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ブランド初の市販BEV「キャデラック リリック」が日本デビュー! 今度のフル電動車投入計画も明らかに

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ブランド初の市販BEV「キャデラック リリック」が日本デビュー! 今度のフル電動車投入計画も明らかに

ゼネラルモーターズ・ジャパン(GMジャパン)は2025年3月7日、キャデラックブランドとしては初となる市販BEV「キャデラック リリック」の日本仕様を発表しました。販売は3月8日から開始され、デリバリーは2025年5月以降を予定しています。

新しさと伝統が息づいたエクステリア
リリックは120年以上というキャデラックの長い歴史において初となる市販型バッテリーEV(BEV)です。GMでは「事故ゼロ・排出ゼロ・混雑ゼロ」という3つのゼロを掲げており、リリックはこれらの目標実現の一端を担うモデルでもあります。アメリカでは2023年に発売され、アメリカとドイツで「ラグジュアリーカー・オブ・ザ・イヤー」をアメリカ車としては初めて受賞するなど、そのキャラクターが高く評価されているモデルです。

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リリックのエクステリアで目を引くポイントは、流麗かつ伸びやかなボディスタイルと各所に散りばめられたキャデラックらしいエレメントです。ボディ寸法は全長4995×全幅1985×全高1640mm、ホイールベース3085mmという堂々とした体躯です。ロングホイールベースでありながら5mを切る全長を実現できた秘訣は、BEV専用プラットフォームの採用によるところが大きいといいます。

また、ブラックのクリスタルシールド(フロントグリルにあたる部分)のセンターにはクリアタイプのキャデラッククレスト(エンブレム)がセットされ、縦にLED光源を並べた「バーティカルLEDヘッドライト」をキャデラックの量産モデルで初めて採用。リアまわりは1967年型エルドラドに通じるデザインテイストとするなど、キャデラックのプレミアムSUVにふさわしい新しさと風格、そしてヘリテージを感じさせるエクステリアとなっています。

日本向けモデルは全車右ハンドル。内装は美しさと先進性を感じる
一方、車内に乗り込むとその豪華さと新しさ、そしてきめ細かさにに驚かされます。キャデラックでは1997年に日本に導入されたセビルなどに右ハンドル仕様がありました。しかしそれ以降は長らく左ハンドルモデルを日本でも販売してきました。しかしリリックは右ハンドル仕様とすることで、日本での使いやすさを追求しました。

ドライバーズシートに座るとインパネの横幅の2/3ほどを占める湾曲した「33インチアドバンスドカラーLEDディスプレイ」が目に飛び込んできます。これはメーターパネルとインフォテインメントディスプレイを一体化したもので、このデザインも1960年代後半のエルドラドのインパネにインスピレーションを受けています。

またインテリアはペーパーウッド(新聞紙を再生して作られた人工素材)を多用し、一見上質なレザーに見えるシートはアニマルフリーのサスティナブル素材「Inteluxe(インタラックス)」が用いられています。さらにドアトリムにはレーザーエッチングバックライトを使ってきらめくような光の動きで車内を彩る「KOMOREBI(こもれび)」と名付けられた演出がなされるほか、インフォテインメントシステムをつかさどるクリスタルのロータリーコントローラーにはローレット加工が施されるなど、車内のどこを見ても気品と高級感を覚える出来映えです。

次に触れておきたいキャデラック リリックの特徴は車内の快適さです。車内空間は3085mmという長大なホイールベースと後席乗員の頭上までを覆うグラフスルーフのおかげで広々としています。とくに後席は数値で見ると座面後端から測るとレッグルームは約100cm、ヘッドルームは約96cmが確保されており、これはクラストップレベルの広さとなります。

またラゲッジスペースは5名乗車時で793L、2名乗車だと1722Lまで拡大できるなど、リムジンとしてもファミリーやレジャーユースにも対応できる懐の深さも兼ね備えているのです。

もうひとつ、車内における注目点が静粛性です。エンジン音がないがゆえにロードノイズなどが目立ってしまうBEVでは、車外から入ってくる騒音への対策が大きな課題です。この対策としてフロントとサイドには二重ガラスを、リアガラスは5mm厚の強化ガラスを採用し、ドアシーリングは3重にしたうえでインテリアトリムの裏には吸音材を設けるなど徹底しています。

さらにこれらの騒音対策に加えて、車体の4隅に配置した3軸加速度センサーでタイヤの振動をモニタリングししつつ、車室内のノイズを捉えるマイクセンサーを併用して不快な車外からの騒音を検知すると、AKG製のサウンドシステム(19スピーカー)と連動して騒音を打ち消す次世代のアクティブノイズキャンセレーションも採用しています。

出力、航続距離ともに優れた電動パワーユニットを採用
キャデラック リリックは最新のBEVプラットフォームとパワートレーンが採用されています。前後に1基ずつ駆動用モーターを搭載したデュアルモーター式eAWDシステムを採用し、走行状態に応じて前後独立して出力特性を制御することができます。またドライブモードは「ツアー」「スポーツ」「スノー/アイス」「マイモード」の4つが用意されています。

BEVで気になる点がバッテリー容量と航続距離です。リリックでは95.7kWhという大容量のバッテリーをシャシ床面に敷き詰めるかたちで搭載し、最大で510kmの航続距離を実現。もちろんCHAdeMO急速充電器に対応していて充電時間30分の場合、50kWでは120km、90kWなら150km分のチャージが可能です。先述のバッテリーの搭載方法による低重心化と、モーターを前後車軸のほぼ真上に配置するなどの工夫により前後重量配分50:50を実現しています。

ちなみにリリックの駆動システムは最高出力522ps、最大トルク610Nmを発生します。このハイパワー&高トルクと低重心化と前後重量配分にこだわったプラットフォームのおかげで、0→100km/h加速タイムは5.5秒という俊足ぶりです。なお、アメリカ本国ではハイパフォーマンスモデルのリリック-Vも用意されており、こちらは2026年に日本に導入する予定です。

今後のBEV展開についても言及が!
リリックの発表会では、キャデラックの今後のBEV展開についてもアナウンスがありました。3列シートを備え、エスカレードよりもひとまわり小さいSUV「ヴィスティック」、リリックよりも小型の「オプティック」、先述の「リリック-V」を2026年に日本に導入するというのです。

GMジャパンの若松 格(ただし)社長 は、このようにBEVラインナップを強化することで、「日本におけるラグジュアリーEVのトップブランドのひとつとなることを目指したい。また、ユーザーのニーズに応えるために内燃機関モデルも引き続き販売する」と言います。

リリックの登場を契機に、新たな局面に突入したと言えるキャデラック。その動向からはしばらく目が離せそうにありません。
(写真:井上雅行/永元秀和/ゼネラルモーターズ)

キャデラック リリック 主要諸元
●全長×全幅×全高:4995×1985×1640mm
●ホイールベース:3085mm
●車両重量:2650kg
●モーター:交流同期電動機
●最高出力:384kW(510ps)
●最大トルク:610Nm
●バッテリー容量:97.5kWh
●WLTPモード航続距離:510km
●駆動方式:4WD
●タイヤサイズ:275/45R21
●車両価格(税込):1100万円

[ アルバム : リリックと今後日本へ導入されるキャデラックのBEV はオリジナルサイトでご覧ください ]

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