レクサス ISハイブリッド 「フルモデルチェンジ並みのリニューアル」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

一条 孝
一条 孝(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

4

デザイン
5
走行性能
4
乗り心地
4
積載性
4
燃費
3
価格
3

フルモデルチェンジ並みのリニューアル

2023.5.22

年式
2013年5月〜モデル
総評
2013年に登場した2代目ISは20年に大掛かりなマイナーチェンジを実施。ボディパネルを一新したエクステリアはスポーティさを増し、シャシーは重量を抑えながら剛性を高めたことで走りの質感を向上させている。
満足している点
すべてのボディパネルを一新したことでスポーツイメージはさらに高まり、なかでもFスポーツはコンパクトFRスポーツセダンとして魅力ある仕上がりを見せている。プラットフォームはキャリーオーバーでもシャシー各部の剛性アップやバネ下重量の低減、タイヤとホイールの締結をハブボルト式に変更したことで、走行フィールが格段にレベルアップしている。足踏み式から電動パーキングブレーキに変更されたことも見逃せないポイントだ。
不満な点
従来型よりも手前に配置されたセンターディスプレイはタッチ式になったが、シフトレバー手前にタッチパッド方式のリモートタッチも残されている。この使い勝手はいまひとつで中途半端な印象。さらなる改良を望みたい。
デザイン

5

フェイスリフトだけではなく、ボディパネルのすべてを刷新したことで見た目的にはほぼフルモデルチェンジだ。ボディサイズは全長、全幅とも30mm大きくなったが、全幅についてはタイヤサイズの拡大に合わせたもの。内装も左右のエアコン吹き出し口が丸型に変わり、センターディスプレイがタッチパネルの採用によって手前に設置されている。
走行性能

4

試乗したのはハイブリッドの300h。パワーユニットは従来型と変わらないものの、加速時はエンジンの吹き上がりに対して速度を乗せる感覚が自然になり、アクセル操作に対するレスポンスも向上。足まわりの洗練度も高められ、バネ下の動きがよく、ワインディングでは軽やかなフットワークが得られる。操舵フィールもスムーズで、すっきりと奥深い走りを堪能させてくれる出来映えだ。
乗り心地

4

Fスポーツにはダンパーの減衰力を最適に制御するNAVI・AIーAVSが標準装備。路面や走行状態に合わせて最適な乗り心地が得られ、シフトレバーの左側にある走行モードのセレクターを操作することでスポーツ指向、もしくは快適指向に合わせて乗ることができる。
積載性

4

9インチのゴルフバッグを2つ収納できるトランクルーム。後席を前倒しすることでトランクルームとつながり、長い荷物を積載することもできる。ただ、荷室フロアと後席の間にはちょっとした段差がある。リッドは軽く、電動開閉機構は付かない。
燃費

3

300hはISシリーズでもっとも経済性に優れたモデルとなるが、18.0km/LのWLTCモード燃費はスポーツセダンとしては納得できるものの、Dセグメントのハイブリッドセダンとしてはもうひとつ。ちなみに同じ2.5LのクラウンクロスオーバーGは22.4km/Lと、少なからぬ違いがある。
価格

3

IS300h Fスポーツの車両本体価格は581万円。ライバルのBMW3シリーズはベーシックな318iで548万円だが、320iMスポーツは646万円と高価だ。モデルの新しさでは3シリーズだが、熟成されたISも悪くない。
一条 孝
一条 孝
自動車ジャーナリスト
自動車専門誌の編集&ライターとして活動後、自動車ジャーナリストとして専門誌やWeb、タブロイド紙などに寄稿。運転する楽しさを追求するとともに、環境性能やパッケージングにもこだわりを持つ。これまで保有した車の大半はFRレイアウトのマニュアル車。日本自動車ジャーナリスト協会会員
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