BYD ATTO3 「2023年式BYD ATTO3感想文」のユーザーレビュー

ノイマイヤー ノイマイヤーさん

BYD ATTO3

グレード:ベースグレード 2023年式

乗車形式:試乗

評価

3

走行性能
3
乗り心地
3
燃費
3
デザイン
3
積載性
3
価格
4

2023年式BYD ATTO3感想文

2023.11.13

総評
●三度目の元寇
2023年1月、中国最大のBEVメーカーBYDが日本に上陸し、CセグSUV「ATTO3」を発売した。先日、ATTO3に試乗する機会を得た。

BYDは日本では知名度が低いが、テスラに次ぐ2位のBEVメーカーである。1995年に二次電池メーカーとして創業し、携帯電話の純正バッテリーに採用されるなど着実に実績を積んだ。2003年に国有企業を買収する形で自動車製造業に参入し、スズキアルトをルーツに持つ「フライヤー」を販売。2008年にはトヨタカローラのデッドコピーを基にした初のPHEV「F3DM」車を発売している。2010年には日本の金型メーカー・オギハラの館林工場を買収し、2011年には早くも初のBEV車「e6」を発売している。



中国政府の電動車優遇政策の波に乗る形で着実にBEVのノウハウを蓄積した。元々電池メーカーとしてBEVの核心部分に強いので欧米に100年遅れたガソリンエンジン車よりも発展途上のBEVに勝算があると見てハイブリッド技術でエコカーの覇権を握りたい日本勢、ディーゼルで対抗したい欧州を横目にせっせとBEVの技術を磨いていった。国家の優遇政策も後押ししてあっという間に自動車事業に参入した2003年から初のEV車発売(2011年)の時点で売上高は10倍に、昨年の2022年には8.68倍にも成長しているのだ。

気づけば世界50カ国以上に進出し、欧州・南ア・豪州など自動車に厳しい目を持つ国々でも販売されている。この急成長の歴史のなかで自動車そのものの開発力も身に付けていった。

多くの自動車メーカーが、有力な複数サプライヤからコンポーネントの供給を受けて生産をしているのだが、BYDはタイヤとガラス以外は全て手がけていると言われるほどの自前主義を貫いている。つまり、電動アクスル(駆動用BATT・モーター・減速機)、シャシー系部品・ヘッドランプ、空調、半導体などなどを自前で開発しているのだ。「餅は餅屋」ではなく、自分の手の内にする事で開発スピードを上げ、自社製品の進化に繋げてきた。内製部品なら摺り合わせの手間が省け、自社の企画に沿ったコンポーネントを低コストで手に入れられる。このため、世界的な半導体不足の中で自前のパワー半導体を確保して中国国内市場の需要に応えて見せた。

開発力の速さの一例として、金型設計から調整後の完成までの日程が半年でBYDに納入させられるそうだ。通常は一年半かかるとされているので1/3の納期である。

2016年には欧州ブランド社のチーフデザイナーを務めた外国人を招聘し、モノマネありきのカーデザインからの脱却を図ろうとした。既に高度なデザイン意図を実現するために日本の金型技術を手の内にしており、2010年代後半のBYD社はオリジナリティーを急速に身に付けた。

特に祖業でもある電池に関してはブレードバッテリーと呼ばれる独自の駆動用バッテリーを2020年から採用。先行する日米欧はエネルギー密度を重視してニッケル・マンガン・コバルトを用いる三元系を積極的に採用してきた。エネルギー密度は高くとも、熱安定性が低く取り扱いを誤ると発火する危険性がある。BYDは電池に串を突き刺すような動画を作成し、三元系バッテリーがすぐに発火する様子を示している。事実、携帯電話の電池が発火、EVの発火事例が報道されている。このため、三元系を採用するメーカーは電池に余計な負荷がかからない様に丈夫なケースに電池を収め、充分な衝突ストロークを確保して対応している。高性能なバッテリーを最低限積み、しっかり守る、というのがこれまでの常識であった。



BYDのブレードバッテリーはエネルギー密度は劣るものの、発火の危険性がないリン酸鉄リチウムを使っている。発火の危険が無いので過保護なまでにバッテリーを守る必要が無い。その分だけ電池そのものをたくさん積んで航続距離を稼ぐことが出来る。電池の性能を良くするには、ついついエネルギー密度を上げる思考に陥りがちだが、BYDは逆張りとも言える独自技術でブレークスルーがあった。

