V36セダン&V35クーペと比較して・・
今や日本車としては希少な存在となった本格的クーペであるスカイラインクーペがモデルチェンジして、セダンと同じく
2007.10.14
- 総評
- V36セダン&V35クーペと比較して・・
今や日本車としては希少な存在となった本格的クーペであるスカイラインクーペがモデルチェンジして、セダンと同じくV36型となりました。評判の良いセダンのクーペ版ということで、非常に期待して試乗してきました。
先代V35型クーペは、都会的なかっこいい外観とは裏腹に、走らせるとややラフなエンジンのフィーリングと、不整路面でバタつく感じのする足回りで、多少イメージのギャップを感じる車でしたが、そういった点がどう改善されているかチェックしてみました。また、V36型セダンに乗った時の印象とも比較したいと思います。
- 満足している点
- ・ボディ剛性の向上
V35型クーペは路面のギャップを拾ったときにややフロアがバタつく感じがありましたが、新型は大きな入力もうまくいなし、ラフな部分を感じさせません。
・エンジンフィールの向上
V35型クーペ(特に初期型)のエンジンフィールは、パワーはあるがやや荒っぽい感じでVQ型エンジンの悪弊が感じられましたが、新型のエンジンは高級スポーツクーペにふさわしい、スムーズな中にも鋭さを感じさせるフィールです。
V36セダンと比べてもパワフルで、かつエンジン音のチューニングもなされているようで、シフトダウン時のブリッピングは「フォン!」という感じのかなり気持ちいい音がします。
・よくできたAT
ATのシフトダウン時のブリッピングのおかげで変速ショックが少なく、スポーティかつスムーズな運転が楽しめます。この出来なら6速ATは必要ないかなとも感じます。
私がMT車でヒール&トーをするよりはるかにスムーズです(笑)。
(余談ですが、以前現行クラウンアスリートでやや飛ばしているときに、3→2速のシフトダウンをしたところかなり強いシフトショックを感じました。それに比べてV36のATの方が圧倒的に出来が良いです。)
・フェンダーの峰で車両感覚がつかみやすい
スカイラインのデザイン上のアクセントになっているフロントフェンダー、ボンネットの峰ですが、このおかげで車幅が1,820mmもあるにもかかわらず車両感覚がつかみやすいです。一回り小さい車を運転しているような感覚で、気楽に運転できます。
・セダンとの差別化
内外装はセダンと共通のイメージで仕上げられていますが、外板にはセダンと共通の部品はなく特別な印象があります。
またシートの座面の高さがセダンに比べると明らかに低く、「単なる2ドアセダンではない、スポーツクーペに乗っているんだ」と実感できます。
- 不満な点
- ・ブレーキとアクセルペダルの高さの差が大きい
ブレーキペダルとアクセルペダルの高さの差が大きく、シート前後位置をブレーキペダルで合わせると近く、アクセルペダルで合わせると遠く感じます。試乗車はATで、踏み間違い防止のためにこのように差をつけてあるのでしょうが、少し気になりました。
ただ、MT車のペダル位置の差がAT車と同等だと、ヒール&トーはかなりしにくいと思われます。
・操舵力の変化
速度を上げていったときの操舵力の変化がやや唐突で、急にステアリングが重くなるような印象があります。走りが売りのスポーツクーペなのですから、自然なステアフィールにはもっとこだわって欲しいと感じました。
・2.5Lがあれば…
3.7Lエンジンは確かに余裕たっぷりで、性能的には申し分ないのですが、ここまでの性能は必要ではなく、美しいクーペの雰囲気を楽しみたいという方もいるはずです。セダンと同じVQ25HR搭載車があっても良いのではないでしょうか。
・メーター照明と内装色の違和感
細かいことですが、メーター照明の青色が、フォーブ色本皮シート+本木目とマッチしていないように感じます。(黒だとぴったりなのですが)
内装色によって、メーター照明も暖色系の色にするなど、細かい部分にももう少しこだわって欲しいですね。
- デザイン
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