スバル レヴォーグ 「燃費以外はすべてが素晴らしい」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

伊達 軍曹
伊達 軍曹(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

4

デザイン
4
走行性能
5
乗り心地
5
積載性
4
燃費
3
価格
3

燃費以外はすべてが素晴らしい

2021.2.23

年式
2020年10月〜モデル
総評
個人の好みによる部分が多いデザインのことはさておき、この車のネックは「燃費」でしょう。決して極悪ではないのですが、最近の車としてはやや心もとない数字です。しかしそこを良し(やむなし)とするのであれば、その他には欠点らしい欠点はない、むしろ「いいところ」ばかりのステーションワゴンです。
満足している点
ステーションワゴンとしての実用性と、「趣味の車」としての高次元なパフォーマンス(加速力、高速安定性、コーナリング性能、ブレーキフィール、操舵フィールなど)が見事なまでに両立されています。
不満な点
前述したヘッドライトまわりのデザインは「どうしても受け付けない」という人もいるでしょう。そして実燃費も、特に都市部ではまったくいただけません。
デザイン

4

前傾デザインのシルエットと、後方へ絞り込まれるように流れるボディデザイン。そしてボディから大胆に張り出した力強いフェンダーラインはなかなか美しく、インテリアの基本的なデザインや各部の質感も上質です。ただしサイズ的に小さめなヘッドライトは、好みが分かれる部分かも。
走行性能

5

フルインナーフレーム構造となったスバルグローバルプラットフォームと、常用域で十分以上の力強さを発揮する1.8Lターボエンジン。そしてスバルならではの低重心なシンメトリカルAWDレイアウトがもたらす安定感たっぷりの走りは、一般的な国産車のレベルをはるかに超えており、欧州強豪の同クラスに勝るとも劣らぬ感触を堪能できます。また高速道路におけるアイサイトXの働きも抜群といえます。
乗り心地

5

舗装が良い箇所では当然ですが、多少荒れた路面や、継ぎ目や段差などが連続する区間であっても、前後席の乗り心地はきわめて快適です。またザックス製の電子制御ダンパーを装着する最上級グレード「STIスポーツ」では、ドライブモードを変更することで「高級セダン的な乗り心地」から「スポーツカーのように引き締まった乗り心地」まで変化させることができます。
積載性

4

荷室容量はフロアボード上が492Lで、その下にあるサブトランクが69Lと、どちらも大容量。容量が大きいだけでなく間口が広く、またサブトランクには十分な深さがあるため、かなり使い勝手の良い荷室となっています。
燃費

3

WLTCモード燃費は13.6〜13.7km/Lと、フルタイム4WDのDセグメントステーションワゴンとしては決して悪い数字でもないのですが、都市部での実燃費はあまり伸びません。また山間部などを活発に走る際も、実燃費は今ひとつです。
価格

3

話題の「アイサイトEX」を付けるとなると、最廉価グレードでも車両価格は348万7000円で、最上級グレードであるSTIスポーツEXでは409万2000円になります。これを高いと考えるか妥当と考えるかは、「この車の基本性能をどう評価するか?」によって大きく変わるでしょう。
伊達 軍曹
伊達 軍曹
自動車ジャーナリスト
外資系消費財メーカー勤務を経て出版業界に転身。輸入中古車専門誌の編集長を務めたのち、フリーランスの執筆者として2006年に独立。現在は「手頃なプライスの輸入中古車ネタ」を得意としながらも、ジャンルや車種を問わず、さまざまなメディアに多数の記事を寄稿している。愛車はスバル レヴォーグ STIスポーツ。
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