日産 フーガハイブリッド 「走行性と快適性を兼ね備えるセダン。収納力だけ難あり」のユーザーレビュー

かつa かつaさん

日産 フーガハイブリッド

グレード:ハイブリッド(AT_3.5) 2015年式

乗車形式:マイカー

評価

4

走行性能
5
乗り心地
5
燃費
5
デザイン
5
積載性
2
価格
2

走行性と快適性を兼ね備えるセダン。収納力だけ難あり

2021.8.16

総評
誰にでもマッチするような車ではありませんので★4です。でも「コレだ!!」って人にはバッチリはまる良い車ですよ。
不満な部分はありますがそれを加味しても私はアガリの車で良いと思えるほど気に入っています。

【総評】
日産珠玉のFR+V6+ハイブリッド。
高次元で非常に快適で、安全なドライビングを提供してくれます。
部品交換のサイクルは一般的な国産車並みで良いですし、変なトラブルもありません。
エクステリアとインテリアが気に入り、車体の割に小ぶりなトランクの使用感に納得できれば十分すぎるほどの出来です。

【所有に当たって思った事】
・消耗部品の管理はしっかりと!!エンジンオイル、ATF、冷却水(エンジン用とハイブリッドシステム用)、パワステ、デフこの5種類と補機バッテリーを見ておけば、まず変な故障はしない。
ATFは高出力かつ後負荷の動力性能のため、早めの交換がオススメです。

・タイヤはケチってはいけない。この車は重たく、高出力です。古い痛んだタイヤや安いタイヤでは受け止めきれない可能性があります。空気圧管理も純正ホイールならばタイヤエアセンサーが付いていることが多いはずなので良く確認しましょう。

・ワイパーがボンネットに隠れており、そのままでは立てられない!ゴム交換などをする時は、シフト位置が「P」になっている事を確認し、プッシュスタート「ON」にしてからワイパーのレバーを素早く上に2回押す。そうすると立て位置に移動します。


【税金、車検時の法定費用】
自動車税、5.8万円
自賠責、約2.6万円
重量税、約3.3万円
このクラスの車なんでこんなものです。

・故障や事故をした時の部品代は新車価格なりの費用が掛かります。(いちいち高いけど高級車だから仕方がない。)
満足している点
【満足している点】
・「ほぼ」インフィニティQ70の右ハンドル版として発売されていた点(後に日産エンブレムに戻りますが)
(ナビ起動画面もインフィニティロゴになります)

・非常に乗り心地が良いのに走行性能も高い。
・クイックなハンドリングにも思いの外追従してくる。緊急回避、非常ブレーキなどをテストしました。特に切り返し時のロール制御では初動の車体の沈み込みこそありますが、駄々をこねることもありません。
・小回りは車体サイズの割に利く。最小回転半径5.6m。(不安ならアラウンドビューモニターで周囲を確認しながら移動しましょう)
・3名乗車、エアコン常時23℃で首都圏の街乗りでもリッター11キロ以上走る!3.5Lでこの燃費は良いですね。(ターボ代わりみたいなパワーアシスト型のハイブリッドなので燃費に期待して買う車ではありません。JC08燃費が18km?ヨクワカリマセン!笑)

・シートのクッションに厚みがあり座り込むと体を包み込むソファのようなのに、再度サポート形状が優れており横Gがかかっても体がぶれない。
・シート座面が長く、腿が疲れにくい(候補の一つだったクラウンは代々座面が短い)
・後席も快適。シート幅と長さやクッション性も良好。
・共通するFR-Lプラットフォームを持つV36、V37スカイラインよりも縦横に拡大された足元スペースで全席快適。特に運転席は左足の疲労感がスカイライン時代に比べて大幅に軽減された。
・インテリジェントクルーズコントロール(ACC)や各種運転支援装備が充実しており、普段の運転への安心感は非常に高まる。一般道でも活用して楽してます。
・安全装備のバックアップが良く、アラウンドビューモニターによる視覚補助のほか、センサーによる接近物(車、人など)の警告や衝突防止ブレーキを掛けてくれるので万が一の事故を回避しやすい。
・車両がもし事故にあった際の車体強度の安全性がしっかりと確保されている。
・前後席含め、サイドエアバッグやカーテンエアバッグも全周囲に装備して乗員を守る機能が高い。(トヨタ系高級車種にしかないニーエアバッグは私の車には付いていないですが)
・4輪とも同じタイヤサイズなのでローテーションや購入費用面で良い。(スカイラインでは苦労した点です)

