もくじ
ー 8代目ゴルフ 来年のジュネーブで公開
ー 次期ゴルフR ハイブリッドの可能性
ー GTIとR ポールスターのように独立は?
ー 現行最後の限定モデル 可能性なし
VWゴルフ8代目のスケッチ、公式公開 エンジンにも言及 GTIはハイブリッドか
8代目ゴルフ 来年のジュネーブで公開
8代目ゴルフは2019年のジュネーブ・モーターショーで公開予定だ。フラッグシップモデルとして、GTIとRにはゴルフ史上最強のパフォーマンスが与えられるとともに、インテリアには革新的な技術が盛り込まれる。
新型ゴルフのデザインは既に決定しており、MQB/Wと呼ばれることになるフォルクスワーゲン・グループの次世代MQBプラットフォームをベースに、シャシー開発作業が進められている。
フォルクスワーゲンでは、英国販売の30%を占める歴史あるパフォーマンスモデルの継続も決定している。
243psのGTIは、2019年半ばと予想されている新型ゴルフ登場のすぐ後にデビューの予定。さらに興味深いことに、ディーゼルのハイパフォーマンス・バージョンであるGTDも、新型発表と同時にラインナップに加わる見込みだ。
次期ゴルフGTIは史上最強のGTIとして、スタンダードモデルには243psの2.0 TSIガソリンエンジンが、パフォーマンス・バージョンには274psを発揮するエンジンが搭載される可能性がある。
さらに新型では、ガソリン仕様のゴルフが48Vマイルドハイブリッドを標準搭載するのに合わせて、GTIにも初めてハイブリッド技術が採用されることになる。
ゴルフRの情報は次項で触れる。
次期ゴルフR ハイブリッドの可能性
2020年にはトップモデルとして、これまでで最もパワフルな四輪駆動のゴルフRがラインナップに加わる。
フォルクスワーゲンではそのパワートレインについて一切明らかにしていないが、AUTOCARでは、48Vハイブリッドシステムとの組み合わせで355ps以上を発揮し、急速にパワーアップを図るライバルのホットハッチ・モデルたちに追随することになると予想している。
GTIがこれまでの伝統に従い、他のゴルフ同様、常に少しずつ進化する一方で、ゴルフRはラインナップにおける最強モデルとして、より大胆な挑戦を行ってきた。
フラッグシップモデルとして、新型ゴルフRに求められるパワーを与える方法にはいくつかの選択肢がある。
最も簡単なのは、既存の2.0TSIエンジンのパワーを355ps程度にまで引き上げ、小型の48Vマイルドハイブリッド・システムと組み合わせることだろう。フォルクスワーゲンがどのようなセットアップを選ぼうと、リチウムイオン・バッテリーと11psの電気モーターをもつ、この48Vマイルドハイブリッド・システムと2.0 TSIエンジンが次期モデルの特徴となる。
以前公開された401psのR400コンセプトによって、このエンジンにはまだ余力があることが証明されている。さらに、このシステムは最も安価であり、ゴルフRの価格をGTIとそれほど開きのない3万3000ポンド(501万円)程度に抑えることで、コストに対し、価値の高いモデルとしての評価を維持することもできる。
その他の選択肢として、もはやGTEだけが電動化されたゴルフではないという状況を考えれば、新型ゴルフRにGTEのシステムを与え、パフォーマンス向上のために電気モーターを次世代型7速デュアルクラッチ・ギアボックス内に搭載することもできる。この方法はコストアップにつながるだろう。
新型ゴルフRの0-100km/h加速は4.5秒以下が目標とされ、その最高速度は249km/hに制限されるはず。このパワーとパフォーマンスによって、ゴルフRは、同じく2020年に48Vマイルドハイブリッド技術を与えられて登場予定の次期フォード・フォーカスRSの、直接のライバルとなる。
ゴルフRのそれ以外の部分については、近年の成功に基づくやり方をそのまま踏襲することになるだろう。つまり、控えめなルックスと、快適な乗り心地をもつ日常的な使い勝手の良さが、アダプティブ・シャシー技術によって確保されるということだ。
ディーゼルモデルへの高まる圧力に対応するなか、ゴルフRは広くゴルフ・シリーズで使用されるガソリンエンジンの高まる存在感を主導するモデルでもある。
GTIとR ポールスターのように独立は?
ボルボのポールスターや、セアトにおけるクプラのように、近年多くのメーカーが独立したパフォーマンス・ブランドを立ち上げているメーカーは多い。しかし、フォルクスワーゲンにその計画はないようだ。
なぜか。CEOのDr. ハーバート・ディエスは、フォルクスワーゲンのブランドでこそ、GTIやRの魅力が高まると考えている。彼は「フォルクスワーゲン・グループのセアトの場合、独立したパフォーマンス・ブランドを立ち上げるのは理にかなっています。しかし、大衆に向けたモデルを広く販売し、その派生としてこういったパフォーマンスモデルがあるからこそ、『GTI』や『R』が引き立ちます。ですから、独立させようとは思いません」
つまり、フォルクスワーゲンとセアトの重要な違いは、そのブランド価値にあるということだ。近年傷を負ったにもかかわらず、依然としてフォルクスワーゲン・ブランドは高く評価されていることを、ディエスは知っている。
対照的に、最近セアトCEOのルカ・デ・メオは、クプラによって、これまでセアト・ブランドに見向きもしなかったひとを惹きつけることができたことを認めている。
「多くの国々で、われわれは世界最高のクルマを販売していますが、セアト・ブランドというだけで、ひとびとは購入を躊躇するのです」
デ・メオはクプラで顧客を惹きつけようとしているが、フォルクスワーゲンではGTIやRを使ってそのようなまねをする必要はないともいえる。
現行最後の限定モデル 可能性なし
限定モデル(7.5)では、ゴルフGTIクラブスポーツSに続くモデルを発売する計画はない。彼らは次期ゴルフGTIに注力しているのだ。
現行ゴルフGTIの最後を飾る限定モデル発売の可能性について質問を受けた際、R&D責任者のフランク・ウェルシュは「おそらくないでしょう。より優れたパフォーマンスによって、さらにGTIとして相応しいモデルになることを考えれば、次期GTIに集中するべきです」と答えている。
一方で、フォルクスワーゲンCEOのDr. ハーバート・ディエスは将来的な可能性を排除しない。「われわれの開発部隊にはレースカーへの熱い情熱をもったスタッフがいます」と彼はいう。
「彼らは常にクルマをより速くしようと努めており、GTIでも何かをしたいと考えています。(フォルクスワーゲンが持っていたFFホットハッチのニュルブルクリンク最速レコードを破った)シビック・タイプRにしてやられてしまいましたが、このままでいいとは思っていません」
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