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待ってた!! テリー伊藤が新型アウトランダーPHEV試乗「ここからだぞ三菱!!」

掲載 更新 10
待ってた!! テリー伊藤が新型アウトランダーPHEV試乗「ここからだぞ三菱!!」

 ワタシは三菱自動車の応援団を自認してきた。しかし、近頃は応援のし甲斐がなかった。パジェロを日本での発売をやめた時には正直やめようかと思った。しかし、今回久しぶりにいいクルマを作ってくれた。25年ぶりの優勝に沸くオリックスファンと同じくらい、うれしい気持ちでいっぱいだ。

文/テリー伊藤
写真/池之平昌信

来たぞ! 三菱の新型アウトランダーPHEV堂々発表!! 「文句のつけどころなし!!!」

[gallink]

■力強さを感じるスタイルで7人乗りも選べる

 今回の試乗会、ワタシを出迎えてくれたのはパリ・ダカチャンピオンの増岡浩さんだ。『ベストカー』編集部が頼んだのか、三菱自動車のほうで気を利かせたのか、いずれにしてもワタシにとって迷惑な話である。というのも増岡さんはワタシの顔を見るとハッスルしたがる悪い癖がある。そんな悪い予感が胸をかすめたが、まずはスタイリングを眺めてみた。

輸入車にも負けない力強さを感じるシンプルですっきりとしたデザイン

 少し大きいがまとまりがあって、何よりかっこいい。ダイナミック・シールドを採用したモデルのなかでは完成度は段違いにいい。特にシンプルですっきりとしたリアのデザインは輸入車にも負けない力強さを感じる。注文をつけるならボディカラーが地味。ベージュやライトブルーのようなカラーもほしかった。

 インテリアは三菱車にしては頑張ったというくらいで、あまり驚きはない。シンプルで力強さをアピールしたいのはわかるが、もっと遊び心があっていい。オッと思ったのはドライブモードが7つもあって、それぞれメーター内にわかりやすくイラストが表示されるのが面白い。

7つのドライブモードがあり、それぞれメーター内にわかりやすくイラストが表示される。写真は「GRAVEL」モード

 新型アウトランダーPHEVは7人乗りが選べるようになった。これはいいニュースだ。ミニバンからの乗り換えを促すなら7人乗りは重要。とにかく、3つの空間があることが大事なのだ。全幅が1860mmもあるので、それなりに気を遣うことになるが、リアシートはシートバックが大きくなったおかげで、ホールド性がよくなった。

 セカンドシートはシングルフォールディングタイプで、フラットに収納できないが、サードシートのほうはフラットに収納される。いつものように、ワタシはサードシートをたたんで寝転んでみたが、なかなか快適、このあたり三菱は手抜きがない。

 特別車中泊好きではないが、最大出力1500WのAC電源を持つ。2つのコンセントがあり、一般的な家電を持ち込んで使えるので夫婦2人で2泊3日くらいは耐えられそう。災害の多い日本でアウトランダーPHEVを選ぼうというユーザーは少なからずいるだろう。

最大出力1500Wの電源があり、2つのコンセントがあるので一般的な家電を持ち込んで使える

■パワーモードの加速を体感

 いよいよ胸騒ぎを抑えながら試乗に向かう。ドアを開けたらすでに増岡さんが助手席にいた。

 「まずはノーマルモードで行きましょう」

 教習所の元気な教官のようだと思ったが、誘い込まれるようにアクセルを踏むとスーと気持ちのいい加速を見せる。踏み込んでもエンジンが始動せず、モーターだけで走っているのが不思議な感じだ。

踏み込んでもエンジンが始動せず、モーターだけで走っている。気持ちのいい加速だ

 「次はパワーモードにしましょう。テリーさん全開です!」

 スピードを出せとそそのかす教官がいるか?? と思ったが、その加速に「わ~あああああああ!!」と思わず叫んでしまった。

 コーナリングに進入すると「そのまま、そのまま! S-AWCが効いてクルマが曲がっていきます!」と教官はアクセルを緩めることを許さない。

 おかげで加速はランクル300のツインターボよりも気持ちよく、よく曲がることがわかった。さらにワンペダル(イノベーティブペダル オペレーションモード)はアクセルひとつで、大きくて重いボディを面白いように加減速できる。これは雪道やきついワインディングで効果バツグンだろう。暴走族のクルマにもこれを強制装着すれば、彼らも暴走できなくていいのに!