また、BEVで問題になるのは大きなバッテリー以外に車載充電器、DC-DCコンバータ、配電ユニットなどなどの補機が嵩張ることだ。それらを繋ぐワイヤーハーネスが多くそのレイアウトによってコストや質量・スペースを喰う。ICE(内燃機関)車もエンジンや変速機、排気管、燃料タンクなどたくさんのデバイスを積んでいるが形状的自由度が大きくキャビンを圧迫しないようなノウハウもある。BEVはこの辺りが不十分なため、意外とパッケージング的に苦しい車が少なくない。

ジャパンモビリティショーでアイシン精機が展示していた「Xin1」というのは駆動用モータ・インバータ・ギアボックスを一体化し(ここまでで3in1)、さらにDC-DCコンバータ・車載充電器・電池管理システムなどの補機を一体化させる技術を言う。BYDは自前主義で数多くの部品を内製化しているので摺り合わせが上手に各部品の交通整理を容易に実施できることが功を奏したのだろう。

今回取り上げるATTO3は本国では王朝シリーズという系列の元(Yuan) Plusという車名で売られている。王朝の名前なので、外にも秦とか宋などがある。



そしてATTO3は「元」である。日本人には「元寇」で耳馴染みのある元だ。(てつはう、覚えてるだろうか?)
さすがにBYDも日本人に売るモデル名に「元」はまずいと思ったのだろう。ATTO3という海外名を用意した。

ボディサイズは下記の通り国際的なCセグSUVとして丁度良いボディサイズであり、世界初の量販BEVである日産リーフにも前項以外はよく似た諸元である。



実際に乗ってみると、BEVに求められる個性は充分満たしつつ、平凡なICE車の様なパッケージングを実現しているのは実に非凡な才能である。既存の車メーカー各社がBEVの開発に力を入れているが、BEVにも100年以上の歴史がありながら未だその技術は発展途上であり、技術的なアプローチの差が製品に大きく現われてる面白さがある。

BYDのブレードバッテリーは現時点で大きな独自性がありメリットを活かしてデメリットを最小化したような感がある。その上で中国市場では当たり前のデジタル技術活用も我が国のユーザーの多くには目新しいと感じるだろう。

一方で私はステアリングフィールの違和感や細かい感性的な造り込みに対して、まだ改善の余地があると思う。

BYDが日本市場で受け入れられるかどうかは不透明だ。我が国と中国との間に政治的体制や価値観や安全保障上の立場で対立的関係があることも事実だが、最も大きいのは我が国ではBYDの知名度やイメージの醸成が出来ていないからである。

今のBYDは知名度がない中国の新興メーカーに過ぎず、日本人が憧れを持つ欧州ブランドのBEVよりも不利だと言える。日本市場と欧州ブランドは長い歴史を経て顧客との絆がある。その牙城を崩すのは簡単ではない。期待した販売台数が出なくとも、少数売った中で貴重な技術的な情報を手に入れて改良のネタに出来ればBYDにとってはメリットがあるだろう。10年持ちこたえればもしかするとBYD車が驚異的に改良されて、諸元だけで無く、質的な性能で顧客に選ばれる日が来るのかも知れない。

BYDは全国にディーラー網を構築し、日本市場の特有の仕様にも適合した上で意外と真面目に日本市場でビジネスを展開しようとしている。個人的に侮れないなと思うのはBYDのこう言う真面目なところである。

インターネット専売とか他業種コラボとかやろう思えばそういう目新しい売り方はいくらでもある。それでもキチンとディーラーシップを構築しようとするのはそれだけ日本市場に根を下ろしたいという強い意志を感じる。

BYDは電池に関して真面目に下積み期間とも言える実績を積みつつ、自動車事業は買収で一気に参入。他社の2倍以上と言われる開発スピードで急成長を仕掛けつつ中でも部品を内製してノウハウは蓄積する。勢いだけで車を乱造しているように見せて日本の金型メーカー買収、海外デザイナーやエンジニアの招聘など準備は怠らない。そして唐突とも言えるICE車終売をしながら電池技術でブレークスルーを見せる。そうして日本に参入した1号車は突出した性能が無いもののICEから乗り換えても大きな違和感を感じさせずに、BEVらしい魅力も一応は兼ね備え、総合的にバランスが取れている。真面目さと大胆さを兼ね備えている性格は我が国の自動車メーカーにとっては中長期的には脅威になるだろう。

