まずまず上質に仕上げてはいる
友人の会社の社用車です。中間グレード「20M」です。長距離の試乗となりましたが、マーチと基本を共用するBプラットホームを
2007.12.28
- 総評
- まずまず上質に仕上げてはいる
友人の会社の社用車です。中間グレード「20M」です。長距離の試乗となりましたが、マーチと基本を共用するBプラットホームを使用。この辺が心配なところでしたが、かなり上質に仕上げてあり、普通に乗る分にはミドルセダン級に質感は上がっています。
アイドリング時のエンジン音はほとんどなく、ステアリングに伝わるバイブレーションなども皆無と言っていいレベル。この辺がこれだけ抑えられていれば、高級感は伝わります。走行性能でもやはり1.2tのボディに2.0Lエンジンは余裕があってラクです。非常にトルクフルなエンジンですし、CVTの採用で非常にスムーズで日常では2,000回転以上回す必要はないんじゃないでしょうか。そのおかげで実用燃費もプレミオの1.8Lに迫る13.0前後だそうです。エンジン音もチープではなく、十分にミディアムセダンとしての高級感を上手に演出しているなと思いました。
ただ、乗り心地はやはりコンパクトカーのプラットホームの限界も感じる部分が若干あります。例えば、ライバルであるプレミオと比べて、フラットな乗り心地という面ではシルフィの方が少し劣ります。フロアの揺れが微妙にある。サスペンションのセッティングはプレミオよりマイルドなのですが、ヒョコヒョコした動きがあり、プレミオよりもホイールベースが短いのかな?と思いました。しかし、ホイールベースは同じ。ということは、直進安定性やボディの揺れなどの面で最初からミドルクラスのために仕立てられたプラットホームを採用するプレミオより少し劣るということになります。
以上、乗った印象です。
以下にその他の長所、短所を書きます。
- 満足している点
- 1. 2.0Lとしては価格が安い
1.8Lでも十分だが、やっぱり2.0Lあると余裕があって市街地、山坂、高速でラク。プレミオの1.8L並の価格で2.0Lのみの設定としているシルフィはなかなかお買い得である。
2. リヤシートが広い
このクラスの中ではトップレベルの足元スペース。レガシィB4やギャランフォルティス、プレミオもまぁまぁだが、こんなもんだろうというレベル。だが、シルフィのリヤシートは広い!と思えるくらいの広々感。
3. 経済性が高い
2.0Lのゆとりのおかげでエンジンを回す必要がなく、かえって燃費がいい。
- 不満な点
- 1. プレミオに似ている
フロントのスタイリングがプレミオに似ている。たまにプレミオが走ってきたのかと思うことがある。日産は日産らしくもっと違った方向性で上質感のある5ナンバーセダンを作って欲しい。
2. インテリアの質感が今一歩
プレミオと比較するとインテリアの質感がもう一歩。ラティオより少しいいくらい。特にエアコンのパネルがただのダイヤルのみで殺風景。200万円級セダンなら液晶表示付などにして、もっと質感を上げて欲しい。
3. メーターがショボイ
最近の日産車はすべてメーターが軽並。セレナやプレサージュはマイナーチェンジでファインビジョンメーターを採用するなどして日産も反省しているようだが、なら最初からそのようにしなさい。シルフィもミドルセダンならファインビジョンメーターを装備して欲しい(せめて最低グレード以外に標準装備)。他社なら常識。
4. 上級グレードが高い
最上級グレード「20G」と中間グレード「20M」との価格差が大きすぎる。装備から計算すると、30万円以上の差はまったくお買い得感がない。最初から装備されるセットオプションと考えたら、もう少しお買い得な価格設定にしてもいい。
シルフィはインテリアなどの質感ではライバルのトヨタプレミオ、アリオンに劣るが、2.0Lの余裕が安く手に入るというのがポイント。走りの余裕に重点を置くならシルフィという選択もいいと思う。
- デザイン
-
-
- 走行性能
-
-
- 乗り心地
-
-
- 積載性
-
-
- 燃費
-
-
- 価格
-
-
- 故障経験