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【GT3レースとして再出発】ドイツ・ツーリングカー選手権(DTM)2021 注目すべき理由 女性レーサーも

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【GT3レースとして再出発】ドイツ・ツーリングカー選手権(DTM)2021 注目すべき理由 女性レーサーも

レース内容が大きく変わる

text:Damien Smith(ダミアン・スミス)

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translator:Takuya Hayashi(林 汰久也)

ドイツを本拠地とするDTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)は、そのルーツであるツーリングカーとのつながりを断ち切り、世界中で好評を博しているGT3レギュレーションを採用して、今週末のモンツァで新時代の幕開けを迎える。欧州で最も権威のあるモーターレース選手権の1つであるDTMに、新たな息吹が吹き込まれたのだ。

かつては考えられなかったメルセデスとアウディの相次ぐ撤退により、古い「シルエット」のクラス1規定が廃止されたことで、DTMの運営代表であるゲルハルト・ベルガーは、新しい方向性について大きな決断を迫られていた。欧州のほぼすべての一流メーカーが製作するGT3マシンの幅広さと奥深さを考えれば、同カテゴリーを採用することは当然の選択だったと言えるだろう。

その結果、DTMの前時代から、そして欧州で盛んなGT3シーンから、おなじみのブランドと有力チームが多数参加することになった。アウディ、メルセデス、BMW、マクラーレン、ランボルギーニ、フェラーリがマシンを送り出し、ドイツをはじめ欧州各地のサーキットで8ラウンドのレースを繰り広げる。

ドライバーでは、昨年末にレッドブルのF1シートを失ったアレックス・アルボンが注目を集めている。タイ人のアルボンは、高い評価を受けているニック・キャシディと、アルファ・タウリAFコルセのフェラーリ488GT3を共有する。

アルボンは、スペシャリストが活躍するF1とはまったく異なるモータースポーツに適応しなければならないというプレッシャーにさらされている。昨年に準優勝を獲得したニコ・ミュラーもその1人で、キャシディと同様にフォーミュラEでのレースと、チーム・ロズベルグ(アウディR8)でのレースを両立させている。

しかし、スイス人のミュラーにとっては、DTMがフォーミュラEよりも優先されるため、優勝候補として注目されている。

女性ドライバーも2名参戦

他にも、元F1レーサーのティモ・グロック(ROWE レーシング:BMW M6 GT3)やクリスチャン・クリエン(JPモータースポーツ:マクラーレン720S)、ルーカス・アウアー、マルコ・ヴィットマン、ダニエル・ジュンカデラなど、おなじみのメンバーがいる。

マクシミリアン・ゲッツやケルビン・ヴァン・デル・リンデといったGT3の常連選手との対決は、今シーズンの話題の1つとなるだろう。

英国では、DTMのダブルチャンピオンであるゲイリー・パフェットが、ミュッケ・モータースポーツのメルセデスAMG GT3で参戦する。

また、DTMグリッドには2人の女性レーサーが並ぶ。23歳の元Wシリーズドライバー、エスミー・ホーキーは、T3モータースポーツのランボルギーニ・ウラカンを運転する契約に遅れてサインし、1年を通してレースに参加する予定だ。

2018年にマカオで発生したF3の大クラッシュを乗り越えたことで知られるソフィア・フローシュ(脊髄損傷から復帰)は、今年からDTMに転向してアプト・アウディR8のハンドルを握る。

DTMは今年、GT3シリーズとして順調なスタートを切りそうだ。ただし、主催者は最近、不測の事態を避けるためにルールを変更している。

DTMでは、GT3のパフォーマンスを最大限引き出すために、積極的なパフォーマンス・ルールを採用しているが、高速のモンツァでは燃料切れの恐れがあるチームもあった。そのため、55分+1周のレースを2回行うのではなく、レース時間を5分短縮し、全車がチェッカーフラッグまでたどり着けるようにした。

DTMは6月18日金曜日、モンツァで開幕する。熱狂的なファンを持つDTMにとって、忘れられない週末になることだろう。

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