マツダ アテンザワゴン 「もう全部コイツ一人でいいんじゃないかな」のユーザーレビュー

もう全部コイツ一人でいいんじゃないかな

2024.1.27

総評

非常に良く出来たクルマだと思います。
ディーゼルがもたらす極太トルクもさることながら、高回転域まで気持ちよく吹け上がるターボ、それを受け止めるドライブトレイン(特にギア比)、スタビリティの高い足回りなど半ばスポーツカーのように扱えるところは素晴らしく思います。
ドライバーでなくパッセンジャーとして乗っても快適です。
それでいて燃費が良いのだから非の打ち所がありません。
従来のディーゼルに対する不信感(日本特有の)を払拭してくれた一台ということもあり、背景を見ても楽しめるクルマです。

難点を挙げるとすれば車両重量やサイズに対してボディ剛性が低いように感じられるところですかね。

満足している点

・外装デザイン
・必要充分以上の走行性能
・良い燃費

不満な点

・ボディサイズの割に狭い後席、荷室
・過剰なタイヤサイズ
・ステアリングフィール

デザイン

5

外装
フロントからリアまで一貫性のあるボディラインが構成されていて、見るたびに惚れ惚れします。セダンほどの伸びやかさはありませんが、Cピラーやフェンダーの張り出しで綺麗にラインを終わらせていて、これもまた締まって見えるので良いなと感じています。
実際、ワゴンの方が私の好みでもあるので。

内装
後期モデルほどの洗練さはありませんが、ダッシュボードやパネルなど一つひとつの質感が高く、値段以上に高級に見えます。後席周りもドアなどに同様の素材が使われており上質です。またダッシュボードのフロントグラスへの写り込みも少ないというのも良いポイントです。
デザイン優先でナビやらがフロントグラスに写り込むクルマも多いものですからね。

走行性能

4

ディーゼル特有の極太トルクは言わずもがな、エンジンの吹け上がりもよく、気持ちよく運転出来ます。
またミッションのギア比がエンジン特性に合っており、ギアチェンジも楽しいです。
サスペンション周りのセッティングは少し硬めで、街乗りでは少し不快な揺れや突き上げが気になります。ワインディングや高速道路で速度域が上がるとちょうど良く感じます。
ステア特性はオーバー気味です。これはマツダ車特有のもののように思います。
ステアフィールですが、電動パワステのアシスト量が多いのか非常に軽く、路面状況がわかりにくいなと感じます。タワーバーを入れるとことで少しはマシになりましたが、足回りの硬さとこのステアの軽さはミスマッチでなんだかなと。

乗り心地

3

前項にも記述しましたが、足回りは硬めです。
常用域では不快な微振動や突き上げが目立ちます。
またフロントのボディ剛性が車重に対して足りないのか、突き上げでボディ自体が振動をしているように感じる場面があります。こちらもタワーバーを入れると少し改善されました。

高速道路での移動やワインディングではこの硬さが良い方にはたらき、非常に快適に運転また乗車出来ます。

積載性

3

ボディサイズがそもそも大きいため、室内も広々としています。が、ドアトリムなどが厚く、その大きさの割には狭いなという印象です。
また小物入れやちょっとしたポケットが少なく、ワゴンタイプのクルマとしては収納が物足りなく思います。
後席を倒してもフルフラットにはなりませんが、快適に車中泊出来るほどの広さがあります。

燃費

5

素晴らしいと思います。
高速でMax.25km/L、街中でもAve.14km/Lと羨ましい燃費を誇ります。
それでいて軽油ですからね。
なぜ自分がハイオクで10km/Lいくかどうかのクルマに乗っているのか自問自答するくらいです。

価格

4

中古市場もこなれており、手の出しやすいクルマだと思います。煤詰まりなどの懸念点もありますが、特別に不動になるなどの報告もないことから、あまり気にすることでもないでしょう。
それを補うほどのメリット、魅力がこのクルマにはあります。

故障経験