過去二度の元寇は神風が吹いて助かったが、三度目の神風があるとは限らない。
満足している点
1.日本市場に本気で参入する覚悟
2.BEVを言い訳にしないパッケージ
3.良い意味で無国籍なポジション
不満な点
1.品質が未知数
2.ゲーセン感覚のEPS
3.細部形状の丁寧さに欠ける
デザイン

3

実車と対面した。

エクステリアをパッと見た感じは「適度」であり強烈に嫌われるような部分は持っていない。そしてシルバーのクオーターモールが龍の鱗をモチーフにして、さりげなく中国のプライドも覗かせてデザイン的にはデッドコピー状態からの脱却には成功したと思う。ドアの金型は日本の技術が活かされているようで、優しい曲面のドアも好ましい。



ただ、プロポーション的な全体のデザインはそうでもないのにディテールの意匠となるとVW ID4との類似性を指摘したくなる。ある程度欧州メーカーのエッセンスを取り入れて商品としてのわかりやすさを持たされた結果なのだろう。



このあたりはどれくらいパクるかのさじ加減が大事なのだが、個人的にはちょっとやりすぎかなと。ただ、これをディスろうにも我が国のブランドも未だにやり過ぎたモデルがあるので偉そうなことは言えない。

そして恥ずかしくなるほどの安っぽさがあるかと言われるとそんなことはない。黒い樹脂はしっかり黒く、SUSモールや塗装部品の使い方もこなれている。建付けが若干甘く感じるとか、バックドアを開けて見えるスポット溶接のナゲットが大きくて深い(≒パネル精度悪い?電流流しすぎ?加圧しすぎ?)など欠点を上げれば無くは無いが、果たして一般の顧客にこの違いを重視する人はどれくらい居るだろうか。実用面では恐らく問題は無い。

乗り込むと、独特の個性的な内装が現われる。



フィットネスジムをイメージしたらしく、ほぼ全面ソフトパッドのインパネ中段には筋繊維レリーフがある。中央にはBYD名物の縦・横可動式ディスプレイ、エアコン吹出し口は車種専用品で個性的なフィンタイプ。ポルシェ的にスイッチいっぱいのセンターコンソールの中央にはスタートスイッチとダンベルをイメージしたというシフトレバーが鎮座する。ドアトリムにはゴムバンドが貼ってありギターのように音を奏でるという遊びっぷりだ。






シートは日本では廉価イメージのある(実際に安いが)ハイバックシートながら、ヘッドレスト別体に見える意匠のお陰で安っぽく見せない点は、ハイバックシートにしたくてたまらないトヨタ(ヤリスやアクア)は見習うべきだろう。ネイビーとクリームホワイトのツートンにオレンジのアクセント、シルバー塗装で質感を保つやり方はカラーデザイン的にスタイリッシュだし写真を見れば即座にATTO3だと言える個性を持っている。例え、ID4そっくりな小型ディスプレイがステアリング前に鎮座していたとしてもだ。



気になったのは建付けが悪くこの小型ディスプレイが傾いていた。2台ほど運転したが、2台とも傾きの傾向が似ていたので精度が悪いのだろう。

個人的には内装デザインは盛りだくさんで装飾過多に映るが、ある種の新しさがあるのも事実。使い勝手の面ではセンターの空調吹出し口は位置が低すぎて空調的には好ましくない。それ以外は実用面で致命的なエラーはないだろう。

総合的には★3。内装のセンスが許せるかどうかは実物をよく吟味して欲しい。
走行性能

3

ATTO3に試乗した。シフトレバーは従来のATセレクターのようにレバー右のボタンを押しながら手前に引くとDレンジに入る。そのままアクセルを踏めば発進が可能だ。

道路に出るためにウインカーを出したが、輸入車でありながらレバーが右側にある。世界を見渡して少数派の右ハンドル国の中でも右にウインカーを要望している日本くらいである。その日本のために右側にウインカーレバーをつけた輸入車はBYDの他はトヨタキャバリエくらいしか私の記憶にない。

