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新型N-BOXのデザインって先代とあんまり変わってない……と思ったらめちゃめちゃ計算されてた! デザイナーに直撃してわかった「考え抜かれたシンプル」の美学

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新型N-BOXのデザインって先代とあんまり変わってない……と思ったらめちゃめちゃ計算されてた! デザイナーに直撃してわかった「考え抜かれたシンプル」の美学

 この記事をまとめると

■N-BOXは3代目となる現行型が新型として販売されている

登場したての「N-BOX」と「スペーシア」の訴求色がまさかカブった! ガチライバル2台の「黄色」を買うとして比べるとドッチがお得?

■先代モデルと大きくデザインを変えていないことが話題となった

■エクステリアデザインの担当者にデザインの特徴を聞いてみた

 デザインをあまり変えなかったN-BOXの秘密を直撃

 10月6日に発売となったホンダの新型N-BOX。そのスタイリングについては「ほとんど変わらない」「意外に進化している」などさまざまな感想が聞かれます。そこで、今回はあらためてエクステリアデザインを担当した小向さんに新型の特徴についてお話を聞いてみました。

 足し算ではなく、要素を減らしたシンプルなデザイン

──では最初に、新型のデザインの方向性はどのように決まったのかを教えてください。

「先代は強いキャラクターラインや、明快に表現したホイールアーチなど、とてもわかりやすい構成が特徴でした。新型はグランドコンセプトである「HAPPY Rhythm」、つまり日常生活に溶け込むスタイルとして、足し算ではなくシンプルで、できるだけ要素を減らしたいと考えた。そのうえで、しっかりしたサイドビューなどの「N-BOXらしさ」を表現したかったんです」。

──パッケージは基本的に先代に準じますが、肩まわりの空間や前方視界の向上が挙げられていますね。

「はい。肩まわりでは、とくにリヤシートに大人が座った場合でも満足でき、かつドアのティッシュトレイなどの使い勝手も考慮して55mm広げています。また、前方についてはインパネをフラットに低くすることで「見下げ視界」を改善しましたが、これはとくに女性や年配のユーザーさまからの声に対応したものですね」。

──次にフロントについて伺います。標準車は特徴的な丸穴グリルと、背面をブラックとしたランプがユニークですね。

「今回はボディ全体のカタマリ感を重視していますので、グリルも面で見せたかった。できるだけ開口面積を小さくしたかったワケですね。ランプについては、リング状の形をシグネチャーとしてしっかり見せるために黒くしました。点灯しているときも丸いグラフィックを見せたかったんです」。

──カスタムのグリルでは6角形のような不思議な形のメッキパーツが特徴的ですが、これは何かモチーフがあったのでしょうか?

「いえ、とくにモチーフはなく、よりワイドに見せるための形状です。当初はグリルに沿った単純なU字形だったのですが、それでは広がりが感じられない。そこで一旦大きく広げてから戻すような形にしたワケです。また、カスタムのランプはグリル形状に合わせて内側を「寝かせて」いるのですが、これもワイド感を出すためなんです」。

──なるほど、標準型と形状が異なるんですね。次にボディサイドについて伺います。新型は強いカタマリ感が特徴ですが、具体的にサイド面はどのような断面としたのでしょうか?

「先代はウインドウ下端部を張り出させていたのですが、新型はルーフからボディ下部までをひとつの大きな面としています。難しかったのはホイールアーチで、先代は面を1回折り込んで寸法を稼いでいたのに対し、新型は大きな流れのなかで内側に入れてから張り出させている。ただ、リヤは要素が多くその手法も難しいので、ドア面から少しずつ面の張りを流しているんです」。

 シンプルなデザインの可能性をどう見ているか直撃

──キャラクターラインは先代の直線表現から、リヤピラーに向けてキックアップした形状に変えましたね。

「はい。先代は肩の張り出しで安心・安全感を表現していましたが、新型はボディからルーフにかけてグルリと「コの字」を描くことで、ボディからピラー、ルーフへの連続感を作り、室内を包み込むような安心感を与えています。ここにも要素を減らす意図があります」。

──この細くてシャープなキャラクターラインは非常に繊細ですが、技術的にも難しいのでしょうか?

「かなりハードルが高いですね(笑)。それこそ要素を減らしていますので「合わせ込み」が難しく、少しでもズレるとダレてしまう。実際には、開発の早い段階で製作所の担当者と打ち合わせを重ることで実現しています。それもあって、軽を越えるクオリティが出せたと思っています」。

──リヤではランプの形状をスッキリさせたのと、ハッチのハンドル位置を下げたのが変更点ですね?

「先代のランプは外側に張り出すことでワイド感を作っていましたが、新型はカタマリ感を出すために凹凸はなくしたかったんです。上から下までスッキリ通すことで、逆にタイヤの張り出しを強調させたんですね。ハッチのハンドルはユーザーさんが後ろに逃げなくてもいいよう70mm下げました。これを逆手にとって、ライセンスプレートなど『下屋の仲間』とすることで重心を下げているんです」。

──ボディカラーですが、ブルーやグリーン系が少ないのはなぜですか? また、ファッションスタイルは従来のN-BOXの機能的なイメージとかなり異なった印象ですが。

「グリーン系はありませんが、ブルーは淡いものとダークブルーがあります。今回はカラーもグランドコンセプトに沿って、人気の高い無彩色によるベーシックカラーと、標準車とカスタムで異なるキャラクターカラーにわけました。ファッションスタイルは、派手なものではなく、日々の生活をリズムよく過ごしながら、ポジティブで温かいエネルギーを感じてもらいたいと考えたものですね」。

──最後に。新型は最近のシンプルなホンダデザインの筆頭ですが、そうすることで「物足りなさ」や「個性のなさ」を招く危険性もあります。その点、シンプルデザインの可能性をどう考えていますか?

「たしかに、すべてをシンプルにすると味がなくなってしまいます。大切なのは、いかに要素を整理するのかだと思います。整理することで研ぎ澄まされた造形となり、伝えたい要素がより伝わりやすくなるんですね。シンプルなデザインはその達成手段のひとつだと認識しています」。

──要素をなくすだけでなく「整理」するという点がキモですね。本日はありがとうございました。

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