・クッションパッドと木目をふんだんに使用しており、触れるところは柔らかい。
・全席オートパワーウィンドウ(日産は上級車でも標準搭載しない場合がある)
・静粛性の高い室内でどのような走行シーンでも会話はスムーズに行える。(クラウン、レクサスなどのトヨタ系高級車に対しては世界屈指の静粛性を持っているためココには及びません)
・加速力は爆発的。エンジン+モーターの364馬力と約65kgfmのトルクは伊達ではなく、1.8トン超の車体をアッという間に法定速度まで到達させてしまう。(そのためタイヤ選択はケチらない方が吉。加速時にグリップが負けてVDCが介入するか、タイヤが空転します。雨天時は意識してより丁寧に。)

・スクラッチシールド塗装は優秀。洗車機ばかり使いますが洗車傷が全然付かない。クリアの厚みもあり見ていて綺麗。(修理面では高額になりがちで仇となる)
・前席シート調整幅が非常に広い。座面の高さと傾斜、腰部の張り出し具合を変更でき、かなり広範囲に対応。これぞ!という場所にセットできます。
・乗降時に自動でハンドルを跳ね上げ、シートを下げてくれる機能は助かる。(後部座席に人が乗るときは機能解除しましょう。ビックリされます)
・車外灯火類がリアウインカー以外はオールLEDなのでいじったり交換する必要が無い。(壊れたらユニットごと新品…さぁ、20万のご用意を…笑)
・北米向けの設計ですが、なんだかんだで国産車。使いやすく壊れにくいです。
・テンパータイヤを搭載している。
・あからさまな主張をするエンブレムがない。排気量や気筒数、ハイブリッド、グレードなどを主張するためにやたらとエンブレムだらけの車もありますが、この車は車体側面につつましく「HYBRID」というエンブレムが付くだけ。かえって好感が持てます。
・ハイテクとアナログが共存する面白い車。
・ACCは時速32〜114キロの範囲で設定可能。追従走行から完全停車まで支援します。アクセルワークに極力神経を使いたくない時や足が疲れている時など非常に重宝します。(2019年のMC後モデルは133キロまでACCを設定できるように変わっています。)
不満な点
【不満な点】
・後席アームレストの形状はカップホルダーが使いにくい。なぜカップホルダーを使うと肘が置けなくなるのか……怪奇である。笑


・音響は決して悪くはないのですが、標準スピーカーは6個でありスピーカー位置の存在を多少意識できてしまうため600万オーバーのセダンとしてはもう一歩。220系クラウンと聴き比べてしまうと明らかに劣る。(クラウン純正オーディオは作り込みのこだわりが異常なほど高品質です。聞いたことがなければぜひクラウンのオーディオを聞いてみて下さい。)BOSE搭載車もクラウンに負けている気は正直しました…。
・停車中時のエンジン始動の振動と音はトヨタのV6+FRハイブリッド車には負ける。(横置きエンジン車や4気筒ハイブリッドには負けず劣らず健闘しています。また、走行中はモーター走行なのかエンジン走行なのか全く気にならないレベルで静かです。)
・車としてはメーカーに振り回されて不遇。エンブレム一つとってもこのY51フーガは「日産→インフィニティ→日産」と行ったり来たりさせられています。
・モデルサイクルが長すぎる。2009年に発売開始のため、2019年の10年目までのところで新型を出して欲しかったのです。しかしながら日産は日本向けセダンの新車開発はしなくなる兆し。日産のラグジュアリーセダンの系譜はここで絶えてしまうことと比べると型遅れでも販売を継続してくれていることは良いことなのかもしれない。
・外側の灯火類の中でなぜかリアウインカーだけ白熱球。(なぜ…)


【↓不満ではないけれど、気をつけねばならない点↓】
・車体は大きいです。全長約5メートル、横幅約2メートルあるので、狭い道などに突っ込んだ際に対向車も大きめの車が来た!となれば非常に難儀します。駐車場などでもど真ん中に止めても両側の白線を踏んでしまうことや、前後がはみ出してしまうことがあります。