更に後席乗員の降車忘れ警報装置がつけられているなんて最新のトヨタ車のようである。



30km/hまでは接近通報音が聞こえるが、それを超えると路面さえ良ければほぼ無音の「私達一般人がBEVに期待する」静けさが楽しめる。速度を上げると風切り音が聞こえてくるのだが、ドアガラスが一般的な4.0mm程度の厚みであることを考えれば高周波対策はよくできているだろう。これがアコースティックガラスだともう少し風切り音は遮断したのかなと思うと少し惜しい。高周波は良いが路面の凹凸を拾ってドラミング的なこもり感があるのだが、ちょっと乗った感じだとそれが意外と重厚感に変換されたりもするので試乗して確認してみて欲しい。(中国車はVWやストランティス系が古くから進出しており欧州的な味わいに親和性があるのだろう)



状況が良いのでアクセルを踏み込むと、204ps/310Nmという3Lクラスのパワーが前輪に伝達される。5名乗車でも充分に「私達一般人がBEVに期待する」ダッシュ力を楽しめるようになっている。BEVがもっと一般化すれば電池残量温存のため、踏んでもフツーの加速しか出来ないBEVも出現するだろうが、当面は下品なまでのダッシュ力は商品として外せないポイントになると私は考える。

日常走行の加速は勿論リニアでアクセル操作に対する反応の早さはイマドキのICE車の比ではないし、ON-OFFの様なアホな設定にもしていないので充分に普通に走る。

アクセルオフすると、強めの回生がかかり減速度が出る。少しでも回生する為のワンペダル走行などの特徴はATTO3も持っているが、停止までは出来ない。今の日産リーフのユーザーは気にするが、初期型リーフのユーザーは特に気にしないと営業マンは教えてくれた。個人的にワンペダル走行は好みではないのだが、ハマる人には大いにハマるらしい。ワンペダルから惰性コースト走行まで回生の立ち上がり速度を調整できるのは有り難い。



動力性能★4で操縦性★2 総合で★3
乗り心地

3

積載性

3

ラゲージは440Lという容量を誇る。パワーバックバックドアを開けると、スピーディで作動音が小さい。バンパーレベルまで開くのは当然としてデッキ面は開口部とツライチの高さに設定されている。その下にも発泡スチロール製の仕切り収納があり工具や安全ベスト(中国では法令で装備が義務づけられている)が収納される。我が家のように荷物が多めの場合、デッキボードを下段に下げるとスペースアップが出来る。



例えばラゲージ部に補機が張り出して上げ底になってしまうプリウスPHVを知っていると、充分実用的なラゲージスペースがある。

一方で運転席回りの収納はデザインに押されて少なめである。ドアポケットの壁はオレンジのゴム紐なので置くものを選ぶし、センターコンソールに近い場所に調吹出し口なので細かいものを間違えて突っ込みそうだが、その下に掘込み式のトレイがある。助手席インパネ前にちょっとした物置がもう少しあると便利だろう。

後席の居住性はATTO3の美点である。簡単に言えばICE車の様に普通に座れる。大きなバッテリーを床下に積むBEVにとって乗員をICE車の様に座らせることは難しい。

例えばID4はバッテリーで床が上がった分、後席乗員を後方に座らせて脚を投げ出したような着座姿勢を取らせる。背もたれも倒し気味で部屋でくつろぐような、だらんとした姿勢を強いるのはゴルフとは全く違う着座感覚だ。ホイールベースが長いのでレッグスペースに余裕があり、シートのサイサポートも良いので実用上問題は無いが、ATTO3の場合は、床面の高さを感じさせること無く、アップライトに座れる点は優れている。

最低地上高を確保しながらSUVスタイルをうまく使い床の高さを緩和し、電池の厚みを抑えているからではないだろうか。これが同じFFのリーフやアリアと比べるとパッケージの差は歴然である。



ちなみに運転席だが、不思議なことにステアリングがシート着座中心から外側にオフセットしているように感じる。一般的に中央にずれる事例が多いのだがATTO3は外側にあるように感じて少し違和感があった。ただ絶対値は大きくない(恐らく10mm以下)ので身体がねじれるほどでもない。

結論、ATTO3は極端に荷室が狭いわけでも無く、キャビンの着座姿勢が極端におかしいと言うこともない。
燃費

3

発火に強い革新的なバッテリーや機能を集約した8in1の電動パワトレなどパッケージ面で大いに貢献した独自技術だが、1km走行するために必要な電力を比較すると下記のようになった。



