Porsche 356 Type 530
ポルシェ 356 タイプ 530
フェリー・ポルシェの望んだフル4シータースポーツ
ポルシェはカイエン、パナメーラ、マカンを市場に投入する以前から、4シーターモデルの経験を蓄えてきた。その始まりはポルシェ初の量産スポーツカー「356」の開発段階にまで遡ることになる。
この356は他とは大きく異なって見える。大型ドアを持ち、通常よりも長いホイールベース、そしてルーフもリヤに向かって少し持ち上がっている。「タイプ530」というコードネームを与えられていたが、依然としてドアは2枚。しかし1950年代の段階でポルシェは4シータースポーツカーというビジョンを持っていた。
フェリー・ポルシェ自身、スポーツカーであっても家族用のスペースが必要だと強く望んでいた。彼自身も26歳で父親となり、スポーツドライビングと同時に家族の生活も重視することになったからだ。ところがその後、ポルシェによるフル4シータースポーツカーの開発スピードは鈍化してしまう。
Porsche Type 754 T7
ポルシェ タイプ 754 T7
911の誕生前夜に試行錯誤が繰り返された754 T7
356の時代、そしてタイプ530というプロトタイプを経て、次の動きは1959年に訪れた。
「タイプ754 T7」は、フェリー・ポルシェの息子、フェルディナント・アレクサンダー・ポルシェの指揮のもとで開発。 その後登場するポルシェ911の基本的な機能や特徴は、この時点ですでに備えられている。特徴的なフロントエンドとAピラー、そしてファストバックスタイルは、その後スポーツカーのアイコンとなる存在に向けて、T7ですでに完成の域にあることが分かるはずだ。
リヤシートにより多くのスペースを捻出するため、様々な試行錯誤が繰り返された。T7をベースとして、ポルシェは2+2シーターの「T8」、フル4シーターの「T9」を並行して開発している。そして、フェリー・ポルシェは1961年にT8のさらなる開発を承認する。事実上、これこそが911誕生の瞬間だった。
Porsche 942 “Doctor’s Car”
ポルシェ 942 “ドクターズカー”
誕生日プレゼントとして贈られた928のワンオフ仕様
911のデビューから14年後となる1977年、ポルシェは後継モデル「928」を投入。FRレイアウトを持つ928は、911よりも実用に耐えうる4座を持つモデルとして登場した。
1984年、ポルシェは928により快適なバリエーションを加えることを決める。この結果、928Sの派生仕様として、フル4シーターを持つ2ドアモデル「942 ドクターズカー(Doctor’s Car)」が完成。このワンオフモデルはフェリー・ポルシェの75歳の誕生日プレゼントとして製作されたが、結局生産モデルとはならなかった。
Porsche 928 H50
ポルシェ 928 H50
2種類のボディタイプが検討されていた928の4ドア仕様
その後、928の派生仕様はさらに進化を続けている。1986年、ツッフェンハウゼンの開発部門は、異なる2種類のテールデザインを持つ4ドアモデルを検討していた。しかし広範囲に及ぶテストが続けられた後、1989年にポルシェは928の4ドア仕様の開発を断念。ボディ剛性がポルシェの求めるレベルに達しなかったのである。
2種類のプロトタイプのうち、エステートタイプのリヤエンドを持つ「928 H50」は、現在もポルシェ・ミュージアムのコレクションとして所蔵されている。
Porsche 989
ポルシェ 989
開発費の高騰により頓挫した初の4ドアスポーツ
1980 年代後半、ポルシェは最高出力300psを発揮する3.6リッターV型8気筒エンジンをフロントに搭載する4ドアモデル「989」の開発を決定する。989はポルシェ初の4ドアスポーツモデルとして、その歴史にマイルストーンを刻むことを期待されていた。
開発は順調に進められていたが、予想を超える開発費を必要とすることが明らかになった。そしてポルシェ監査役会は、1991年1月にプロジェクトの中止を決定。新型911、そしてボクスターにリソースを割かねばならなかったのだ。
それでも1990年代後半、4ドア・ポルシェのコンセプトはようやく陽の目をみることになる。2002年に4ドアSUV「カイエン」がデビュー、そして989を現代に甦らせたような4ドアサルーン「パナメーラ」が登場した。まさにポルシェの長年の夢の結実と言えるだろう。
さらに2019年、4ドア・スポーツというコンセプトは電動フルEV「タイカン」へと繋げられたのである。
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