■トヨタ車の多くは車種ごとにエンブレムを設定
2019年9月・10月には、トヨタから異例といえるほど多くの新型モデルが登場しました。「ヤリス(旧ヴィッツ)」や「カローラシリーズ」、「ミライ」、「グランエース」です。
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そのなかで、新型ヤリスはトヨタの企業ロゴと同じような「T」のエンブレムを付けていますが、新型カローラには「C」をイメージしたエンブレムが採用されています。なぜ同じトヨタ車なのに、エンブレムがモデルごとに異なるのでしょうか。
従来、クルマのエンブレムはブランドごとに統一されている場合がほとんどです。その理由としては、街中などでクルマを見た際に、どこのメーカー(ブランド)のクルマかをわかるようにするためだといいます。
その結果、同じブランドのエンブレムを付けているクルマを多く見かけることで、そのブランドが売れているという宣伝(認知)に繋がるのです。
しかし、トヨタ車の多くではブランドやモデルごと、販売チャネル別でエンブレムのデザインが異なっており、大きな範囲では、トヨタブランドとレクサスブランドで分けられます。
前述のカローラは、1966年に初代モデルが登場してから新型モデルの12代目に至るまでロゴの形状を時代に合わせつつも、「C」をモチーフにしたエンブレムとなり、現在のデザインは2000年以降から採用されています。
カローラと同じく伝統を守るという部分では、「クラウン」の王冠をモチーフにしたエンブレムも有名です。これは、初代モデルが登場した1955年から採用され、英語で王冠を意味するクラウンからデザインされました。クラウンのエンブレムは、世代を重ねるごとに少しずつ変更が加えられています。
また、トヨタにはブランドコンセプトが異なる販売チャネルが4つ存在し、そのなかのひとつのネッツ店では専用で取り扱っているモデルに「N」をモチーフにしたエンブレムを採用しています。
なかでも、ヴィッツは新型ヤリスとしてフルモデルチェンジする前までは、ネッツ店の専売モデルでしたがヤリスになったことで、全店舗で販売されます。そのため、ヴィッツでは「N」のエンブレムでしたが、ヤリスでは「T」のエンブレムに変更されました。
エンブレムのデザインが異なる理由について、トヨタは次のように話します。
「エンブレムのデザインが異なる理由は、モデルごとにコンセプトや歴史が異なるためで、それぞれのエンブレムを採用しています。また、グローバルで販売するモデルについては、トヨタのエンブレムを採用する傾向があります」
※ ※ ※
また、ダイハツもトヨタほどではないですが、モデルごとのエンブレムを採用しているほか、日産では「GT-R」にGT-Rのロゴを付けているほか、「フーガ」には日産の高級ブランド、インフィニティのエンブレムを付けています。
なお、「スカイライン」も2019年9月のマイナーチェンジまではインフィニティでしたが、現在では日産のエンブレムに変更されました。
■ユーザーは意外にエンブレムを気にしている?
基本的にクルマのエンブレムは、メーカーのロゴを採用していることが多いですが、トヨタのように独自のデザインを採用したメーカーではユーザーのエンブレムに対する意識も違うようです。
トヨタ車を販売するネッツ店のスタッフは次のように話します。
「お客さまのなかには、兄弟車のノア/ヴォクシー/エスクァイアを選ぶ際に外観デザインとエンブレムを気にする人もいます。ネッツ店の『N』とグリルのデザインが気に入ったから購入する人や、逆にヴォクシーやエスクァイアの方が良いという人も少数ですがいるのです。
最近ではあまり聞きませんがオプション品や特別仕様車などで金色のエンブレムが設定されていたときなどは、あえてオプションで購入されたり、乗り換える人もおりました」
※ ※ ※
別のトヨペット店のスタッフは、「クラウンがモデルチェンジする際に、王冠のエンブレムの形や大きさを気にされる人もおります。クラウンの王冠エンブレムは長い伝統もあり、フロントデザインの印象を左右するほどで、購入されるお客さまのなかにも気にされる人は少なからずいらっしゃいます」と話します。
また、トヨタは当初2022年から2025年に国内販売系統の全店が全車を取り扱う体制へ移行するとしていましたが、計画を前倒し2020年5月から開始すると明らかにしています。
その影響もあって、「マークX」や「エスティマ」といったかつての人気モデルを2019年に生産終了するなど余波は広がっているうえ、系統ブランドごとに設定されている「ノア/ヴォクシー/エスクァイア」や「アルファード/ヴェルファイア」などの統合の噂も出ているほどです。
そのため、カローラやクラウンなど長い伝統や歴史があるモデル以外では、いままでのような異なるエンブレムは減少傾向にあるのかもしれません。
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