メルセデスAMG Eクラス セダン 「高速道路向きなグランツーリスモ。」のユーザーレビュー

高速道路向きなグランツーリスモ。

2025.2.11

総評

EVの静かで滑らかにモータートルクでグイグイ加速するのではなく、感性に訴える”そそる”演出は流石AMGだと思う。

主に走行する場所が高速道路であれば、お勧めできる車。

満足している点

愛車として認定中古車で迎え入れ、4ヶ月ほど乗った中でのレビュー。

高速道路での利用が中心なので、直線番長的なグランツーリスモとしては素晴らしいと思う。
SA/PAからの合流時や本線上の加速は、アクセルを踏み込みさえすれば必要に応じてキックダウンを伴い猛烈な加速を見せる。
直列6気筒ターボに9速ATなこともあり、パドルシフト操作で回転数を確認しながらシフトアップなどと言っている暇が無いほど吹き上がりが速く、キックダウンからのお任せシフトアップで十分。
更にギアを変更する際にISGによる回転調整も行われるとのことで変速ショックも少なくスパン・スパンとシフトしていくので非常に気持ちがいい。

それとE 53を選んだ重要ポイントが、SPORT+モードを選ぶとターボラグ解消のための排気管内のフラップが開くとかで、排気音が勇ましくなるとともにシフトアップ/ダウン時にバブリング音を響かせるところ。

不満な点

最小回転半径が5.9mもあるので小回りが利かないところが一番の難点。
狭い駐車場に停める際は前後左右に細心の注意が必要になる。

また、AMGの4MATIC+では顕著らしいが、極低速域でステアリングを切り込むとゴリゴリした音と振動がするのも気になるところ。
初体験した時にはどこかに擦ったのではないかとヒヤヒヤしてメカ担当に苦情を申し入れたくらい。
原因(理由)はメカ担当に聞いていないが、こういうものだとのことでAMGでは特に顕著だとか。
フロント左右のタイヤの回転差を吸収するためのデフの挙動だろうと推測している。

デザイン

4

ボディデザインはW212の直線基調の方が好み。
W213は何だかボッテリしている割に前後が絞り込まれていてデザインイメージ的にバランスがイマイチに感じる。
唯一、E 53はマフラーが左右各2本出しということで後方から見たときの迫力が気に入った点で、フロントから見たときはメルセデス・ベンツのW213との違いは殆ど感じられない(知っている人しか分からない)。

内装はクルーザーをイメージした広々とした感じが良いのと、横長液晶パネルがメーターパネルとセンターパネルに続いているデザインで高級感や未来感を演出している。
残念ながら標準仕様ではないが、吹き出し口などを光らせるアンビエントライトが付いていれば夜間の演出も素晴らしいものになるので、唯一弄りたいところ。

走行性能

5

直列6気筒直噴ターボエンジンに、低回転時は電動スーパーチャージャー、加速時にはISGというモーターによる加勢もあり、正に直線番長的。

ワインディングでは直線や高速コーナーでは速いが、低速コーナーでは車重による影響が大きくコーナーリング速度は低くなってしまう。

乗り心地

3

エアサスペンションは走行モードにより標準と低車高が切り替わるのと、必要な時は高い車高に切り替えることができるが、コンフォートモードの標準車高でもかなり路面からの振動を拾うのが残念。

エコモードやスポーツモードでは低車高になることで燃費や走行性能を高めるとのことだが、コンフォートモードとの違いを感じられない。

積載性

4

W212(E250)に比べてトランク容量が減っているが、それでもある程度広大なトランク。
普段、ボディカバーを積んでいる程度なので積載性は重要視していないが、W212の方がカバーを入れるのが簡単だった。

燃費

4

高速道路は12km/L程度、街乗りは8km/L程度。
高速道路ではSPORT+モードでブイブイ言わせていると燃費は悪くなり、CONFORTやECOモードであれば燃費は良くなる。
一般道で流して走ると8km/L程度なので、チョイ乗りするような使い方だと6km/Lくらいまで落ちると思われる。

エンジン性能を考えると、この燃費なら合格点だと思う。

価格

4

新車価格はバカ高くて、性能などを考えても買う気になれない(というか買えない)。
中古の5年落ちくらいでようやく無理すれば購入できる値段まで落ちるのをいいとするのか、良くないと評価すべきなのか。

故障経験

ルームミラーの鏡像が、走行時の振動でブレて見えたのと、運転席ドアの開き止め？ラッチが弱くて閉まってきてしまうので無償修理してもらった。