再評価、和製BMW5シリーズ
前回投稿させてもらったが、再度長距離を試乗させてもらえたのでそのフィーリングを再度評価してみた。
よくBMWの性能にこ
2007.2.2
- 総評
- 再評価、和製BMW5シリーズ
前回投稿させてもらったが、再度長距離を試乗させてもらえたのでそのフィーリングを再度評価してみた。
よくBMWの性能にこれだけ迫ったなというのが率直な意見である。元気な頃の日産になってきたというのが実感できる一台になった。走る、曲がる、止まるの全てにおいてクラスライバル車であるマークXを抜いている。前回でも書いたが、この車の売りはその中間加速。3500rpmを超えてからの中間加速は凄まじい。昔910ブルーバードSSSターボで味わった後から蹴っ飛ばされる加速感があるのに非常に似ている。車にとって一番の基本である「この車に乗ってどこかにドライブに行きたいな」というユーザーの願望に見事に応えた車に仕上がっている。
この車はマフラーやサスペンション、EGIエンジンコントロールユニット等のパーツを交換せずにあえてノーマルで乗っていただきたい車である。なぜならその必要もないし、別のパーツを組むことにより車全体のバランスが崩れてしまうからである。
- 満足している点
- エクステリアはフーガと区別が付きにくいが、もう少しフーガと差別化した方が市場受けするのではないかと思う。
インテリアはフーガそのもの。夜間のファインビジョンメーターが幻想的で非常に良い印象を受けた。そのデザインがフーガとの差別化できる決定的な違い。ファインビジョンメーターの配色とクラスターリッドのデザインも良い。上品で味のあるデザインになっている。またハンドルのデザインは日産車にしてはスポーティーで内装とうまくマッチングしている。
動力性能は3500ccの出足を除けば文句なし。発進トルクが大きすぎてアクセル開度1/8程度踏み込んだときの一瞬のもたつきを感じられるが、あえて2速発進しているような錯覚を受ける。発進時アクセル開度1/2位踏み込むとホイールスピンしてしまう。
乗り心地はまるでビルシュタインが標準装備されているかと錯覚するほど心地良い仕上がりになっている。硬すぎず、柔らかすぎずショックアブソーバーよりスプリングの方の出来が良いのではないかと思う。後席に乗った人の感想では、「心地良い乗り心地で車酔いはしない」と絶賛していた。サスペンションの味付けが良いのとシート本体の座り心地のよさがマッチングしていると思う。快適な車で家族でドライブするという原点が運転者にも同乗者にもはっきりとわかるのだ。
これまで走らせる部分の長所を書いたが、一番の長所はブレーキのフィーリングである。とにかく効きが良いのだ。1600kgの車重を受け止めるには必要十分な容量を備えている。市街地ではガツンと効くブレーキに戸惑ったが、箱根を走らせた時にその性能の高さが良くわかった。フォーミュラは大げさにしてもそのままスーパーGTに出しても良いのではないかと感じさせる程の屈指の性能は持っていると確信した。速い車はブレーキも高性能でなければならないのだ。
ステアリング特性は限りなくニュートラルに近い非常に素直な特性だ。コーナーに多少オーバースピードで進入しても何事も無かったように駆け抜けることが出来る。その気になってパワースライドを試みたが、滑り出しが非常に緩やかでマルチリンクサスとのマッチングの良さを感じさせた。
ユーティリティーは今までのスカイラインとは違いトランクの容量が広大なのが好印象を持った。大人4人でゴルフに行くには問題ない容量だ。まさにエグゼクティブスポーツカーに仕上がっている。
- 不満な点
- これと言った短所はない。これは乗る人の好き好きなのだが、都内を普通に走るにはブレーキが効き過ぎてギクシャクするであろうが、慣れると雨の路面でも安心なのではないだろうか。多くの人はそのブレーキに手を焼くこともあると思う。
実際にV36スカイラインを手に入れ大人4人が乗ったときに後席のヘッドスペースに余裕がないのが唯一の欠点である。フーガと違いスポーツセダンという性格でもあるが、タクシーには出来ない仕様になっている。
欠点らしい欠点はないが、このクラスで燃費云々を気にすることはないであろうが、この高性能な3500ccでリッターあたり5.5kmも走れば十分なのではないかと思う。このクラスに乗る人は燃費を気にしてはいけないのだ。これからV36スカイラインを購入しようと思っている人には覚悟を決めて注文書に印を押していただきたいt思う。
- デザイン
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- 走行性能
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- 乗り心地
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- 積載性
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- 燃費
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- 価格
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- 故障経験