レクサス ISハイブリッド 「久々におすすめできるレクサス」のユーザーレビュー

久々におすすめできるレクサス

2021.1.16

総評

SUV時代の今、セダンを選ぶ人が求めるのは、デザインと走りの良さ、そして所有することで感じられるプレミアム感なのだと思います。

その意味では、今回のISの改良は正しい方向性で、個人的にも欲しくなりました。

海外勢と違って、レクサスのセダンなら5年後のリセールも期待できます。


ハンドリングや乗り心地がよくなり、安全装備も充実しただけに、パワートレーンだけが前時代的なのが悔やまれるところです。

ただし、脚は良いので買って損はないと思います。

久々に人におすすめできるレクサスが世に出てきました。

満足している点

・欧米ライバルと比較しても、カッコ良いデザイン

これは、素直にカッコいいと思います。

リヤフェンダーの張り出しや、それに負けないタイヤのツラ具合など、改良後と比較してしまうと、改良前のISは手抜きにもほどがある！

というくらい違います。


・TNGAでなくても、満足のいくハンドリング

TNGAは使われていませんが、ボディ剛性の高さを感じられ、このクラスのセダンらしいハンドリングだと思いました。

自分の好みからすると、少しゲインが高めな感じがしましたが、普段乗っている車が背高低扁平タイヤなので、こんなもんでしょう。

・ベースグレードでも買う気になれる装備設定

ここは地味に大きなポイントです。

改良前は、ベースグレードには16インチだか17インチのしょぼいホイールが標準でしたが、改良後は18インチになり、幅にいたってはver.Lと同じサイズになっています。

ブラインドスポットモニターも標準になったため、レザーシートが不要な人なら、検討する価値のあるグレードになりました。

・ハイブリッドでも、リヤシートを倒せる

背高荷物を積みにくいセダンこそ活きる機能ですが、スカイラインのハイブリッドではこの機能が使えません。

ここは評価すべきポイントだと思います。

不満な点

・少し時代遅れな感じのあるパワートレーン

ボディが劇的に良くなったこのモデルの最大の弱点。

今回試乗したのはハイブリッドですが、この部分の改良はないようで、加速感やエンジン音は旧型とほぼ同じ印象です。

高速では、追い越し加速であっという間に4,000rpmを超える（静粛性が高いのが救い。）ので、余力があまり無さそうに感じてしまいます。

ディーゼルやEVなど、トルク感を感じる車に慣れていると、パンチはまったくありません。

その意味では、300や350の方がパワートレーンとしては魅力的なんだと思います。

・ところどころで、古さを感じる

プレミアムクラスではフル液晶のメーターがスタンダードになりつつありますが、ベースグレードとver.Lのメーターには小さめの液晶しかついていません。

FSportのようなギミックのあるメーターが欲しいところです。

HUDがないのもマイナスポイントです。

デザイン

4

改良前とは別モノです。

特にリヤフェンダーの張り出しはとても印象的で、これに合わせタイヤもベースグレードから235幅となっており、レクサスの気合いを感じられます。

とはいえ、ルーフはしっかりリヤシートを覆っており、実用性と上手に両立させていると思います。

走行性能

4

公道では不満のないハンドリングです。

少しゲインの立ち上がりが早い気がしますが、せっかくセダンに乗るからには、これくらいの味付けが良いのでしょう。

ただし、本当にパワートレーンが惜しい。

高速走行中に加速すると、すぐにタコメーターが跳ね上がります。

前時代的ですが、純粋に350が一番魅力的なのでしょう。

乗り心地

4

不満とまではいきませんが少し硬めで、舗装の粗めなアスファルトの粒々までステアリングに伝えてくるような感じがしました。

ベースグレードの18インチなら多少改善するかもしれません。

積載性

4

ラゲッジスペースは可もなく不可もなくという感じですが、リヤシートが倒れるので実用上は問題ないと思います。

ただし、トランクリッドのアームがラゲッジ内に張り出す仕組みなのが気になりました。

燃費

4

価格

4

ベースグレードの価格が魅力的です。

この価格でレクサスのFRが買えるなら、バリューは高いと思います。

リセールまで考慮すると、Cクラスや3シリーズよりもコスパは高い気がします。

故障経験