“いつかはクラウン”の先にあるもの
セルシオのBタイプが以前、勤め先の上司が乗っており時々運転をさせられておりました。
日本を代表する真の高級車として
2010.7.17
- 総評
- “いつかはクラウン”の先にあるもの
セルシオのBタイプが以前、勤め先の上司が乗っており時々運転をさせられておりました。
日本を代表する真の高級車として不動の地位を築いていたセルシオも後継はレクサスLSへと引き継がれ、ひとつの時代にピリオドを打ちました。バブル時の名残とも言える車でしたが、日本の高級車が世界基準に迫りつつあった、貴重な車だったと思います。私如き青二才が自身で所有できるような車ではありませんでしたが、当時の印象を思い出しながらセルシオのレビューを書き記してみたいと思います。
- 満足している点
- もう、その存在自体が長所とも言える車でしたが、トヨタが本気で作り上げた世界に通用する高級車。幾つか長所を挙げて見ますと。
☆エレガントなスタイリング
落ち着いた佇まいは、一目見てもセルシオと見分けがつく。当時の国内某ライバルメーカーの下品な外観を思えば、良く出来たデザインだったと思う。
☆洗練されたV8エンジン
もう、セルシオと言えばのV8エンジン。パワーは少し控えめの出力特性にセッティングをされていたが、高速に乗れば頼もしく加速していく。上司が乗っていた固体は22万㌔以上走って廃車にしたが、エンジンはそれでも元気だった。
☆剛性のあるボディ
大きくて剛性のある車体は、どのような状況下でも安心して運転に集中できる。少々ぶつけてもびくともしないところも、サスガであった。
☆広い室内&トランク
大人4人がリラックスして乗れるほど広い居住空間。トランクも間口が広く奥に深いので、かなりの許容量。ゴルフバッグなら4人分を積んで、まだコンペの賞品なども充分に入るサイズかと思う。
☆上質な脚周り
サスペンション、当時のBタイプはコイルスプリング式だったが、よく煮詰められた脚周りだったと思う。大人4人が乗っても、車体の底を擦らない。コレって結構、重要なんですよね。
今から思えば、贅沢な車だったと思う。セルシオがあって、今のレクサスLSがある。
現在では中古車なら安価に買えるようになってきたが、その価値は然程下がっていないと思う。
- 不満な点
- 私の上司は1994年の暮れにセルシオを発注した。納車は翌年の一月の末頃になった。私の住む街、神戸では一月半ばに大震災が発生したため、上司は周りの人から地震成金とちゃうか?と思われていたようだった。ある意味、当時はそれなりの財力がないと買えない車だったと思うし、日本の高級車として不動の地位を築いていたクラウンより上のクラスの車である。上司は震災直後の納車を困った顔で迎えていた。それだけに、大事に乗っていたようだ。
私自身は、今でもこのクラスの車を買える身分にはなれていないが、たとえ買える身分になったとしても、たぶんこのテの車は買わないと思う。素晴らしい車ではあるが、運転していて楽しいかと聞かれれば、疑問符がつく。ま、買える身分ではないので、そんな心配は無用ですけどね。
あと短所。印象としてはエアコンの冷えがイマイチだったように記憶している。これは個体差なのかもしれないが、そのイメージは拭えない。あと、ブレーキの制動初期のタッチが唐突だったかなというイメージがある。これは個人的な好みの問題かもしれないけど。
もし、この車を中古でこれから買おうかと思っているのなら、エンジンの異音やオイル漏れ、トルコンの調子など気をつけておいた方が良いと思う。あと、装着されているタイヤの銘柄にも注意しておきたい。日本製のメジャーなメーカーのタイヤが装着されていたら良いが、アジア系格安マイナーメーカーのタイヤを履いていたら、以前のオーナーがセルシオに乗って然るべき人物だったかが想像出来る。 かな?
- デザイン
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- 走行性能
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- 乗り心地
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