BMW 3シリーズ セダン 「走りと燃費のハイバランス」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

走りと燃費のハイバランス

2024.1.29

年式

2019年3月〜モデル

総評

乗ると「やっぱりいいよね」と思える3シリーズ。クルマに何を求めるかは人それぞれですが「カッコよさ」「キビキビとした走り」あたりを求めるのなら、後悔のない選択肢ですね。

満足している点

端正なデザイン、心地よい走り、そしてディーゼルの燃費の良さ。そのあたりはライバルに差をつけていると思います。

不満な点

3シリーズもずいぶん値段が上がったなあ……という嘆き以外は、何かありましたっけ？　えっ!?「ライバルのメルセデス・ベンツCクラスに比べると先進性が感じにくい……？」。確かにそれは認めます。でも、マイナーチェンジでコックピット周りはずいぶん先進的な方向にシフトしましたね。

デザイン

4

期待を裏切らないなあ……というのが素直な印象。パッケージングのバランスしかり、適度にシャープなデザインしかり、「欲しいな」と思えるクオリティの高さはさすがです。躍動感のある雰囲気も、世の中に数多くあるDセグメントセダンの中からあえてBMWを欲しがる層にはうれしいですよね、やっぱり。

走行性能

4

BMWから走りの性能を抜いたら、BMWじゃなくなります（笑）。前後重量配分にまでこだわるハンドリングは、「スッ」と向きを変える回答性から交差点を普通に曲がるだけでその良さを感じられるもの。「あっ、この瞬間がBMWだね」と思うのはきっと私だけではないかと。動力性能に関しては4気筒ガソリン車でもターボ付きだけに「十分以上」、ディーゼルは「厚いトルクが力強い」、プラグインハイブリッドだと「心地いいね」という感じ。もしもBMWらしさの真骨頂を求めるなら、やっぱり6気筒ターボがオススメです。パワーうんぬんというよりも、エンジンフィールが気持ちよすぎるから。

乗り心地

4

ちょっと堅め。だけどかつての「M Sport」とは違って、「堅すぎて不快だなあ」というレベルまでは到達していないのでご安心を（電子制御サスペンション装着車ならサスペンションの設定を変更できる）。もしも極上の乗り心地を求めるならクラウンセダンとかほかのプレミアムセダンを選んだほうがいいかもしれませんが、スポーティなクルマ好きであれば、ちょうどいい感じの乗り味ではないでしょうかね。

積載性

3

フルモデルチェンジのたびに車体サイズが大きくなっているだけあって、ラゲッジスペースも十分な容量。セダンでもトランクスルーが付くのに加えて、トランクスルーが左右と中央の40:20:40分割でアレンジ幅が広いのも地味にいいですね。もしもセダンの荷室容量で不足なら、ツーリングワゴンという選択肢だってあります。

燃費

5

最近のBMWって、びっくりするくらい燃費が良くなりましたね。先々代以前と比べるともう信じられません。6気筒を除けばガソリンもいいですし、ディーゼルは120km/h巡航で20km/Lに届くときもあるのだから一体どうなっているのやら？　燃費を考えるのであれば、やっぱりディーゼルがオススメ。自宅に充電環境があれば、プラグインハイブリッドもいいですね。

価格

2

ベーシックな「318i」でも500万円後半。6気筒エンジン搭載車だと1000万円オーバー。なかなかの値段ですね。まあ、車体サイズ的にも装備水準もひと昔前の5シリーズ並み……というか装備に関してはそれ以上の充実度だから当然といえば当然なのですが。