2022年4月12日、トヨタは新型BEV(バッテリー電気自動車)の「bZ4X(ビーズィーフォーエックス)」を5月12日から発売すると発表した。販売方法はリースのみで、個人ユーザーにはサブスクリプションサービス「KINTO」で提供する。
スバルと共同開発した専用プラットフォームを採用
bZ4Xは、トヨタとスバルが共同開発したBEV専用プラットフォームを採用したミディアムセグメントのSUV型BEVで、スバル版は「ソルテラ」となる。今後トヨタは、このプラットフォームをベースとする「bZシリーズ」を展開していく。ちなみに、bZとは「beyond ZERO」、つまりゼロエミッションを超えた新しい価値を追求していくことを示唆している。
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そのスタイルは、「ハイテック&エモーション」というデザインテーマのもと、BEVの先進感とクルマ本来の美しさを融合した造形にチャレンジし、先進的なスリークさとSUVらしい力強さを両立したものを目指している。
従来のガソリンエンジン車であればラジエーターグリルによるセンター強調のデザインとなるが、bZ4Xのフロントビューは空力アイテムを織り込まれたコーナー部と上下に薄いバンパー形状を採用、BEVらしさを表現する。また、フードからヘッドランプ上部へと連続する、特徴的なハンマーヘッド形状で独自性にチャレンジしている。
サイドビューは、四隅に配置したタイヤによる長いホイールベースを活かした、スリークなプロポーションとリフトアップしたSUVらしさの融合による新しいシルエットを実現。リアビューは、リアコンビランプ/バックドア/バンパーはタイヤへ向かう台形のテーマとし、低重心で力強いスタンスを表現している。
インテリアでは、メーターをステアリングホイールの上側を通して見えるように配置し、視線移動を少なく遠視点化し、見やすさを重視したトップマウントメーター(トヨタ初)や、ステアリングコラムを含めた運転操作系を操作しやすいようモジュール化するなど、コクピットはメーターの見やすさを重視している。
また、ステアバイワイヤと異形ステアリングホイールを組み合わせたワンモーショングリップをトヨタで初採用。ステアリングホイールの回転角度は持ち替え不要な±約150度に設定し、Uターンや車庫入れ、ワインディングロード走行時などでドライバーの負担を大きく低減する。ドライバーが感じる操舵トルクとタイヤの転舵角度を独立に制御することにより操舵感を向上し、ドライブモードセレクトと連動し、ステアリング特性を変更できる。なお、ワンモーショングリップは当面は中国市場向けに販売され、その後各国・地域に順次拡大予定。日本市場への展開時期は調整中だ。
FWDと4WDを設定。4WDはXモードも採用
bZ4Xには1モーターのFWDモデルと、2モーターの4WDモデルが設定され、システム出力でFWDは150kW/266Nmを、4WDは160kW/337Nmを発生する。駆動用バッテリーはリチウムイオン電池で、いずれも総電力量は71.4kWh。一充電走行距離(WLTCモード)は、FWDが559km、4WDが540km。200V普通充電により約12時間でフル充電が可能だ。また90kWで30分の急速充電を行えば、275kmの走行が可能になる。これは、東京から箱根までの往復を十分可能にする数値だ。
BEV専用プラットフォームは、薄型大容量電池パックを床下に平置きで配置し、モーター/トランスアクスル/インバーターを一体化した「eアクスル」や、充電機能と電力分配機能を集約したESU(Electricity Supply Unit)を採用(いずれもトヨタ初)するなど、低重心化に取り組んでいる。また4WDにはスバルの「Xモード」を採用。トヨタの電動化技術とスバルの4WD技術のコラボにより、BEVの期待を超える高い走破性を実現している。
クラウド上の地図情報を活用し、交通情報や駐車場の空き情報をリアルタイムで取得するコネクティッドナビをはじめとしたマルチメディアシステムや、音声認識によるワイパーやエアコンなどの操作も可能。OTA(無線通信)によるソフトウエアのアップデートも可能だ。
最新の予防安全性能「トヨタセーフティセンス」や、高度運転支援技術「トヨタチームメイト」の「アドバンストパーク(リモート機能付き)」も採用している。1日最大約11.6km(社内試算値)に相当する発電量を生成する、ソーラー充電システムもメーカーオプション設定されている。
初年度の販売予定台数は5000台で、車両価格はFWDが600万円、4WDが650万円となっている。だだし、全数を「リース販売」としている。日本において電池性能や車両メインテナンス、リセールに関するユーザーの不安解消、そして電池を全数管理して3Rも含めて無駄なく電池を活用し、カーボンニュートラルに貢献するためだという。
個人ユーザーに対してはサブスクリプションサービスの「KINTO」で提供し、bZ4X専用プランでは最長10年間乗れる契約で、期間中は電池性能(10年20万km/電池容量70%)を保証する。なお、KINTOの料金プランに関しては、2022年5月2日に発表される予定だ。
bZ4Xの姉妹車にあたるスバル ソルテラはまだ正式発表されていないが、販売形式も同様になるのだろうか。2022年4月5日に日本で発表されたばかりのフィアット500eもリースとサブスクのみの販売方法をとっているし、EVが普及していく中で、クルマの販売方法も大きく変わっていくのかもしれない。
■トヨタ bZ4X FWD<4WD> 主要諸元
●全長×全幅×全高:4690×1860×1650mm(全高はアンテナ含む)
●ホイールベース:2850mm
●最低地上高:180mm
●車両重量:1920kg<2010kg>
●モーター:交流同期電動機<×2>
●最高出力:150kW<80+80kW>
●最大トルク:266Nm<169+169Nm>
●システム最高出力:150kW<160kW>
●システム最大トルク:266Nm<337Nm>
●バッテリー総電力量:71.4kWh
●WLTCモード航続距離:559km<540km>
●0→100km/h加速:7.5秒<6.9秒>
●駆動方式:FWD<電気式4WD>
●乗車定員:5名
●車両価格(税込):600万円<650万円>
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