・速度感がない。そういう味付けの車ですが静かで安定しているので思った以上に速度が出ていることがあります。メーターをよく見て運転しましょう。事故防止や捕まらないためにも。
・板金、塗装は高額になりがち。スクラッチシールドと言う日産の特殊クリアを使用しなければならないためです。(その他、塗面を磨くためのコンパウンドも専用のものを使わねばならないなど制約が多い)金額を抑えるワザもあります。
①日産ディーラーから板金塗装を請け負っている工場を見つける(スクラッチシールド塗料の使い道が他にもあり、廃棄しないため少し安くなる)。日産提携工場とか書いてある看板が目印になりやすいかと。また、そのような工場を見つけるのが大変ならディーラーで依頼し、集中板金工場などに入れてもらうのも一つの手です。
②ディーラーで受付可能な「クイックプロペイント」を活用する。手のひらくらいのサイズで垂直面ならコレが最安です!!スクラッチシールド塗装も含めても割と良心的な金額を出してくれます。(修理面積や箇所が多いと通常の板金塗装になりますが。)
③クリアをスクラッチシールドではない、普通のクリアでやってもらう。究極はコレなんですが、他の部分との質感はどうしても少し変わってしまいます。そこだけ傷が消えないため違和感もできてしまうと思います。


・社外部品、中古部品、リビルド部品の流通量が少なく、入手性が低い。コレは希少車の宿命です。パーツが非常に貴重な存在です。
・アダプティブクルーズを使用している際の車間調整は車速に応じて変わるのですが、ごく狭い速度域においては最遠の設定にしても近いと感じるシーンがあります。(そのような時は従来通り人間の操作で上書きすればそちら優先になりますので、不満と言うほどのことではありません)
デザイン

5

内装は設計の古さを感じますが、イマドキの車のように操作が画面内で深く階層化されてパパッと設定変更をできないタッチパネル式よりも使用感は良い気がします。


曲線を基調としたデザインは人によって好き嫌いがはっきり分かれるところですが、私は好きです。




走行性能

5

乗り心地と操作性の高次元での両立を図っている。
加速力は全く不満がなく、フーガハイブリッド以上の加速力を求めるならV37スカイライン400RやGT-Rクラスしか候補に上がってこない。
車体の割に小回りが利くので扱いやすい。


ブレーキタッチはガソリン車のフーガとも違うので慣れが必要です。最初こそカックンブレーキしてましたが今ではすっかり扱いに慣れました。

エンジンについて。

↑ハイブリッド版VQ35HRエンジンの特性↑
出力は回転数に奇麗に比例していますが、トルクカーブは特徴的なので回転数を意識してやると良いかもしれません。しかし普通に乗る分には、3000rpmまででも十分すぎる加速をしますので上限の7200rpmなどの回転数はマニュアルモードにするなど、意識して使ってやらないと到達しません。
エンジンの仕様はハイブリッド用にアトキンソンサイクル化されているのでガソリン車のVQ35HRと比べて最高出力は控え目です。最大トルクはあまり変わらないのは開発陣の努力を感じるトコロ。
直進安定性はスカイライン勢やトヨタ車FR勢と比較すると一歩譲る。
乗り心地

5

日産車としてはシーマに次いで良いくらい最高。
妙な振動も風切り音もない。フカフカなのに包み込むようなシートは不要な横Gから体を守ります。また、助手席のオットマンはその気がなくても眠りの世界へいざなう効果があるようです。
ロードノイズは静粛性の高いタイヤを使用する事で相当程度カバーできる。
積載性

2

収容力350L。軽やコンパクトカーよりは積めるもののボディサイズを考えるともう一声、といったところ。

とはいえ、4人で旅行に行くくらいの荷物は全く問題ないです。
燃費

5

燃費を求めてハイブリッドを選ぶならこの車は絶対に選んではいけません。そういうのはトヨタの2.5Lハイブリッドの独壇場です。

この車のハイブリッドはハイパワーを発揮するための物で、副産物としてガソリンの3.5Lより燃費が良くなっているだけです。
実燃費は首都圏の渋滞の多い都市部での使用で11km/L少々。
コレだけのパワーがあって2桁燃費なんて立派ではないですか。



ちなみにJC08の燃費は18kmですが、その後に測定されたWLTC燃費は総合12.8km。かなり正確性が高まっておりますね。
価格

2

【新車価格】初期モデルの発売開始から12年経過しているため、同価格帯の他社セダンと比べてしまうとメリットは少ない。

【中古価格】最高にコストパフォーマンスが良いです。前期型であれば100万円以下からも狙えます。(2021年7月時点)

【下取り価格】下取り価格は不人気セダンである事と不人気車種であることのせいで凄まじく低い。
故障経験
なし。

2015年6月以降に製造された後期型以降は特にマイナートラブルは非常に少なくなっているようで、故障報告は見かけません


【リコール情報】
①ハイブリッド制御について
②プロペラシャフト強度について
(私の車は①のみ対象車種。ディーラーで対策済)

ご自身の車がリコール対策済かどうかは点検整備記録簿を見てください。終わっていれば「対策番号○○○○対策済」と記載があるはずです。
不明であれば正規ディーラーに確認を依頼しましょう。

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