マツダ CX-80 「多彩なラインアップのフラッグシップSUV」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

まるも 亜希子
まるも 亜希子(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

4

デザイン
5
走行性能
4
乗り心地
3
積載性
5
燃費
5
価格
4

多彩なラインアップのフラッグシップSUV

2024.11.26

年式
2024年10月〜モデル
総評
堂々としたボディに上質なインテリア、快適な装備が盛りだくさんで3列シートが選べるSUV。パワートレーンも多彩で、用途や好み、予算に合わせて選べます。2列目・3列目シートの乗り心地はクルマというよりクルーザーのようで、ゆったりとしている一方でうねりが前後に抜けていくような感覚になるシーンがあるため、好き嫌いが分かれるところでしょう。リヤドアの開口部が大きく、ラゲッジも十分な容量を確保しているので、ファミリーカーとしての実力は高いと思います。
満足している点
内外装の質感、センス、ラウンジのようにリラックスできる室内空間がとにかく素晴らしいところ。シートにナッパレザーを多用しており、中央にバイカラーでラインが入るデザインなど、華やかで上質な演出は乗っている人にも満足感をもたらしてくれます。
不満な点
3列目シートは大人でも窮屈感が少なく、これなら長距離でも耐えられるかなと思えるスペースを確保していますが、いざという時につかまって身体を支えるグリップがないところと、エアコンアウトレットが3列目にも備わるのはいいのですが、ちょうどヒザの横に風が直撃する位置のため足だけが冷え冷えになってしまうのが残念。
デザイン

5

堂々としていてオラオラ感がなく、あくまでエレガントなスポーティを表現してるエクステリアデザイン。インテリアはラウンジのようなリラックス感と、手で触れた時のホッとする感覚、目で見て洗練された空間だと感じられるデザインを実現しています。スイッチひとつにもそんな上質感が注がれているところも魅力です。
走行性能

4

パワートレーンによってキャラクターが分かれており、素のディーゼルモデルは少しカジュアル感があって軽快に走れる印象。ディーゼルハイブリッドはそこに上質感も加わり、軽やかさとのバランスがちょうどいいと感じます。PHEVは重厚感が増し、直進安定性ががっしりとしてくる一方で、意のままに操るというよりは路面に任せて力を抜いて走るという感覚となっています。
乗り心地

3

1列目シートは運転する歓びをしっかり感じられる運転席と、ゆったりと身体を預けられる助手席でCX-80らしさを最も体感できるシートだと感じます。2列目シートは足を組んでも大丈夫なほど広々としており、センターアームレストに身を預けてリラックスできますが、荒れた路面ではやや振動が伝わりやすくなっています。3列目シートは一般道では十分な乗り心地ですが、山道などカーブの多い道では車酔いしやすい人はスマホなどを見ない方がいいでしょう。
積載性

5

3列目シートを使用したフル乗車時には258Lと少ない容量となってしまいますが、3列目シートを格納すると687Lの大容量を確保でき、SUVとしてはトップレベルの積載性をかなえています。とくに奥行きがたっぷりあるので、長い荷物を積みたい人には便利でしょう。3列目シートは簡単に倒すことができ、パワーバックゲートも装備されており、とても使いやすいラゲッジだと思います。
燃費

5

PHEVは充電を頻繁に繰り返すことで燃料の消費を減らせますが、ディーゼルモデル、ディーゼルハイブリッドモデルもこのボディサイズで18.0km/L以上を実現しているのは立派。大排気量としたことでトルクのアップと低燃費を両立しているので、通常ならディーゼルエンジンは長距離走行での効率が良いことが知られていますが、CX-80の場合は街中のストップ&ゴーでも低燃費が期待できます。アドブルーの交換がいらないところも嬉しいですね。
価格

4

フラッグシップモデルのトップグレードかつ4WDなので相応とも思えますが、PHEVのPremium Modernが700万円オーバー。ただ、外観がそれほど大きく変わらないディーゼルエンジンのベースグレードが394万円台でラインアップしているのもすごいところです。マイルドハイブリッドのディーゼルが500〜600万円台となっているので、だいたいアルファードのハイブリッドと競合することに。買う人の価値観でがらりと印象が変わる価格でしょう。
まるも 亜希子
まるも 亜希子
自動車ジャーナリスト
映画声優、自動車雑誌編集者を経て独立。雑誌、ラジオ、TV、トークショーなどメディア出演のほか、モータースポーツ参戦や安全運転インストラクターなども務める。2006年より日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員日本自動車ジャーナリスト協会会員。YouTube「クルマ業界女子部チャンネル」、「おっさん on boad」にも出演中。
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