日産 グロリア のみんなの質問

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小排気量でターボを組み合わせた車種が増えた理由は何なのでしょうか?

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既存の技術の延長でできるエンジン効率を引き上げる手法でありながら、マーケットに受け入れられたからです。

ターボは、元々「安定した酸素をエンジンに供給し、高効率で高出力」を維持するための装置でした。 この技術をより高めて、小排気量のエンジンを高効率で高出力が出せるようにしたのです。 設計技術面、生産技術面においても既存の技術の延長でできるため、多くの自動車会社で採用できるためです。

ハイブリッド、電気自動車、PHEV、水素自動車など、新世代のエネルギーのエンジンには、様々な特許の制限があり、製造・販売に取り組みやすいというところが大きな理由です。 それだけでは、わかりにくいと思うので、少しダウンサイジングターボが生まれるまでの歴史について書いてみます。


■ターボの誕生
ターボとは、もともと、航空機のエンジン用に発明されたもので、第二次世界大戦の時に実用されました。 レシプロエンジンで空気が薄い高高度を高速で飛行するには、空気を圧縮しないとエンジンが出力を出すことができません。 そこで、排出していた排気ガスの力でコンプレッサーを回して、空気を圧縮して酸素濃度を上げて高高度を飛行することができるようになりました。

そして実際に高高度を過給して飛行すると、燃焼を一定の理想の割合で実施できるため、燃費がいいことがわかり、米軍は日本への渡洋長距離爆撃を戦闘機の護衛をつけて実現できるようになったのです。

つまり、ターボとは、「巡航状態で燃焼を安定して制御できるゆえに、高燃費と高出力を両立することができる装置」として使われていたのです。


■ターボを自動車に
戦後、航空機会社の多くは自動車も製造するようになってゆきます。
ターボも、航空機の技術から、自動車に転用されるようになるのですが、最初は能力の後半の部分、「出力増大」に注目されて、ポルシェ・ロータスと言ったスポーツカーに採用されていました。 この時代は、3000cc程度の既存のエンジンにターボを組み合わせ、スポーツカーのエンジンとして利用する方法が一般的でした。 量産車のターボは、BMW2002が2000ccのターボを発売しましたが、プレミアムカーなスポーツセダンであることには変わりませんでした。


■小排気量ターボ第一世代
最初に小排気量にターボを組み合わせた車種を量産したのは、1980年代の日本です。
1970年代の後半のオイルショック、米国でのマスキー法きっかけに、策定された厳しい排気ガス基準をクリアする必然性に面した日本は、「燃費の向上」「排気ガスの浄化」を必須命題とし、一時的にスポーツカーの生産をやめるところまで追い込まれました。

当時は、燃費テストも排気ガステストも、一定速度で走った時の状況を計測していたので、エンジンの排気量を小さくして、物理的な排気量と燃焼量を削減することで、基準を満たそうとしました。 最初に発売されたのは、2800ccのエンジンを積んだ日産のセドリック/グロリアです。 2000ccにダウンサイジングされたエンジンの出力の商品性を維持するため、日産はターボをこのエンジンに組み合わせることを決めます。 当時の日本は、2000ccを境目に自動車税金が2倍になるため、2000cc以下のエンジンにターボを組み合わされると、高額な税金が徴収できなくなります。 それ故に運輸省(現在の国土交通省)は、ターボの認可に慎重でした。 しかし、上記のような燃費と排気ガス規制をクリアするため、ついに1979年に2000ccの直列6気等エンジンにターボを組み合わせた、セドリック/グロリアが発売されました。 2800ccモデルの155馬力の出力に対して、145馬力を発生しており、実際の性能においてもも全く性能に遜色がないため、車両価格が安くなり、維持費も安いのに、高性能ということで飛ぶように売れました。 これが、ダウンサイジングターボ量産の始まりです。

当時自動車メーカーは、ターボの高効率を引き合いにだして、「燃費のため」という理由で認可を出していました。 日産の大成功に各社とも影響され、この後は排気量が2000cc以下のエンジンが次々とターボエンジンに置き換えられます。 日本の中で、ターボは高性能なエンジンの代名詞と捉えられたこともあり、まるで今のハイブリッドカーのように各社からダウンサイジングターボが発売されました。 特にトヨタ、日産、三菱、マツダはターボ化に熱心でした。ホンダは当時は高いターボ技術を持っていましたが、積極的に量産車には採用しませんでした。

次のダウンサイジングは、軽自動車です。 ターボ化の流れを受けて、小排気量の軽自動車の走行性能を引き上げるために、ターボ化は基本路線となりました。 しかし、当時のターボエンジンは、宣伝文句ほどに高効率で走らせられるほどの燃焼制御能力がなく、実際の燃費はひどいものでした。 徐々にユーザはその事実に気が付き、1990年代になると、「ターボ車は燃費が悪い」という社会認識になり、もはやごく一部のスポーツモデルと軽自動車にしかターボを採用しなくなりました。 やがて、GT-R、インプレッサ、ランエボのような燃費など無関係な特別なクルマのための装置と認識されていきます。軽自動車のターボは、今でも燃費を犠牲にしてでも高性能を得る方に軸足を置いています。


