不幸な時代に生まれた車
まったく売れていませんでした。2011年の販売台数はわすか360台です。2011年のフェラーリの年間販売台数383台にも及びま
2013.4.20
- 総評
- 不幸な時代に生まれた車
まったく売れていませんでした。2011年の販売台数はわすか360台です。2011年のフェラーリの年間販売台数383台にも及びません。希少価値という意味ではフェラーリ越えですね。(信じがたいですが、本当の統計です。)
フラッグシップカー(メーカーを代表するクルマのことですね)の現状がこういう状況ですので、今のホンダには元気がないように思えます。目新しい技術も余りありません。
1980年代にF1でホンダが席巻していた頃の乗用車の開発には、走りと新しいものに対するチャレンジ精神があったものと推察いたします。
しかし、現在は、単なるミニバンや軽自動車のアッセンブルメーカーに成り下がってしまったようです。
そんな元気がないホンダをファンとして見ているのが歯がゆいと思いまして、乱筆とは承知の上で、今後のホンダの在り方について勝手ながら以下のとおり考察させていただければ幸甚です。
- 満足している点
- 【現在の状況】
・フラッグシップカーであるレジェンドの開発の失敗と生産中止(レジェンドは、先代アコードのプラットフォームを流用しつつ、ホンダの高級セダンにあるネガティブ(高級車はFR(後輪駆動、あるいは、後輪駆動ベースの4輪駆動)という世界共通の認識がありますが、ホンダは、現在、FFのプラットフォームしか持っていません)を払しょくさせるため、SH-AWD(4輪を個別にトルク配分できる世界初の装置)という非常に重く、コストが高い装置を搭載したことから、車両重量と車両価格が跳ね上がってしまいました。そのため、ホンダのDNAといえるエンジンの新開発に手が回らず、伝統のV-TEC頼みのエンジンが搭載されたEセグメントの中で一番競争力がない車となってしまいましたね。しかし、フラッグシップというのは、各々のメーカーの思想、哲学、最高技術が投入されているものですから、それを生産中止にすることは、自動車メーカーとして如何なものかと。私は、売れなくても引き続き生産するか、フルモデルチェンジしてホンダのファイティングスピリッツを示してほしかったです。)
・走る楽しみを全面に出していたホンダが、その代表格であるスポーツカーを10年以上デビューさせていない。(1999年のS2000がホンダ最後のスポーツカーでしょうかね。FRで9000回転まで回るホンダスピリッツを感じさせるすばらしいものでしたね)
・リーマンショックの影響により、F1から撤退してしまったこと(F1の技術は、一般の乗用車に転用するのは難しいし、レギュレーションが厳しくなり、エンジンの開発にうま味がなくなったので、撤退はやむを得ないと考えもあるかと思いますが、かつてホンダがV6ツインターボでF1を席巻していた頃、市販車にはターボ車がほとんどありませんでしたし、ホンダ自身も技術の転用のむずかしさを認めていました。ですから、技術の言い訳はせずに「夢へのチャレンジとその実現で、世界に喜びと感動を」を哲学としている会社ですので、限られた予算の範囲でもエンジンのみでもいいですからF1は事業継続をしてほしかったです。
- 不満な点
- 【ホンダの今後の在り方について】
・F1に復活してほしい。(2014年から直噴V6ターボエンジンが搭載されますので、これはホンダにとって、復権のチャンスです。世界(特に欧州)へアピール)
・レジェンド(フラッグシップ)の復活(V8直噴ターボディーゼルSH-4WDを搭載。1200回転からMAX 100.0kg・m(高級4ドアセダンでは世界最大トルク)を発生させるのは如何でしょうか。ホンダには「世界初」という言葉が似合うと思います)
・ハイブリッドの技術は、トヨタと燃費競争するのではなく、独自の技術でホンダらしい提案をしてほしい(ディーゼルターボハイブリット4WDのスポーツカーなど:プレリュードを復活させて搭載するのはいかがでしょうか)
・フィットのディーゼルエンジンの設定(1000CC以下の直噴ディーゼルターボエンジンを搭載し、ハイブリッドに頼らない技術でプリ○スの燃費を凌ぎ、価格を200万円以下に設定。これは、ファミリー層のユーザの方々に喜ばれるのではないでしょうか。売れるかもしれません。)
・世界で競争力を維持していくために、これまで取引していた古参のサプライヤーとは手を組まず、メガサプライヤー(ボッシュやコンチネンタルなどドイツの部品名門メーカーですね)に設計・開発の一部を委託し、従来のクルマづくりの対極とも言える方針に転換を図ることは残念です。ホンダのような世界的な大メーカーが、今までともに苦しみ助け合ってすばらしい車を生み出してきた国内の部品サプライヤー(中小零細企業を含む)と縁を切るのは大変悲しい思いです。国内の部品サプライヤーの方々の技術は、世界一のものがあります。この技術が日本から海外に流出してしまうようなことになれば、日本の製造業界が衰退してしまうという不安に駆られます。そうなれば、日本の自動車国産メーカー側にも大打撃を受けてしまうかもしれません。これは警鐘です。)
・優良自動車メーカーとの技術提携(現在、トヨタとBMW、日産・ルノーとダイムラーがそれぞれ次世代の自動車開発に技術提携を結んでいますが、ホンダは今のところ技術提携の動きがありません。世界での競争力を維持していくためには、メガサプライヤーではなく海外の自動車メーカーと包括的な協力関係を結んでいく必要があると考えるのは私だけでしょうか。)
- デザイン
-
-
- 走行性能
-
-
- 乗り心地
-
-
- 積載性
-
-
- 燃費
-
-
- 価格
-
-
- 故障経験