日本に数台(?)の希少車シングルキャブピックアップ
レアな限定車からカスタムカーまで、あらゆるタイプのランドローバー「ディフェンダー」が集結したなかで、110ベースの珍しいシングルキャブピックアップを見つけました。後部に巨大な荷台をもつ珍しいスタイルだけでなく、オーナーの愛情と努力が伝わってくるような仕様となっていました。
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巨大な荷台を持つシングルキャブ
2024年4月20日に埼玉県のサイボク内特設会場で開催された「Defender Collection Owners Meeting」の会場には、約50台の新旧ランドローバー「ディフェンダー」が集結した。そんな中で気になったのが、みたこともないディフェンダー110のシングルキャブピックアップだ。
ディフェンダーは90、110、130インチの3種類のホイールベースがあり、それぞれにステーションワゴンやピックアップといったボディバリエーションが存在する。今回紹介するのは110をベースとしたピックアップで、2列シートで4ドアのダブルキャブのピックアップモデルとは異なり、シートは1列のみで、その後ろに大きな荷台を持つ珍しい1台だ。
じつはこのディフェンダー110のシングルキャブピックアップは、130ピックアップよりも荷台が広く、1t積みと、数あるラインアップの中で一番積載能力が高い。そのため通常の110ダブルキャブピックアップと区別するため、「High Capacity(高容量)」の頭文字をとって、「110 HC Pickup」という名称となっている。
日本に10台ほどしか存在しない希少車を並行輸入で入手
オーナーの斎藤さんは、このクルマの他に2代目レンジローバーも所有しており、以前からこのディフェンダー110 HC Pickupを探していたそうだ。当然日本国内で見つかるはずもなく、イギリス国内で見つけた2014年式を愛知県のサン・カーズ経由で輸入することとなった。こうして日本国内に10台程度しか存在しないと言われている110 HC Pickupを手に入れることができたのだ。
入手した当初は荷台の上に骨組みが設置され、幌が装着されていた。ところがスタイル的にはかっこいいのだが、走行中に後ろが全く見えないため、運転しづらいという理由で現在は外している。そのほか基本的にはストック状態をキープしており、ホワイトのスチールホイールに、ミシュランの7.50R16という細身のタイヤが備わるスタイルも純正のままだ。
オーナー厳選のパーツのみでカスタム
斎藤さんは数多くのパーツを所有しているが、一般的なディフェンダーとは異なり、余計なアクセサリーをゴチャゴチャ装着してもピックアップらしくないと、装着するパーツは厳選しており、フロントのアルミスキッドガードや、スノーガード、そしてモトリタのステアリングを装着している。ところが、その他にも所有しているシュノーケルやフェンダー上に装着する縞板のステップは、購入こそしたものの、似合わないためあえて装着していないそうだ。
「本当はオフロード走行やトライアルも楽しみたいんですが、このピックアップではガマンして、もっぱらオフロードは2ndレンジを使ってます」
本来であれば過酷な環境で酷使されるはずの110 HC Pickupが、これほどの状態でキープされている陰には、オーナーの愛情と努力があったのだ。
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