■小排気量ターボ第二世代
ターボの実用燃費が悪い理由はわかっていました。 圧縮して空気を取り入れるため、エンジン内部の圧力が高くなるため、過給してない時は圧縮比を小さくしていたので、普段使う領域の燃焼効率が非常に低かったのです。

日本は、Co2削減(燃費向上)のためにターボを捨ててハイブリッドを主要な技術として採用しました。排気量をダウンサイジングして、これに電気モータを組み合わせることで、エンジンの高効率化を図る方向へと進みました。 日本人はターボは燃費が悪いエンジンだと思ってしまい、もやは市場で受け入れられる余地はほとんどなくなっていました。


一方で、欧州にはこのような、「ターボカー全盛の時代」がない故に。ターボに対する悪いイメージはほとんどなく、むしろディーゼルターボに代表される、ターボの高効率の面のイメージがありました。 ディーゼルにターボをつけると高効率なエンジンになるなら、小排気量でより大きな出力が出せるガソリンエンジンにターボをつけても良いのではないかと考えられ、既存の技術の延長して研究を続けるこました。特許上の制限もあまりないので、比較的自由な発想でターボによる高効率化の方法を探していました。

その回答が、ディーゼルと同様にガソリンも直噴にして、圧縮比を高くして通常走行の燃費も良くして、ターボで高効率燃焼と高出力を狙うという、まさにディーゼルターボの技術をガソリンエンジンに応用することでした。 これがガソリン直噴ターボです。

これを、欧州のメーカーは積極的にCセグメント、Dセグメントへと推し進めてきました。ディーゼルは、2000cc以下の排気量で作成しても、高効率で走らせることが難しいため、2000cc未満のエンジンを小排気量のガソリン直噴ターボ化したわけです。

これは、欧州のメーカーのマーケッティングのうまさといえます。 日本のメーカーは自分たちで作り上げた、悪いイメージを払拭することができないまま、ターボを諦めてしまいましたが、他の国のメーカーはそこに注力してきました。 これらのクルマは、北米でも認められて、販売台数を伸ばしてきました。

こうして、小排気量ターボが受け入れられる市場ができれば、日本のメーカーはその種のマーケットに飛び乗ることを得意としていますので、ガソリン直噴勝敗きり用エンジンを発売する許可が下りるようになります。 こうして、トヨタ、ホンダ、スバルなど日本のメーカーは「ダウンサイジング・ターボ」という欧州メーカーが作ったマーケットに乗って、ようやくダウンサイジング・ターボを発売するようになってきたのです。

日本国内では、まだハイブリッドの認知度には及びませんが、ハイブリッドを好まない、日本のユーザ(どちらかというと、第一世代のターボの高性能イメージを期待して)が購入を始めているというところです。 ホンダ、トヨタ、スバルがこの動きに乗っています。 ホンダは、VWのマーケッティングと似ており、トヨタはBMW、メルセデスと言ったメーカーのマーケッティングに近い方法で売っています。 今後も、ディーゼル・ハイブリッド・電気自動車は好きになれない、というユーザに受け入れられていくと考えられます。

その他の回答 (7件)

  • 直噴ターボの技術が熟成されて来たため、燃費パワーでも両立が可能になった。
    一昔前のターボとは、全く次元が異なる為です。
    昔は、★直噴技術が未熟で、各社が半販売したが不具合が多発し撤退しました。
    現在、技術が向上し、それが可能になったのです。

  • 軽自動車に乗る貧乏人が多くなったので、普通車もつられ自動車税を下げた車だと売れるとメーカーが思い込んだ為。

    車格が大きいとパワーがないので、ターボで馬力を上げるホンダの浅はかな知恵だが大失敗。

    力は無いし燃費もメチャクチャ悪い。
    これなら排気量が大きい方が格段に力もあって燃費がいい。
    普通車に乗るケチな貧乏人のアホが買う車。
    みっともない車の代表格。

  • ターボがパワーより
    加速、レスポンス重視になってきました。
    競争相手はハイブリッドかな
    燃費と加速を秤にかけて
    どっかんターボじゃなく
    NA並みのコンプレッションがあって
    弱い過給で高トルクを低回転から絞り出し
    燃費に好影響になるように
    小さなターボですね

  • 簡単に考えると、燃費と動力性能を両立するのに最適なやり方だからです。まず排気量を小さくして、燃費を上げる。ただ、それだけだと動力性能が良くない。だったらそれにターボをつけよう…という事です。

  • ターボは直噴エンジンとの相性が非常にいいため。

    ターボは、燃焼室の容積を大きく超える空気量を圧縮して無理矢理に小さい空間へ送り込む機能です。容積よりも多くの空気を爆発させることから、パワーが大きく出来るわけです。

    そこで、気体というのは圧縮すると温度が上がります。(ボイルシャルルの法則)
    つまりは温度が上がると点火前の異常燃焼、ノッキングが起きてしまうのが内燃機関です。