過去に調べた結果も合わせて思いつくまま掲載しているが、ATTO3がずば抜けて航続距離が長いわけでも、WLTC電費が良いわけでも無い事が比較によって明らかになる。

小型モビリティのC+Podはさておき、ATTO3同等の総電力量でもIONIC5は電費が良いので航続距離に優れているし、テスラモデル3は競合断トツの電費の良さを誇る。

こうして考えると必ずしもBYDの技術が世界一というわけでは無い。実用上は急速充電スポットの充電待ちロスなどが存在するが、競合並みの航続距離は確保している。

基本的には自宅で充電するものだが、参考までに空っぽ状態から満充電までは200V普通充電に20Hr必要なのだそうだ。また、営業マンに拠れば急速充電による劣化もほぼないのでガンガン急速充電を使ってOKとのことだ。BEVは自宅充電が基本で急速充電は電池を劣化させるので慎むべしというこれまでの常識は関係が無いらしい。

これはATTO3の持つ商品力の一つになるだろう。
価格

4

中国からの輸入車と言われて真っ先に気になるのが価格だろう。

価格は税込み440万円。シンプルな1グレードだけでボディカラーによって+6.6万円になるだけだ。

例えばLEDヘッドライト、ACC、LKA、ブラインドスポットフィンフォメーション、RCTA、RCTB(ブレーキ機能)など国産車に着いているような安全装備は一通り設定があり、12.8インチディスプレイにタイヤ空気圧警報、さらにはドラレコまで標準装備されている。購入時に追加するのはマットとバイザーとETCくらいである。

更にD/P席PWRシート、自動防眩ミラー、アラウンドビューモニター、ALルーフレール、パノラマルーフ、PWRバックドアやGPSナビが標準装備されている。

本体価格の単純比較ならライバルたちよりも75万円~210万円程度安いのでかなりお買い得に映る。



対ID4となると、AWDの最上級「PRO」相当の装備が奢られるが、さらに20インチアルミホイールやアダプティブハイビーム、シートマッサージ機能(?)、3ゾーンA/Cなどで負けている。

廉価版のRWDの「LITE」だと18インチホイールなどで使用が並ぶが、パノラマルーフや18インチアルミホイールやPWRシートなどが勝つ。

対bz4Xになると上級「Z」では後席シートヒーターデジタルインナーミラーやアダプティブハイビームなどが備わるがATTO3に標準のパノラマルーフがOPT設定である。

対リーフだと、ロングレンジ版が競合するが、パノラマルーフや18インチホイール、ディスプレイサイズなど可哀想だが勝負にならない。

各社のカタログを比較して、すべての装備を揃えて価格差を見ることまではしなかったが、最も価格が安い割に装備は中の上という相場観に位置している。

自動運転への取り組みで遅れるとされているBYDだが、競合車も同等の運転支援機能なので総合的には装備が充実していてお買い得という結論になる。

ところでBEVの指標の一つとして航続距離があり、初期のBEVでは航続距離の短さが普及に対するボトルネックになっていた。そこで航続距離当たりの車両本体価格で比較した。



こうしてみると、ATTO3が特別に航続距離が長いわけでもないが、比較車の中では最も航続距離1km走行当たりの車両価格は安い。

各車比較することで意外と評価が芳しくないbZ4Xが健闘していたり、廉価に見えるリーフが割高であることが判明した。(ちなみにサクラは最廉価仕様ですら1.29万円/kmである)

それではこの価格は日本で戦うためのダンピング価格なのか?という疑問がわいたので本国の価格を確認した。

本国の最上級グレードは167800人民元である。1人民元21円とすると、352.2万円である。日本での税抜販売価格400万円は輸入車としては妙なプレミアムを載せていない本国に準じた適正価格だと考えていいだろう。

航続距離はガソリン車には劣るものの、必要十分な範囲を確保し、豊富な装備による快適性で総合的に考えると非常にお買い得に映るのがATTO3である。

ちなみに補助金が85万円、東京都の場合45万円貰えるらしいので130万円もキャッシュバックされる。こう考えると、そこそこの航続距離を持ったBEVが310万円だとしたら、例えばRAV4 PHEV(補助金込で371万円)よりも安いし、補助金のないカローラクロスHEV_Z(325万円)を下回ってしまう。

個人的には補助金ありきなのは、そもそも価格競争力が無いと指摘したいのだが、その是非を抜きにすれば相当買いやすい価格帯にある。
故障経験

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