マセラティ・ビトゥルボはイタリア車なのにアメ車みたいなデザインになってしまったのはどうしてですか？

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ビトゥルボはスポーツメーカーだった
マセラティの転換点となったモデルですね。

70年代のオイルショックで打撃を受けたマセラティ社は
このモデルで商品の軸足をスポーツカーからスポーツセダンに移しました。
豪華な内装と高度な設計なエンジンを持ち、
価格はBMWよりも高いという独自のポジショニング
で一時期は人気を博しましたね。

スタイリング上のモチーフは
ジウジアーロがデザインしたクアトロポルテ３
ということは間違いないでしょう。
それをBMW３シリーズ並みのサイズに
縮小したかのような印象です。

この当時、マセラティ社を指揮していたのは
南米アルゼンチン出身の実業家だったアレッサンドロ・デ・トマソ。
その名でピンと来ると思いますが
彼はデ・トマソ・パンテーラの生みの親として有名です。

デ・トマソが75年に買収して以降のマセラティは
彼の趣味を反映して絢爛豪華で贅沢なモデル
（悪く言えば成金趣味）を送り出します。

ビトゥルボなどはその好例でしょう。
そのため昔からのファンは
デ・トマソ時代のマセラティを苦々しく思っているのだとか。
ビトゥルボがアメ車っぽく見えるとしたら
まさしくそういうことなのだと思います。