短距離移動メインのユーザーがターゲット
額面通りの内容といってイイ。標準のキア・ソウルEVには64kWhの駆動用バッテリーが載るが、こちらには39.2kWhと、小容量のユニットが選ばれている。グレードはアーバンを名乗り、1度の充電で走れる距離は短いものの、低価格へ抑えられている。
【画像】都市部前提の安価グレード キア・ソウルEV アーバン 競合クラスの電動モデルと比較 全136枚
都市部など、速度域が低く短距離移動が中心のユーザーをターゲットにした、ソウルEVだ。急速にラインナップが拡充される、キアのバッテリーEV(BEV)の間口を広げることになる。
英国価格は3万2845ポンド(約528万円)から。新しい7シーターのSUV、EV9とは対極的なポジションで、安価なBEV市場をリードするキアの立場を守る役割を担う。今後、ピカントの後継モデルとなるBEVも登場するはずだが、まだ数年は先だろう。
ソウルEV アーバンは、そのひとつ上のグレード、ソウルEV エクスプローラーより約6200ポンド(約100万円)安い。それでいて、不満ない動力性能と運転のしやすさを叶えている。競争の激しいセグメントにあって、訴求力は高い。
この価格帯では最も好印象なモデルだと、英国編集部では以前からソウルEVを評価してきた。よりお手頃に設定された、ライバルも存在するとはいえ。
時代を感じさせるインテリア
新グレードの設定に合わせて、スタイリングへも僅かに手が加えられている。新しいヘッドライトやフロントグリルなどで、シャープな印象が強められた。このクラスのなかでは特徴的なスタイリングといえ、活発な雰囲気を漂わせていると思う。
新しいキア・ニロも、ぐっとモダンな見た目を得た。それでも、全長4200mm前後のBEVとして、ソウルEVはしばらく堅調な支持を集め続けられるだろう。
ただし、近年のキアのラインナップでは少々登場が古い。インテリアには硬質なプラスティック製部品が多く、スイッチ類のデザインも時代を感じさせる。2023年の同社のイメージとは合致しないことは否めない。
ダッシュボード中央にはタッチモニターが据えられ、インフォテインメント・システムを利用できるが、内容はベーシック。メニュー構造がわかりやすく、無線でアップル・カープレイへ対応する点は褒められる。
ちなみにソウルEV アーバンの場合、運転支援システムをオフにできない。制限速度を超えた時の警告音も消せない。ゆっくり走った方が航続距離を伸ばせるが。
車内空間は、ボディの見た目以上に広い。ホイールベースは30mm伸ばされプジョー2008に並ぶほど長く、四角いシルエットと相まって頭上空間にもゆとりがある。荷室容量は315Lと、このクラスとしては大きい。
最も軽快さを感じる仕様 競争力は充分
運転席からの視界は良好。市街地をキビキビと走れ、駐車も難しくない。
都会っ子に設定されたソウルEV アーバンとはいえ、流れの速い郊外の道でのロングドライブも苦手ではない。シートは座り心地が良く、乗り心地も落ち着いている。低速域では、路面によっては細かな振動を抑えきれないが。
今回の試乗では、カーブが連続する峠道をハイペースで走らせた場面もあったが、約100kmの平均で電費は6.6km/kWhまで伸びた。航続距離は259kmに届く計算となり、丁寧にアクセルペダルを傾ければ300km以上は余裕で走れそうだ。
急速充電能力は、最大100kWまで対応する。充電が切れても、長く待つ必要はない。
カーブでのボディロールは抑えられ、ステアリングホイールには適度な重み付けがあり、反応は正確。フィードバックは薄く、旋回中にパワーを掛けるとトルクステアが生じる場面もある。とはいえ、挙動は予想しやすく不安感は小さい。
駆動用バッテリーが小型化されたおかげで、車重は140kgも軽くなっている。現行のソウルEVのなかでは、最も走りに軽快さを感じる。同等の航続距離を持つBEVで比較すれば、競争力は充分といえそうだ。
キア・ソウルEV 39kWhアーバン(英国仕様)のスペック
英国価格:3万2845ポンド(約528万円)
全長:4196mm
全幅:1801mm
全高:1600mm
最高速度:154km/h
0-100km/h加速:9.9秒
航続距離:273km
電費:6.2km/kWh
CO2排出量:−g/km
車両重量:1610kg
パワートレイン:AC永久磁石同期モーター
駆動用バッテリー:39.2kWh
急速充電能力:100kW(DC)
最高出力:136ps
最大トルク:40.1kg-m
ギアボックス:シングルスピード・リダクション
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みんなのコメント
日本人をチョッパリと言って差別する国の車なんか誰が買うんだよ❗️チワワ❗️