BMW 3シリーズ セダン 「エントリーグレードでもちゃんとスポーツサルーンです」のユーザーレビュー

エントリーグレードでもちゃんとスポーツサルーンです

2021.12.14

総評

318iセダンは、3シリーズの中では最も非力なエントリーグレードの車です。しかし、エンジンは320iと同じ4気筒であり、それ以外の違いはほとんど感じられません。
Mスポーツだとパドルシフトもついていて、スポーツ的に走るのも何ら問題はなさそうです。

私はこの車を、一時的に乗るためだけに選びました。走行性能も実用性も実はほとんど期待していなかったのですが、いい意味でそれは裏切られました。

何と言ってもまとまっている感じがいいですね。
スポーツセダンなのに決してチャラくはありません（笑）
質実剛健な感じがいいです。
かなり歳を取ってから乗っても様になりそうな車に仕上がっています。

最初に持っていたネガ感情をことごとく解消してくれたので、やはりかなりよくできた車なのだろうと思います。

満足している点

見た目の美しさ。とにかくスタイルがいいですね。3シリーズセダンは街中でもよく見かけます。走行している他人の車を見るだけでも、気分が上がります。
さすがはベンチマークと言われるだけのことはあり、このクラスのセダンに求められそうなほぼすべてのものがちゃんと詰め込まれています。
何というか、誰が見ても「ちゃんとしたクルマ」に見えるところがいいですね。

不満な点

特に大きく不満なところはありませんが、強いて挙げるとすればレーザーライトではないG20のLEDライトは、デイライトではヘッドライトの下部しか光らないので寝ぼけているように見えます。
その点F30系の先代の3シリーズは、眼光鋭く非常によかったと今でも感じます。

デザイン

5

普通のセダンにはないシルエット。
決してクーペスタイルではありませんが、BMWの伝統を踏襲していて、遠くから見ても一発でBMWだと分かるスタイルです。

内装は先代と比べると明らかによくなりました。そういう意味ではサルーンに乗っているという感じがします。
全体的に厚みが感じられ、個人的な感覚で言うと車幅1825mmにしては結構大柄な感じを受けます。

走行性能

5

3シリーズの中ではエントリーグレードであり、最も非力な出力なのですが、正直なところパワー不足を感じたことは一度もありません。
前車は420iでしたが、それと比べても大した違いを感じません（笑）

走るシチュエーションによりますね。
このグレードですらちょっと踏むと一瞬で法定速度に達するので、日常的な用途ではまず不満は出てこないだろうと思います。

しかし一番特筆すべきなのは、運転支援ですね。
新型3シリーズから始まった三眼カメラでの手放し自動運転はものすごい安心感があります。

こういう便利機能がエントリーグレードでも普通についていること自体に魅力を感じます。

乗り心地

4

乗り心地は、おそらくよくはありません。
路面の荒れや段差は、的確に拾います（笑）
揺れは一瞬で収まって元通りになるので、硬いとは言いながらもそれが苦痛にはなりにくいのではないかと感じています。

ふわふわする乗り心地ではないので、車酔いもしにくい・・・かも。

積載性

4

あまり荷物を積む使い方をしないので分かりませんが、前車はハッチバックだったのでトランクに最初は不満を感じていました。
しかし、独立したトランクを備えているということが、実はセダンのアイデンティティーと言えるのかもしれないと最近感じています。
荷室が狭いと思ったことはありませんね。

買い物袋を下げるフックが付いていたり、サイドポケットにダイソンのコードレス掃除機が収まったりと、意外と使える補助収納があったりします。
床下収納がなくなったのはちょっと残念でしょうかね。

燃費

4

主に街乗りなので10〜12km/lくらいです。
しかし前車の420iでは10km/lをいつも下回っていたので、前世代の4気筒車よりは燃費がいいのだろうと思います。

また、BMWはECO PROモードを選ぶとアクセルオフでクラッチが切られた状態での惰性走行ができますので、これを駆使すればもっと燃費を稼げるかもしれません。
しかし、燃費を気にするなら最初からディーゼルにしています。ガソリンエンジンのBMWを選ぶ人は燃費なんかいちいち考えていたら乗れないんじゃないかと思います。

価格

4

4シリーズと比べると、明らかに割安感がありますね。
来年値上げが決まっているそうですが、Mスポーツでない318iの場合は唯一500万円を切る値段でした。
4シリーズになるだけであっさり700万円に近づくことを考えると、500万円台でこれなら十分納得がいきます。

故障経験

新車納車でまだ半年なので特にありません。