    昔のターボは、ここで過剰に燃料を濃く噴いて未燃焼のガソリンの気化熱で、シリンダーやバルブを冷却していたものです。これが、昔のターボが燃費が悪い最大の理由です。

    ここで、直噴エンジンが登場します。「直噴」と言うくらいですから、燃料を燃焼室へ直接噴射します。
    これに対するのは、シリンダー外の吸入経路で燃料を噴射する従来の「ポート噴射」。

    直噴はシリンダー内へ直接噴射することから、以下の点に特徴があります。
    ・点火直前に噴射できる(ノッキングが起きない)
    ・噴射時の気化熱でシリンダーが冷却される(過剰に噴かなくて良い)

    つまりは、ターボの欠点を直噴が消してくれると言うわけです。
    特に冷却は40~50℃を下げてくれることから、かなりその効果は大きいのです。

  • kasimaumiさんへ

    エンジンは、燃焼で得た高圧を膨張させて仕事に変換し、取り出す物である。

    燃料が持っているエネルギーを全て、無駄無く仕事に変換出来たら素晴らしいのですが、残念ながら色んな「損」が在ります。
    熱を持ち、その高温に耐えられないから冷却しますが、その熱はラジエーターから大気中へ無駄に捨てられる。し、冷却液を循環させるのに、ポンプの駆動損も加わる。
    これじゃあ「泥棒に追い銭」です。d(^^;)

    まあ、冷却損は無くす事は今は難しいから、減らすのを頑張るとして、他には・・・あっちこっちで擦れ合っている軸受部の摩擦を低減とか。。。
    ベアリングの様に「転がり」で支持する様に改める他には、面圧を良く計算して必要最小限で保持する様にすれば、擦れる面積を減らす事が出来ます。
    カムシャフトのベース円の部分は、押す仕事をする山の部分とは違って面圧が低いですから、接触幅を狭く成る様に削る。
    のじゃ物足りなかったんでしょう。可動部が重く、そして部品代が高額になってしまうにも関わらず、深く静かに、ローラーフォロワー化が進んでいます。
    でもこれじゃあ、
    ・爪で米を1粒1粒拾い集める様な物
    ・皆で雀を追い掛け回す様な物
    で、中々「腹一杯」に成るのは難しい。d(^=^;)
    ですから、過給する事で出力Upし、増えた分だけ排気量を減らせば、ピストンとシリンダーと言う、摩擦損の中に占める割合の大きい物をガクンと減らせる。ので、過給してダウンサイジングするエンジンが増えて来たのです。
    差っ引かれる税金を削れば効率が良く成る、って事です。d(^o^;)

    でも、過給する手段がTurboでは、発展途上。
    アイドル回転から大気圧の2倍と言う高過給圧を常用し、排気量半分ってな位の大胆な排気量縮減を行う。その位やれば、目に見えて燃費も良く成るでしょう。
    でも、排ガスという羽根より軽い物で重金属のタービンを回すのではTurboラグが不可避。だし、排ガスが減る低回転低負荷ではスカスカに成ってしまって使い物に成りません。
    だから、内部圧縮を持つ事で高効率な機械式過給器で過給する事を前提に、
    ・理想的な高膨張比14を達成
    ・スロットルバルブを廃止して吸気弁閉じ時期連続可変機構に代替
    という3つを一緒に実現したエンジンの登場が待望されているのです。
    今は未だ始まったばかりのダウンサイジング。
    機械式過給器で行くか、ハイブリッドとの合わせ技にして電動補助のTurboが主流に成るかは未だ判りませんが、今後は全てのエンジンがダウンサイジングされる事に成るでしょうし、過給であってもTurboラグという使い難さを全く意識しない様に成って行くでしょう。

    と書いてから追加。d(^^)
    以前からの技術では、過給する事によって燃費悪化が激しい物でした。
    ノッキング等の自己不正着火を起こさずに過給を活かす為に、圧縮比を下げた。
    すると大事な膨張比も一緒に低く成ってしまう。と、膨張不足で高温なままの排気がポートを通過するのでエンジンが加熱されちゃう。から内側から冷やすべく過濃混合気、でも足りなければもっとジャボジャボ注ぎ込んでガソリンの気化潜熱さえ使って冷やした。。。
    これでは燃費が良く成る訳が在りません。し、低圧縮比化しちゃったのに下スカ上ドッカンのTurboでは、クラッチ合わせの際のトルク確保の為に、満足な排気量縮少も出来ません。
    だから、圧縮比は下げても膨張比は下げない技術が大事に成って来ます。
    その為に、吸気行程の途中でバルブを閉じてしまう。吸気行程長の長短で、出力と過給圧を制御するのです。
    見方を変えると、これによって待望されて来た可変圧縮比エンジンが実現した事に成ります。
    キー技術は、吸気弁の閉じ時期連続可変機構なのです。(ディーゼルでも過給圧制御に待望されている)

  • 世界的な流行りです
    排気量が小さいと基本燃費がいいですからね
    必要な時に過給して馬力を出すダウンサイジングターボは理にかなってる
    エンジン本体も小さく軽量に作れますから
    欧州からの流れですが欧州のように馬力での課税でなく日本は排気量に対しての課税ですから
    欧州より日本に合ってる
    まぁこのまま普及すれば日本も排気量での税制を変更するでしょうね

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