していることをドライバーにさえ感じさせないまま疾走する。
　本気で踏み込めば、高速でパトカーに負けることはなかろう。実際、ガラガラの国道直線で、重い大型車だと思ってからかってきたスポーツカーたちが結構いたけれど、そんな小童なんぞ、ひと踏みで、あっと言う間に後方に消えていった。同乗者が居眠りをしている間に。

乗り心地

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ふわふわしている。とにかくふわふわだ。でも、不思議なことに、カーブでも破綻しそうでしない。それがすごい。そして、曲がっていく実感が、ない。
このクルマに乗って、通常の運転時にはじめてアンダーステアを感じた。スカイラインやビートは、公道で人に言えないほどの走りをして、やっと感じたのに・・・若者はどうやって運転してんの？おじさんは我慢できなかったよ。

積載性

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燃費

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さすが世界のトヨタ。４３００ｃｃのＶ８を積んでいて、街乗り平均リッター８ｋｍ！恐ろしい性能だ。世界中のどこにこんな優秀なエンジンがあるって言うんだ！ドイツのプレミアメーカーでも絶対に作れないぞ。しかもそれが２０年前の作なんだから。奇跡ですよ。日産にも本田にも実現できなかったことです。

価格

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故障経験

　４年間で大きな故障は、ない。これも奇跡。トヨタってどんな技術を持ってるんだ！日産や本田は、当たり前に故障するぞ。ドイツ車なんてその１０倍壊れるぞ。
　あれだけパーツが多いのに。きっと、ひとつ一つの部品の精度が恐ろしいほど高いに違いない。