レクサス RC 「クルマ好きなら黙ってクーペ」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

クルマ好きなら黙ってクーペ

2023.6.22

年式

2014年10月〜モデル

総評

サイズが大きすぎず、適度な大きさのスポーティクーペ。気が付けば、世の中からはそんなクルマがどんどん消えてしまいました。そんな中、レクサスが用意してくれているRCのポイントは2つ。美しいスタイルとRC350の爽快な運転感覚です。それらに興味がないのならRCを選ぶ理由はあまりないかもしれませんが、それらをクルマに求めるなら超おススメです。

満足している点

美しいデザイン。RC350のエモーショナルな走り。そして、美しいデザインにもかかわらず実用性が高いこと。それにしても大排気量マルチシリンダー自然吸気エンジンを味わえるスポーツクーペなんて、世界を見回しても極めて希少ですからね。いつ無くなってもおかしくない状況なので、興味がある人は早めに手を打ちましょう！

不満な点

購入を決断するにはそれなりに覚悟がいるプライスですが、それは自分へのご褒美ということで……。あと、正直なところRC350以外はエンジンが気持ちよくありません。RC350は控えめに言って最高！です。

デザイン

5

やっぱりクーペは美しいですねえ。RCはデビューが2014年ともう10年目になるわけで、デザインはデビュー時から大きくは変わっていません。にもかかわらず、美しいしカッコいい。個人的には前後フェンダーの張り出し感が特にセクシーだと感じます。

走行性能

5

ハンドリングに関してはしっかりリファインを受けて進化しているので、「さすがに古いかな」なんていう感じはまったくないですね。気を付けたいのはパワートレイン選びで、運転を楽しみたいなら「RC350」に限ります。サウンドやフィーリングなどエンジンの色気が全然違いますから。「RC300」だと「速さは十分だけど、エンジンを回すエモーショナルな歓びがない」といったところ。いっぽうハイブリッドの「RC300h」は、燃費はいいけど運転する歓びはかなり控えめですね。これは「運転する楽しさではなく見た目や雰囲気でRCに乗りたい人」向けといえるでしょう。点数は「RC350」のものです。

乗り心地

4

プレミアムブランドだけあって、乗り心地も妥協なし。通常のサスペンションでも快適ですが、電子制御サスペンション装着車を選ぶとより快適な乗り心地に設定できるのでオススメです。

積載性

3

「IS」などDセグメントセダンよりちょっと控えめくらいの能力、と考えておけばいいでしょう。つまり十分に実用的。そのあたりはリアルスポーツカーとは違いますね。容量はISの480L（ガソリン車）に対して374L（ガソリン車）です。ゴルフバッグは2個積めるし、リヤシートも左右分割で倒すことが可能。ちなみにハイブリッドのRC300hはガソリン車より床面が少し高いです。

燃費

3

燃費を優先して選ぶならWLTCモード17.7km/Lと優れるハイブリッドの「RC300h」を選ぶのがいいでしょう。このパワートレインのみ指定燃料もレギュラーです。ついで12.0km/Lの「RC300」、そしてもっとも燃料を多く飲むのが10.6km/Lの「RC350」となります。ただ、パワートレインの色気でいえばその逆となり、V6エンジン搭載のRC350がもっとも躍動的。個人的には、このクルマは燃費性能で選ぶと愉しさ半減のような気がします。点数は「RC350」のもので、「RC300」なら4点です。

価格

2

ベーシックは「RC300」で600万円弱。「RC350」のスポーティ仕様や上級仕様なら700万円オーバー。プレミアムブランドだけあって高いですね。けれど、BMWやメルセデス・ベンツで同等のポジションのクルマを買おうと思ったらもっと高い、ということだけはお伝えしておきましょう。