エンジンオイルの役割のひとつに 冷却作用とありますが、イメージがわきません。 防錆、洗浄、部品同士の摩擦を軽減する意味合いは いろいろ調べていたらわかったのですが。

Question

エンジンの熱によって、高熱になったエンジンオイルが
どのようにして、冷却作用を働いているのでしょうか？

Answer 1

エンジンオイルの循環・流れの経路は理解されていますよね？

ポンプからフィルターを通り、ヘッドへ送られ、そこから流れ落ちてオイルパンへ至るのが大きな流れです。
ヘッド周りの、冷却水流路付近「以外」、カムシャフトとロッカーアームとの摩擦でも熱は発生していますが、そこへオイルが流れ込むとオイルが温まる。つまり、カムシャフトの熱がオイルへ移る。これが冷却です。

温まったオイルはオイルパン部で走行風で冷やされます。車種によってはオイルクーラーが追加されることもありますし、オイルパンがアルミ製で、冷却フィン形状になっていることもあります。

また、フィルターからヘッドへの流れを分けてクランクシャフト部へも流れていますが、それをさらにピストン裏側へ噴射し、ピストンを裏から冷却する構造のエンジンもあります。

エンジンオイルにも冷却水のごとく「適温」があり、たいてい90～100℃前後ですが、エンジン本体は部分的に数百度になる個所もありますので、その温度差で冷却できるわけです。
また冷却の主力は冷却水とはいえ、冷却水では冷やすことが出来ない・冷却水を流せない箇所＝前述したカムシャフト周囲やピストン裏の冷却はオイルに頼らざるを得ないんですな。

以前、スズキから「油冷エンジン」のバイクが発売されていたのは御存知ないですか？ま、空冷が主流の時代から水冷に代わる過程の「過渡期のエンジン」と言う見方も出来ます。エンジンオイル量を（それまでの空冷時代と比べて）数倍の容量を持たせ、冷却水のごとく循環しオイルクーラーで冷やすわけです。わざわざ別に冷却水通路とラジエータを設けるよりは軽量化とコストダウンできるという触れ込みだったわけですが…結局、排ガス規制が厳しくなり、温度管理がしやすい水冷式に取って変わりましたが。

https://moto.webike.net/moto_report/2014/07/vol34/
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B2%B9%E5%86%B7%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%B3

質問者からのお礼コメント

ご丁寧に回答していただきありがとうございました。
理解できました(^^)/

Answer 2

ピストン／ピストンリング／シリンダー／クランクシャフト／カムシャフト／等々は燃焼熱を帯びたり摩擦熱が発生したりする。
エンジンオイルはこういった所を循環して熱を奪い取って、オイルパンまで戻って熱を放出する。

オイルが直接冷却するのではなく、高熱になる所で熱を吸収して、低温の所に戻って熱を放出するってイメージ。

オイルなんて何でも同じなんて言う意見が多いけど、ちゃんと調べるとオイルによって熱交換の効率差はかなりある。
安価なオイルは熱吸収効率が悪かったり放出効率が悪かったり（蓄熱しやすい）する。

Answer 3

冷却作用を働いているのでしょうか？



燃焼の熱で高熱になった
ピストンの裏
ベアリング部分を冷却する作用


シリンダブロックに
透明な窓を付けて
作動させると分かりますが
クランクケース内は
飛び散ったオイルの霧が充満
茶色く見えない状態

充満したオイルの霧が
ピストンピンの潤滑もしています


エンジンから
発生する熱というのは
回転数に比例して大きくなっていくんですが
冷却水に逃げるのが５だとすると
オイルには１の割合で逃げるのが
一般的な比率になります

Answer 4

シリンダー内で起きているのは爆発ですね、1000度以上の高温です。このとき100度程度のオイルでシリンダーを覆っているからエンジンが溶けないのです。
摩擦熱の発生しない理想のエンジンがあったとしても、オイルで覆わなければすぐ溶けてしまうでしょう。

Answer 5

人が熱いと感じる温度でも
それ以上の高温になった金属表面の
温度は冷やせます。
常に入れ替わっているので
金属表面の熱交換はされています。

100度のお湯に焼けた金属を
入れた時の事を想像して見て下さい。

Answer 6

油膜ができるのでわずかですが冷却作用が起きます