12月11日に東京都内で行われたホンダ/HRCの2025年四輪モータースポーツ体制発表会。スーパーGT GT500クラスへのフル参戦が決定した小出峻に、スーパーフォーミュラ公式テスト/ルーキーテストの場で抱負を聞いた。
小出は1999年大阪府生まれの25歳。2019年に鈴鹿サーキットレーシングスクール(現ホンダレーシングスクール鈴鹿)でスカラシップを獲得し、2022年にFIA-F4チャンピオンを獲得。スーパーGTには2023年からGT300クラスに参戦しデビューウインを飾るなど活躍をみせていた。
ホンダ/HRC、2025年のスーパーGT GT500クラスのラインアップを発表。小出峻が新たに加入
待望のGT500クラスへのフル参戦について小出は「嬉しいという思いはもちろんありますけど、それ以上に背負うものが大きくなるので、より気を引き締めていかないといけないと思っています」と抱負を語る。
「今は嬉しい気持ちよりも、来年に向けて『自分がしっかりと準備できるできることは何だろう』と考えている部分のほうが大きいですね」
小出は、2025年からアメリカのIMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップに挑むことになった太田格之進の後任としてAstemo REAL RACINGに加入する。2024年に太田はスーパーGT/スーパーフォーミュラで印象に残る活躍をみせておりプレッシャーがあるかと思いきや「そこまで気にしていません」と小出。
「もちろん格之進はこれまで良い活躍をしたので、アメリカに行くことになりました。ただ『人と比較』するよりかは、僕としては自分のベストを尽くしたいので、その部分にフォーカスを当てています。自分としては他人を気にせずに、自分のできることでチームに貢献していきたいです。その思いは揺るぎません」
小出によると、今回のGT500フル参戦の話が決まったのは、3日前のスーパーGT最終戦のときだという。これまでGT300にホンダNSX GT3で参戦していた小出だが、来季からはホンダ・シビック・タイプR-GTで戦う。しかし、すでに今季開幕前の公式テストでSTANLEY CIVIC TYPE R-GTのドライブ経験があるため、マシンへの適用も心配していないと言う。
「(GT500マシンは)ダウンフォースが効いていて、本当にすごく乗りやすいです。難しいかと思われがちですが、やはり自動車メーカーの威信がかかっているマシンなのでドライブしやすく、ドライバーに寄り添ってくれるクルマだと思っています」
「もちろんGT300のマシンもダウンフォースは効いていますが、GT500は比べ物にならないレベルです。パワーも上がっているので、ある意味でスーパーフォーミュラに近いといいますか、フォーミュラカーに近いですね。そういった意味では、今回もスーパーフォーミュラのテストに参加させていただいているので、不安要素はまったく捉えていません」
GT500フル参戦に向けて自信をのぞかせる小出。同日にあわせて発表されたスーパーフォーミュラの2025年ホンダラインアップでは、今回参加チームのSan-Ei Gen with B-Maxは『TBA(後日発表)』となっていた。小出にそのことを問うと「絶対に良い結果を取りたい」と、国内トップカテゴリーふたつへのステップアップを望んでいるようだった。
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