トヨタ 86 「尖ってるけど尖りきれない」のユーザーレビュー

尖ってるけど尖りきれない

2018.6.2

総評

価格がノーマル比で約200万円高いです。カスタマイズ性が残っているかというと弄る余地は少ない。狙っている場所はわかるのに、要所要所に抜けが残る。コンプリートカーを全く弄らないのかというとそうでもないでしょうが、ノーマルから200万円高でアリなのかナシなのかと言われれば個人的には「ナシ」です。最安グレードを買えば２３０万の価格差。同じお金を用意して230万弄れるとしたら？？同じようにサス、シート、排気、ブレーキ、エアロ、コスパをしっかり見極めればまだお釣りがきそう。ではGRの魅力とはいったい何か？ブランドか。チューニングに惚れ込むか。ノーマルより追加されたエアロか。ショールームに行く機会があれば、見るだけじゃなくて乗ったほうが絶対いい。「これを日常で乗る」っていうことをよくよく考えて購入を検討しましょう。

満足している点

あんまり言うと怒られそうですが、私的な満足度はそこそこです。なぜかというと、ターゲット絞りすぎだからです。悪くはないんですけど、使い道がかなり限られます。いくつか車を乗り比べら「アレすごい硬いよね。」ってなるはずです。それでもこの車に惚れこんだらどうしようもないって意味では買う価値ありです。（AZ-1に乗ってた身から敢えて言ってみる）はっきり言うと、サーキットに持ち込めば水を得た魚のようにギュンギュン走るでしょう。ステアリングは以前BRZの試乗の通り、思った通り曲がってくれるし、コーナリングマシンとしては良いと思います。ただ…。やりすぎっていうのはあるんじゃなかろかと…。ブレーキ６ポッドはかなり頼り甲斐があります。つまり、「見た目よりある部分でトガッてる」ってことです。

不満な点

・クラッチスコスコです。
スポーツカーとしてはスッカスカです。うちのGRBが強化クラッチ入ってることを差し引いても軽すぎです。軽の営業車ぐらいの軽さです。何回もクラッチを床まで思い切り踏み込んでしまいました。ほかがスパルタンな味付けなのになんでここだけヤワな味付けなのか謎です。どうせならガッチガチの強化クラッチとか入れてもいいんじゃないのと。
・乗り心地。
完全にオンロードサーキットを狙ったセッティングではないか、というかそこしか走れないような乗り味なので、街乗りすら怪しくなっています。全体的に見れば「なぜここがこれ？」というセッティングがいくつか出てきます。
尖ってるなら軽量化のため装備品を減らすとか後席を無くすとかとことんやってもよかった気がするんですけど、どうにもトガりきれてません。

デザイン

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走行性能

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街乗りでは完全にオーバースペック。ただしエンジンはとくに手をつけていないみたいなので、強化された足やら６ポッドブレーキやらのポテンシャルを十分に発揮するシーンはあるのか？と謎は残る。ガッツリコンプリートカーとして出すのであれば、過給器かボアアップモデルぐらい用意しないと、エンジンだけ力不足では？と思ってしまう。非純正であるようなターボや、スーパーチャージャーのようなものであれば全体が整うような気もしてきます。いっそガチガチに固めた足回りにするのであれば、エンジンもカリカリにチューニングしておいたほうが釣り合うような。海外メーカーなら最低限ECUチューニングぐらいはしてリリースしてくる筈です。

乗り心地

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自分の車に戻って「あぁ、こっちのほうが乗り心地が良い」と思ったのはたぶん初めてです。というぐらいガチガチです。狙っているのは完全にサーキットと思われ、整った路面で横Gと思い切った加減速の前後のピッチに耐えるための硬さしかありません。街乗りのアスファルトの凹みなんか考えた設計ではありません。マンホール、目地段差、工事の荒れた路面、全部拾います。レカロのスポーツスターをベースにしたシートは、フィット感最高ですが、サスペンションからくる振動を全身に伝えてきます。舗装路面の悪いところを長く走ると、いくら良いシートとはいえ背中とか腰あたりにけっこうキそうです。

積載性

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86＆BRZって実は積載性けっこうあるんですよね。ふたりで旅行行くぐらいは余裕だと思います。この車種の系列でいつも書きますけど、後席はお子様用です。

燃費

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ディーラーさんの話では、通勤に普段乗りで何も気を使わず試したことがあるらしいのですが、10ｋｍ/L以上はだいたい行くそうです。

価格

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故障経験