トヨタ アルファード 「高級ミニバンの王者が堂々たる進化」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

西川 昇吾
西川 昇吾(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

5

デザイン
4
走行性能
4
乗り心地
5
積載性
3
燃費
3
価格
2

高級ミニバンの王者が堂々たる進化

2023.11.29

年式
2023年6月〜モデル
総評
高級ミニバンというポジションを確固たる地位にした先代モデルだが、その堂々としたポジショニングが現行モデルで盤石となった印象だ。ショーファーカーとして見ても、数々の装備が満足のいく内容となっている。また、ドライバーズカーとして考えたときの進化度合いも目を見張るものがある。ドライバーにとって、より優しく疲れにくいモデルへと進化した。
満足している点
ボディサイズが大きくなり、より大柄にはなったものの、日本市場での使いやすさを考えてか全長5m、全幅1850mmを守っている点は素晴らしい。また、実際に座ってみるとウィンドウの配置の影響からか先代モデルよりも視界が良好で、車体の見切りがよく狭い道での運転も想像以上にしやすい。そんな良好な視点とミニバンらしからぬドライビングポジションを両立させながら、長距離ドライブでのドライバーの疲労度を軽減させた点も魅力的。ドライビングポジションやロールの少ないフラットなコーナリングなど、ミニバンらしからぬ良さが多くある。
不満な点
価格的に選択肢が少ないことだ。先代モデルを考えるとやはりエントリーグレードが540万円というのは高すぎる。また、ファミリーカーとして考えた場合、3列目シートの収納と展開がやや戸惑うのも気になるポイントだ。女性1人でシートの跳ね上げ操作を行うのは難しいと思うが、これはウィークポイントと言える。
デザイン

4

全体的なシルエットはヴェルファイアと共通。ヴェルファイアにも言えることだが、ミニバンでありながらサイドに独特のボディラインがあり、独自の上質な世界観を上手く演出しているのはさすが。また、フロントマスクがアルファードとヴェルファイアの大きな違いであるが、ヘッドライト下のグリルと一体になった灯火類のデザインは個性と存在感があって、ナイトシーンでも新型アルファードを印象付ける顔つきだ。
走行性能

4

基本的にヴェルファイアと共通だが、不快な振動やロール感が減り、運転フィーリングはミニバンクラスではトップレベル。実にスッキリとしている印象で、大柄な車体を見た後だとビックリする。先代でも2.5Lの4気筒ガソリンエンジンで大きな不満はなかったが、やはりパッケージと各種性能を考えるとイチオシはハイブリッドだ。重たい車重を考えると、低速からトルクを発揮するモーターを有したハイブリッドは魅力的なパワーユニットと言える。
乗り心地

5

先代モデルでも乗り心地の評価は高かったが、現行モデルはさらによくなった。ただ、「おお!」と声を上げて驚くほどではない。それだけ先代モデルのレベルが高かったということだが、ミニバントップレベルであることは間違いない。快適性という面で言えば乗り心地よりも静粛性が向上した印象の方が大きい。乗り心地、静けさ、どれも満足で快適な移動空間として高い水準を実現している。
積載性

3

基本的にはヴェルファイアと同じだ。一般的な実用域では困らないと思うが、3列目まで快適に乗れることを意識しているためか、ボディサイズの割には3列目シート使用時にはラゲッジスペースが狭いと感じる。3列目を跳ね上げても、3列目シートの作りがしっかりとしているためか、思ったよりも積載可能スペースは狭い。また、跳ね上げの方式が少し手間なのもネック。このあたりは弟分のノア・ヴォクシーの方が優れている。これは積載性という実用性よりも、高級サルーンを思わせる車内のおもてなし感を重視したコンセプトが表れた結果と言えるだろう。
燃費

3

ハイブリッドモデルはWLTCモード燃費で17.7km/Lという燃費性能を実現。重量は2トンを大きく超えるが、それでもこの数値を実現しているのは優秀と言えるだろう。対するガソリンモデルはWLTCモードで10.6km/L、市街地モードではなんと7.2km/L。いかにハイブリッドシステムが優秀か分かる結果だろう。なお、タンク容量もガソリンモデルの方が航続距離を考えてか15L大きく作られている。
価格

2

現段階では、先代モデルで言うと上級グレードとなるZと最上級グレードのエグゼクティブラウンジのみの展開。そのため540万円〜という価格設定は高くなった印象が否めない。今後、エントリーグレードなどが追加されるか否かに注目したいところだ。
西川 昇吾
西川 昇吾
自動車ジャーナリスト
1997年生まれ、大学時代から自動車ライターとしての活動をスタート。現在はWEB・紙の各種媒体で様々なジャンルの記事を執筆するほか、車両解説動画にも出演し、喋りの分野にも挑戦中。愛車のマツダ・ロードスターで定期的にサーキット走行をし、ドラテクの鍛錬も忘れない、目指すは「書けて、喋れて、走れるモータージャーナリスト」
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