2017年4月
■2017年4月
アウディジャパンは、「アウディS5クーペ」を2017年4月4日にフルモデルチェンジして同日に受注を開始した。
クラシカルなA5クーペに対して「アウディS5クーペ」はシャープなフロントマスクが印象的だ。ワイド化されたシングルフレームグリルは、マットトワイライトグレイのラジエターグリルにマットシルバーのダブルスラットを配した専用デザイン。ヘッドライトはマトリクスLEDが標準。さらにSスポーツバンパー、マットチタニウムブラック仕上げのハニカムグリル、その上を通る垂直のブレードを備えたサイドエアインレットにより、Sモデルならではの精かんな仕上がりを見せている。さらに19インチの大径ホイール、シングルフレームグリルと同色のリヤのデュフューザーインサート、左右に2つずつ並べられたクロームのオーバル型テールパイプなども装着される。ボディカラーは8色が用意され、ナバーラブルーとミサノレッド(いずれもメタリック)はSモデル専用の新色だ。
インテリアの基本造形はA5と共通となる。クリーンなデザインでまとめられたことで広々とした印象を与え、実際に室内寸法は従来型よりも広い。乗り込むとS5のロゴを表示したMMIのディスプレイに迎えられる。標準装備のスポーツシートはアルカンターラとレザーのコンビタイプで、オプションでファインナッパレザーの仕様を選ぶこともできる。3本スポークの本革巻きマルチファンクションステアリングはリム底部がフラットなデザインだ。内装色はブラックが基調。インストルメントパネルに装着されたデコラティブパネルはカーボン仕上げとなり、Sモデルならではのスポーティな仕上がりを見せている。
パワーユニットは新開発の3.0リッターV6直噴ターボを搭載する。従来型のスーパーチャージャーに対して15kW(21ps)、60Nmアップの最高出力260kW(354ps)、最大トルク500Nmを発揮し、0-100㎞/h加速は4.7秒と俊足だ。その一方で経済性にもすぐれ、アウディが“Bサイクル“と呼ぶミラーサイクルの燃焼方式により12.7㎞/LのJC08モード燃費を実現している。トランスミッションは8速ティプトロニック。クワトロシステムはA5と共通ながら、S5はオプションでリヤのスポーツディファレンシャルを選択することが可能。これに加えてシャシーのCPUに搭載されたソフトウェアによって常時左右後輪間の駆動トルクが配分によりコーナーではアンダーステアが抑えられ、あらゆるシーンにおいて安定感のある走りに貢献。任意でトルクスプリットの調整も可能だ。
装備面では、Sモデル専用にチューニングされた「アウディドライブセレクト」を標準装備。新開発のCDC(連続ダンピングコントロール)ダンパーにより、ソフトな乗り心地から引き締まったハンドリングまで好みに応じたセッティングが楽しめる。電動式のパワステは車速と操舵角に応じてステアリングレシオを調整し、クイックなレスポンスの得られる「ダイナミックステアリング」が標準で備わる。
ブレーキはA5に対して強化され、前輪には350mmの大径ベンチレーテッドディスクを採用。キャリパーは6ピストンの固定式となる。ESCも改良されており、従来に対して速くて正確な反応が得られるようになった。安全装備に関しては、「アウディプレセンスシティ」をはじめ、渋滞時の加減速だけではなくステアリング操作まで行う「トラフィックジャムアシスト」、車線維持をサポートする「アウディアクティブレーンアシスト」、車線変更をサポートする「アウディサイドアシスト」などを標準で装備する。