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人気のコンパクトミニバン トヨタ「シエンタ」 vs ホンダ「フリード」気になる違いはどこに?

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人気のコンパクトミニバン トヨタ「シエンタ」 vs ホンダ「フリード」気になる違いはどこに?

■2列仕様追加で「シエンタ」と「フリード」の差別化はあるか?

 家族や友達など大人数ででかけたい、でもあまり大きいクルマは運転が苦手。というようなニーズに応えるべく登場しているのが、トヨタ「シエンタ」とホンダ「フリード」です。

トヨタ 新型「シエンタ」、歌舞伎顔がシンプルに! 5人乗り2列シートも新設定

 現行モデルのトヨタ「シエンタ」は、2015年に2代目へフルモデルチェンジしデビュー。“ユニバーサルでクールなトヨタ最小ミニバン”というコンセプトで開発されました。デビュー当初は、3列シート仕様のみの展開となり、パワートレインはガソリン車とハイブリッド車(ともに1.5リッターエンジン搭載)というラインナップでした。

 2018年9月には、マイナーチェンジを受け、シエンタ初の2列シート仕様を追加するとともに、ボディサイズの変更、安全装備向上、ハイブリッド車の燃費向上などの改良が施され、カタログ燃費値(JC08モード)は、15.4km/Lから28.8km/Lとなっています。

 ボディサイズは、全長4260mm×全幅1695mm×全高1695mm(3列4WD仕様)です。仕様展開は、「3列シート」にガソリン車(2WD/4WD)、ハイブリッド車(2WD)、「2列シート」にガソリン車(2WD)、ハイブリッド車(2WD)という基本ラインナップに加え、細かな装備ごとにグレードが設定されています。

 一方、現行モデルのホンダ「フリード」は、2016年に2代目へフルモデルチェンジしてデビュー。“ちょうどいいを、もっと、みんなへ”をコンセプトに展開しています。

 当初から3列シート車「フリード」と2列シート車「フリード+(プラス)」の2タイプで、パワートレインはガソリン車とハイブリッド車(ともに1.5リッターエンジン搭載)という、トヨタ「シエンタ」と同じラインナップです。カタログ燃費値(JC08モード)は、17.6km/Lから27.2km/Lとなっています。

 ボディサイズは、全長4265mm×全幅1695mm×全高1735mm(3列4WD仕様)です。仕様展開は、3列シート車「フリード」にガソリン車(2WD/4WD)、ハイブリッド車(2WD/4WD)。2列シート車「フリード+」にガソリン車(2WD/4WD)、ハイブリッド車(2WD/4WD)と全仕様で共通のエンジンや駆動方式を選ぶことができます。さらに装備によってグレードが異なります。

■2列シート追加の狙いとは

 マイナーチェンジによってトヨタ「シエンタ」には2列シート仕様が追加され、ホンダ「フリード」とラインナップ展開に差がなくなりました。

 トヨタ「シエンタ」に、2列シート仕様を追加したことについて、開発チーフエンジニアの粥川宏氏は、「2列仕様の追加は、さらにユーザーを広げるべく、近年増加しているアクティブなミドル・シニアがアウトドアレジャーにピッタリなコンパクトスペースとして、“3列はいらないから、荷物が沢山詰めること”“クルマのなかで泊まれること”“荷室空間をカスタマイズできること”などのご要望にお応えすべく設定しました」といいます。

※ ※ ※

 それぞれの価格(消費税込)は、トヨタ「シエンタ」が177万6600円から253万2600円(福祉車両を除く)。ホンダ「フリード」は、188万円から274万8200円(モデューロXや福祉車両を除く)となり、全体の価格帯ではあまり差はありません。

 そのほか、安全装備など細かな部分は違いますが、大きな仕様上の差としては、ホンダ「フリード」のハイブリッド車には4WD仕様が設定されているのに対して、トヨタ「シエンタ」のハイブリッド車には4WD仕様の設定がありません。これは、ホンダ「フリード」がハイブリッドシステムなどをフロントシート下に収めるという、優れたパッケージング技術によるものです。

 また、トヨタ販売店スタッフは「『シエンタ』はサイズ的にもスペック的にも、よく『フリード』と比べられていました。お客様からも『シエンタ』に『2列シート仕様』を追加して欲しいという要望をいただいていました。今回の追加によってお客様には、より選択肢が広がったと思います」と話します。

 いままで、トヨタ「シエンタ」とホンダ「フリード」の違いを『シート列の差』で考えていたユーザーも存在していたかもしれません。しかし、両車の差がほとんどなくなった現状では、いかにユーザーニーズに対応した機能や装備、安全性能などの部分で判断することが重要になりそうです。

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