■乗り心地と安定性は三菱車史上NO.1

 ワタシの試乗時間が終わると増岡教官は当たり前のように運転席に座り、「テリーさん、どうぞ!」と助手席に招き入れる。

 「悪魔のドライビングのいけにえか……」

 ワタシは観念した。覚えているだけでワタシは3回ほど地獄に突き落とされた。パリダカ・パジェロオフロード試乗、パジェロ登坂キット試乗、デリカD:5 雪上ドライブ。ジャンプにドリフトに仰向けに、とやりたい放題。

 そのたびにワタシは、シートベルトに張り付けられながら「パリ・ダカチャンピオンなのはわかりました。もう許してください」と目を閉じて許しを請うばかりだった。

 しかし、今回も願いは通じなかった。コース幅をすべて使い、縁石に乗った攻めに攻めた走りを見せつける。

攻めた走りにも乱れることはなく、何事もなかったかのように進んでいく

 「テリーさん、どうです! 乗り心地がいいでしょう」

 乗り心地を試すためにわざわざ縁石まで攻めてもらわなくていいのだが、うかつにも「フォ~フォ~」と歓声を上げてしまい、彼のやる気は120%になり、サーキットがアフリカの砂漠に変わってしまったようだ。

 「テリーさん、最後に絶対に曲がれない速度でコーナーに入ってみます」。そういうと増岡さんは、コーナーの手前でわざと大きくステアリングを右に切った! 「危ない、穏やかに!」と懇願するもああ無常。「ギャギャギャ!」と大きなスキール音をたて、クルマは一気に大きく傾いた。しかし、次の瞬間クルマは姿勢を戻し、何事もなかったように再びまっすぐに走り始めた。

 「テリーさん、ぜんぜん乱れないでしょう? これが新型アウトランダーの実力です」

 何が乱れないだ! ワタシの心は乱れっぱなしだ。

乗り心地と安定性は三菱車史上ナンバーワン、特に安定性はランエボを以上だと思われる

 「雪道では早めに制御が入るので、より安全で楽しい走りを体感できるんです」

 増岡さんはアウトランダーPHEVのすごさをワタシの体に刻み込んでいった。

 おそらく三菱自動車の方も動画をご覧になれば、いかに増岡さんが悪魔のドライビングのためにワタシをもてあそんだかがわかるはずだ。

 とはいえ、増岡さんのおかげで、新型アウトランダーPHEVのポテンシャルの高さが実感できた。「乗り心地と安定性は三菱車史上ナンバーワン、特に安定性はランエボ以上だと思います」と胸を張っていたが、あながち言い過ぎではない。

■今後にも期待が高まる

 ハラハラしながらも、ワタシはアウトランダーPHEVの走りを堪能していたのかもしれない。新型アウトランダーPHEVの気になる価格は462万1100円からというから、思ったよりも高くない。試乗時は価格を教えてもらえずワタシは600万円くらいかと思って「450万円くらいなら買いたい」と、また口が滑ってしまった。この記事を読んで、デリカD:5も買った目黒の三菱ディーラーから電話がくるだろう。ディーラーでクルマを借り、一般道を改めて試乗してから結論を出そうと思う。

新型アウトランダーPHEVの価格は462万1100円から。長く付き合うにはいいクルマだ

 補助金がどれくらいもらえるかにもよるが、道具として長く付き合うにはいいクルマだ。しかし、三菱応援団としてはアウトランダーPHEV1台では、黄金時代を知っているだけに、まだまだ物足りない。これから次々にいいクルマが出てくることを期待したい。

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みんなのコメント

10件
  • いやいや、気合い入った新型車です。
    これは売れるでしょう。
    デリカD5で免疫ついたから、この顔も不満ない。
    やはりPHEVでは世界一。
  • 試乗もできずに購入させるって……
    目黒に見に行った。密だった。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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