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「移動の乗り物」脱却なるか 新型車はMT車の設定増え復活の兆し? 新社会人男性7割はMT免許

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「移動の乗り物」脱却なるか 新型車はMT車の設定増え復活の兆し? 新社会人男性7割はMT免許

■意外とMT免許取得者は多いものの…

 オートマチックトランスミッション(以下:AT)限定の免許制度ができたのは1991年のことで、2018年現在で誕生から27年が経過していますが、皆さんは、マニュアルトランスミッション(以下:MT)車に乗る機会はありますでしょうか。

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 当然ですが、それ以前に免許を取得した人は、みなMT免許で取得しています。

 現在の教習所で使用されるMT車は「フロアMT」と呼ばれるもので、足でクラッチを操作して、運転席と助手席の間のフロアから伸びているシフトレバーを動かし、シフトチェンジするタイプのものです。

 マイナビが2014年に行った新社会人384人を対象とする調査によると、MT免許を取得した人は、男性75.5%、女性18.1%と、合計すると免許取得者の半数近くがMT免許を取得しています。

 しかし、MT免許を取得しているのにも関わらず、2014年当時のMT車の新車登録台数は1~2%程度であり、MT車を運転している新社会人はかなり少ないと考えられます。MT免許を取得した理由については「男だったらMT車でしょ」というような周囲の雰囲気に応じた程度で、現実的な理由もあまりないようです。

 また、近年では「自動運転」という言葉をよく耳にするようになりましたが、クルマの位置付けがドライブを楽しむものから快適に移動するための道具となりつつある印象があります。

 しかし、MT車には老若男女問わず根強いファンも存在しています。なかでも、一部の昭和の“おじさん”にとっては特別なものなのではないでしょうか。

 たとえば、いま40代後半から50代の方なら1970年代に起きたスーパーカーブームに育ち、1980年代後半から90年代に掛けて到来したバブル景気を経験するなど、クルマに対する感覚は現在の若者とは大きく違い、クルマを持つことがステータスであり、モテるための必須アイテムでした。

 自動車メーカーからも多種多様なMT車が販売されていて、それらのクルマは現代でも世界的に根強い人気を博しており、未だ走り続けています。

■クルマ好きのベテランがMT車を乗り続ける理由とは

 MT車をこよなく愛す昭和の“おじさん”は、なぜMT車に乗り続けるのでしょうか。自動車整備業を営む業界歴30年の整備士の方にうかがってみました。

──なぜ、MT車に乗り続けるのでしょうか。

 ありきたりではありますが、自分でシフトチェンジやクラッチ操作などをして走ることで、スポーティ感や人馬一体といった感覚が気持ちがいいという事があげられます。

 また、AT車と比べると15kgから20kg程軽量化できることや、自分の腕や乗り方によっては燃費をよくすることができるのも魅力の一つです。

──MT車を選択するうえでこだわりはありますか。

 過去にはホンダ「S2000」やシボレー「コルベット」などに乗ってきましたが、いいと思うMT車ということであればポルシェ全般になってしまいます。しかし、好きという意味であればBMW全般のシフトフィーリングがいいと感じます。

 個人的な意見になりますが、BMWのシフトフィーリングはちょっと癖があると言いますか「やっぱりBMWだよね!」というような方向性の味付けをしてきているので好みです。

 BMWのシフトレバーのストロークは他車種のものと違い、少し長くなっています。一般的には野暮ったいシフトフィーリングといわれていますが、長く乗っているとBMWが考えていることがなんとなく分かってきて「こういうことか!」となる瞬間があります。BMWのMT車が好きという人に出会うと、話が盛り上がりますね。

※ ※ ※

 近年、国産自動車メーカーのMT車はコンパクトカー、軽自動車の一部でラインナップをしています。ほかには、スポーツカーや商用車、輸入車でもスポーツカーが中心です。なかには、マツダのようにほぼすべてのモデルにMTグレードを設けているメーカーも存在しますが、そういったメーカーは稀であり、現在では大型トラックやバスもAT化が進んでいます。

 一方でトヨタ「カローラスポーツ」やマツダ「CX-5」にMT車が新たに設定されるなど、一定のニーズがあるのも確かです。

 最近では、クルマの愉しさを再燃させると、国産自動車メーカーもスポーツモデルのラインアップを増やしています。そしてスポーツモデルだけではなくMTを設定するモデルも、徐々にですが増えているようです。

 便利になる一方で、クルマはただの移動手段という存在になっています。新車ならMT車を選べる選択肢が増えたいま、クルマを操作し運転する喜びを感じてみてはいかがでしょうか。これまでただの移動の手段だったクルマが趣味や楽しみに変わるかもしれません。

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