BMW 3シリーズ セダン 「趣味と実用性の両立」のユーザーレビュー

趣味と実用性の両立

2022.7.2

総評

優秀なFRスポーツセダン

満足している点

燃費
操縦性

不満な点

ハンドル周りの質感

デザイン

4

○外装
落ち着いたデザインながらわずかな追加で
迫力あるイメージに変わる。

○内装
シンプルな構成で使いやすく良い
ただ、スタータースイッチは左ではなく、右側にあるべきだろう、と思う。
理由としては右手でエンジンスタート、左手でモード選択やシフト操作と分担することでスムーズな起動動作が行える、と思うからである。

ステアリングシフトの質感、操作感にはカッチリとした機械的な感触が欲しい。
ステアリングは本革巻きであってほしかった。
オプションであるのかもしれないが中古なので
わからない。
多機能ステアリングなので交換することはまず不可能であるのだが、もし将来、純正で本革巻きが入手できるのであれば交換したい。

シートは実に良くできている。
適度にホールド性がありそれでいて身体を動かすこともできる。アルカンターラ？の質感もとても良い。
電動で二つのメモリー機能まである。
妻と交互に乗るのでとてもありがたい。
幅まで調整できるのはさすがといえる。
ただ、座面はあと少し低くしたかった。
とはいえ、交換することはまったく考えないレベルのシートである。

走行性能

5

○走行性能
この車の走行性能を語る上で、まず重要な要素がエンジンとトランスミッションだと思う。
N47型のディーゼルエンジン
ZF社の8AT
この組み合わせが実に良い仕事をする。
スポーツモードにするとエンジンの回転上昇が速くなりトルクバンドを外さない高速のシフトアップで滑るように加速していく。
ディーゼルの場合は低回転でトルクバンドが発生するので特に素早いシフトが要求されるわけだが、この速さでのシフトアップはとてもマニュアルでは少なくとも私は真似できない。
この車に関してはマニュアルシフトでは楽しく感じないだろうし、このATとの組み合わせが楽しいのだろう、と思う。
人生においてマニュアルでなくとも良い、と思ったのは初めてである。

○運動性能
次にBMWの3シリーズと言えば、やはり無視できないのが前後重量配分であろう。
限りなく50:50に近い重量配分は実に理想的な運動性能を実現している。
車が自分の左肘あたりを中心に旋回していくのを実感する事ができる。
細かい低速ターンでは逆ステアを使わないでもブレーキを残すだけでスッと車が内側に入っていく。
コーナーにおいては道なりにステアリング操作していけば違和感なく中立のハンドリングを示す。
これらのハンドリング特性はドライバーのみならず同乗者にも恩恵をもたらす。
旋回中心が車体の中心にあるので旋回時の慣性重力が極めて小さいのである。
通常のセダンはフロントが重いので旋回中心が後部座席から遠くなり旋回時に身体が前席よりもより多く左右に振られることになる。
本車両では旋回中心が車体の中心部にあることにより後部席の乗員は身体が振られる程度が少なくなる。
BMW3シリーズがこだわる前後重量配分は単に運動性能を追求したものではなく、乗員の快適性まで追求した結果なのだ。ということを感じる。

余談であるが、あまりにも中立のハンドリング特性はともすれば単調なイージードライブになりがちである。それを駆け抜ける喜びと評するのかは不明であるが、私としてはドライビングにはメリハリが欲しい。
通常、フロントが重いFRではコーナーでアンダーステアを出さないために行うわけだが、本車両では操作感を得るために行っている。
具体的にはコーナーの中で自分なりにターンポイントを決め直線的に進入し、やや鋭角なラインを描きブレーキングからステアリングをスッと切る。するとブレーキングとターンイン、加速のメリハリが発生する。
同乗者がいるときは行わないが独りで運転するときはそんなドライビングをすることで自分なりの曲がり抜ける喜びも味わっている。

乗り心地

5

これはもう文句をつけようがない。
Mスポーツモデルであるが、という前提ではあるが路面の段差なども吸収しつつコーナリング時はある瞬間からグッと踏ん張りながらも突き上げは極めて少ない。
サーキットやジムカーナで追い込んでいった場合には解らないが日常において不満を感じる状況は皆無であると思われる。

積載性

3

これに関してはむしろ逆で無理にあんなに広くしなくてもよいのでは？と思う。
運動性は当然として、デザイン面でも後部のオーバーハングをあと20センチは切り詰めたほうが良いと思う。
とはいえこの車はゴルフで使う人が沢山いるだろうから仕方ないのだろう。
完全に個人的な要望である。

燃費

5

このサイズの車がこれだけ走れば問題があるはずがない。10年前にこれだけの事を達成しているBMWの技術には改めて驚かされる。

価格

5

中古車であるので人それぞれであろうが、私は満足している。

故障経験