2021年3月1日(現地)、欧州カー・オブ・ザ・イヤー事務局は、2021年度のイヤーカー(大賞)を発表。トヨタヤリスが受賞した。日本車としては2011年の日産リーフ以来、「ヤリス(ヴィッツ)」としては2000年以来、21年ぶりの受賞となる。
文/ベストカーWeb編集部 写真/トヨタ、欧州カー・オブ・ザ・イヤー事務局
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■ずらり強豪が並ぶなかで
欧州カー・オブ・ザ・イヤーは、過去12カ月の間に発売され、年間5000台以上、欧州5カ国以上で販売されているモデルが対象となる。選考は欧州の自動車ジャーナリストが担当し、名だたる名門自動車メディアが主催している、欧州で最も権威のある自動車賞のひとつ。
ヤリスの欧州仕様。40km/Lを超える強力な実用燃費を引っ提げて欧州を席捲。「もしかすると、これなら(バッテリーの充電や製造時のCO2排出量を考えると)EVは当面いらないのでは…?」と思わせる実力を持つ
一次選考を勝ち抜いた7台の中からイヤーカーが選ばれる方式をとっており、2021年度の最終選考は以下の7台。
【欧州カー・オブ・ザ・イヤー2021 最終選考車】
・Citroën C4(シトロエンC4)
・Cupra Formentor(クプラフォーメンター)
・Fiat New 500(フィアット新型500)
・Land Rover Defender(ランドローバーディフェンダー)
・Škoda Octavia(シュコダオクタヴィア)
・Toyota Yaris(トヨタヤリス)
・Volkswagen ID.3(フォルクスワーゲンID.3)
日本に正規導入されているモデルは約半数で、全体的にピュアEVをラインアップするか、もしくは強力な純ガソリン車、という傾向が見られる。そんななかで、「小型ハイブリッド車で使い勝手も高い」というヤリスの(そしてトヨタの)目指す環境性能の方向性が評価されたかたちといえる。
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■「GRヤリス」ラインアップを評価する声も
今回の選考は(ノーマル仕様の)「ヤリス」と「GRヤリス」を合わせた評価(先般実施された「日本カー・オブ・ザ・イヤー2020-2021」ではヤリスクロスも含まれたが、欧州版では含まれていない、ということ)。
欧州カー・オブ・ザ・イヤー事務局の公式サイトに掲載された選考委員のコメントによると、ハイブリッド技術や都市部での使い勝手、そして走行性能のよさを高く評価されたもよう。
【主な審査員のコメント】
「重要なセグメントにとって重要な車。トヨタは、この3気筒ハイブリッドで、車に妥協することなく排出ガスを下げるための仕事を続けている。」
「何かが起きた。トヨタ・ヤリスは、以前は信頼性が高く、燃費も良いが、かなり退屈な小さいクルマだった。しかし新しいヤリスは運転していて楽しいし、乗っていて気持ちがいいし、それなのに燃費が良くて信頼できる。」
「ヤリスはこのカテゴリーの厳しい競争の中で、最高のオールラウンダーです。ハイブリッド技術は、いまユーザーが住んでいる場所に(EVの)充電インフラ整っていない場合、CO2を削減する(すぐれた)方法です。」
最後に、このイヤーカー受賞を伝える欧州カー・オブ・ザ・イヤー事務局のプレスリリース末尾文が洒落ていたのでお伝えしたい。
「Yes, there is also the sporty 4WD 360-hpYaris GR, which has also caught the eye of many CotY jurors, and has helped to improve the image of this model. Just for fun!」(そうそう、多くのCotY(カーオブザイヤー)審査員の目に留まり、このモデルのイメージアップにも貢献しているスポーティな4WDの360馬力のヤリスGRもあります。楽しんでね!)
環境性能を熱心に追求するトヨタだからこそ、こうした「クルマの楽しさを極めるGRヤリスのようなクルマ」もラインアップすることができる。そうした姿勢も評価された
欧州カー・オブ・ザ・イヤー公式サイト(英語)
日本カー・オブ・ザ・イヤー2020-2021の受賞車はスバルレヴォーグ
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