メルセデス・ベンツ EQS 「新しモノ好きにイチ推し」のユーザーレビュー

新しモノ好きにイチ推し

2023.5.23

総評

Ｓクラスを名乗るだけあり、メルセデス史上初のＥＶ専用プラットフォームの出来も車両デザインも素晴らしい・・・
進化とのトレードオフとして、ガソリン車ベンツ時代のかつての「ベンツらしさ」が失われつつあることが、ザンネン・・・

満足している点

内外装ともデザインが秀逸・・・
イタリア車的センスに、ドイツ車伝統の信頼感があり、ただの質実剛健からやっと進歩したかも・・・

不満な点

シングルモーターではモッサリ・・・車重に負けているうえに、高齢ユーザー向けにわざと制御をマイルドにしている・・・
ＭＢＵＸのタッチスクリーンは一体表示ではなく、実際には３分割で３つの画面を繋ぎ合わせただけであり、あれに百万円の価値はない・・・

デザイン

5

目にもタッチにもより優しく、エレガントな造形と質感に進化し、ゲルマンからラテンへのシフトが心地よい空間を創り出している・・・
ようやくイタリアやフランス車のレベルに？・・・

走行性能

2

全長と車重の問題はともかく、モッサリ感ばいただけない・・・モーター数を増やすだけでなく、制御アルゴリズムを変えるべき・・・もちろんＡＭＧでなくても・・・
というのは、ＥＱＡではＳＵＶでガソリン車からのＥＶコンバート、すなわちやっつけで仕立てたＥＶだったにもかかわらず、峠超え爆走でもカーブの安定感は抜群で、街中でもスタートダッシュでは走り屋のガソリン車に追いつかれたことは一度もなし・・・
車重と床下バッテリーの絶妙のバランスコンビネーションでしょう・・・
格下のクルマからも見習うべきとは多いということかも・・・

乗り心地

4

デザインの柔らかさに反し、まだまだドイツ車の硬さが気になるのがマイナス点・・・
かつてのキャデラック全盛期のアメ車のフンワリ感と、有事？の操安性の両立は、Ｓクラスを名乗る以上は当たり前では？・・・

積載性

5

トランクの床下収納の大きさは、従来のＥＶの常識からはオドロキ・・・
全長が５m超えなので当たり前だか、無闇に航続距離追求でバッテリーを押し込まなかったセンスは、なかなかのものである・・・
このあたりは、バリオルーフ時代のＳＬで、トランクにハードルーフを収めながら、トランク床下にスペアタイヤが入っていた時の衝撃に繋がるものかも・・・

燃費

1

車重が激オモなので致し方ないが、５ｋｍ/１ｋｗというのは、かつてのガソリンアメ車のイメージで、現在のＳＤＧsのコンセプトの下では肩身が狭い・・・
ゼロエミッションだけでは、Ｓクラスのプレミアム感は訴求できない？笑・・・
ブリウスＰＨＶでは、ＥＶモードでは軽くこの倍の電費をクリアしていたので、見習うべき・・・
回生充電の大改革が、これからの圧倒的進化のキモ・・・
航続距離だけでなく、コスト面でも・・・

価格

1

高すぎる・・高額車が高級車ではないはず・・・半額が妥当かと・・・
稼ぎ頭は仕方なしとして、かつてのキャデラックとシボレーのように、同質ながら価格を手頃に・・・
ＳクラスとＥクラスの関係ではなく・・・

故障経験

ＥＱＡでのトラブルと同じことが起きるのを覚悟・・・原因不明の起動不能と、ＰＴＣヒーター不良はあっても不思議なく・・・
ＥＱＡも同じ初号機であった・・・
ただメルセデスケアにより、修理や定期整備、救援まで何があっても無料なのは、かなりのメリットである・・・
ランニングチェンジのためのモルモットなのには目をつぶるとして(^_^;)・・・