スバ女ライターがスバルオーナーの生態をリポート
気が付けば免許を取って10年、スバル車に乗って6年目になりますが、初めてのスバル車は先代レヴォーグ(VM系)でした。もともとスバル党でもなければ、いまでもレースや古き良き名車にも興味はそこまでありません。ではなぜ2台もスバル車を乗り継いでいるのか。筆者の個人的エピソードも交えつつ、女子目線で感じるスバルの魅力についてお話していきましょう。
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使い勝手の良さと安全性能の高さでレヴォーグを購入
いまから5年前、ステーションワゴンが欲しいな~と考えていたとき、新聞の折り込みチラシでレヴォーグが目に止まりました。ステーションワゴンを新車で販売しているほかのメーカーは多くないし、輸入車も検討しましたが故障や価格も気になるので、レヴォーグの一択でした。
ステーションワゴンの魅力は、低くスタンスと長いフォルムに加えて、なによりも荷物がたくさん積めるところでした。セダンに乗り換えたいまは、やっぱりステーションワゴンは便利だったな~とあらためて思います。
購入の決め手はレヴォーグを試乗したことです。そこで初めて環境性能や安全運転支援システムのアイサイトの機能を知り、「あっ、スバル良いかも!」と思ったからです。ボディカラーはブラックにしようと考えていましたが、クルマに詳しい友人から「スバルならやっぱりブルーだよ。女の子でブルーは珍しいと思う」と言われ、ほかの人とかぶりたくなかったのでブルーを選びました。ちなみにスバルと言えばブルーだと言うことも、その当時は知りませんでした。
他ブランドとは一線を画すこだわりの走行性能に惹かれる
クルマを選ぶ基準は「カッコよくて、荷物を積むことができて、馬力があって速い!」を条件にしていましたが、日常的なランニングコストを考えて、レギュラー仕様の1.6Lモデルを購入しました(2Lモデルはハイオク仕様)。2Lよりも燃費が良い1.6Lですが、私自身はあまり燃費を気にしたことはありません。スバル車は燃費性能が決して悪いわけではありませんが、それに加えてスバルの魅力である水平対向エンジンやシンメトリカルAWDなど走行性能に重きが置かれています。
少し時代に逆行するような、ほかとは違うところにエネルギーを注いでいて、譲れない信念があるような、そんなところに惹かれました。
パーツが豊富でカスタムする楽しさや愛車への愛着が深まる
性能アップというよりもドレスアップ目的でのカスタムが多い私ですが、スバル仲間の影響がかなり大きく、参考にさせてもらうのはもちろん、自分たちでDIYする楽しさも教えてもらいました。自分のクルマを自分でいじると愛着も湧きますしね。 当時、レヴォーグはSNSのみんカラ上で盛り上がっていた車種で、情報量が多かったこともありカスタム合戦とまでは言いませんが、新しいパーツを付けていることがステータスになっていた面もあったように感じます。最近はインスタグラムから海外のカスタムを参考にして海外製品を取り寄せています。
海外の女性オーナーでツラやエアロなどをバチバチにいじっている人もいて憧れちゃいます。スバルはアフターパーツのショップも多いですし、街を走るとカスタムされたスバル車も多く見かけるので、単純に好きなクルマに乗るというより、カスタムも含めてスバル車を選んでいる人が多いのかなと感じます(目がいきがちなのかもしれませんが……)。スバル車同士すれ違いざまにどんなカスタムをしているのか目で追いかけてしまうのは筆者だけではないはずです。
また、スバル車から別のスバル車に乗り換えても、車種によっては流用できるパーツが多いのも嬉しいポイントです。先代レヴォーグと先代WRXの場合はシャーシなどがほとんど同じなので、フロントバンパーはポン付けで流用できるなんてことも可能です。アフターパーツでも、レヴォーグ用として発売されているモノが、じつはWRXにも装着できるなんてことも少なくないです。 クルマを乗り換えても思い出のパーツを流用できると、より長くそのパーツと過ごした時間が多くなるのでより愛着が湧きますよね。
溢れるスバル愛ゆえの摩訶不思議なスバルオーナーの生態
スバル車オーナーは、スバル愛が強いとよく言われますね。SNSでたびたび目にする「スバルの法則」は良い例です。スバルの法則とは駐車場に愛車を停める際、スペースがあちこち空いているにも関わらず、ほかのスバル車が停まっていたらその隣に愛車を並べるというものです。 知らない人だけど『スバル車に乗っている人に悪い人はいないはず』とまでは言いませんが、スバル車の隣なら相手も自分のクルマを傷つけるような扱いはしないだろうとか、どこか親近感や一体感を感じていて、吸い寄せられるかのようにスバル車が集まってしまうのでしょうね。
脇道やコンビニから出てきたクルマがスバル車だったら前に入れてあげようって思える、といった気持ちになれるのもあるかもしれません(メーカー関係なく親切心は忘れずにです)。
スバルのスポーツブランド「STI」がさらにマニア心を擽る
スバルの魅力を語るときに忘れてはいけないのがSTI(スバルテクニカインターナショナル)の存在です。ラリーやレースでの活動はご存じだと思いますが、コンペティションで磨き上げた知見や技術力は市販車やスポーツパーツにもフィードバックされています。
また、内外装を徹底的にカッコよく、そして走りを楽しむため高性能に仕上げたSTI仕様車もコアなスバルファン向けてラインアップされています。
大きく分けると、通常販売のカタロググレード(WRX STI 、STi version、STI Sportなど)と、生産台数・受注期間限定の特別仕様車(Sシリーズ、tuned by STI、tSなど)のコンプリートカーに分類されています。とくにSシリーズは限定台数も決められており、予想を遥かに上まわる応募が殺到して抽選販売になるほどです。
例えば、2011年に開催されたニュルブルクリンク24時間レース・SP3Tクラスの優勝を記念して作られた「S206 NBR CHALLENGE PACKAGE」。特別専用色の採用や鍛造アルミホイールの装着などによってスペシャルな仕上がりのS206に対して、さらにカーボンルーフやドライカーボン製リヤウイングを装備した限定100台という希少性もあり、発売と同時に即完売したほどです(編集部注:S206自体は標準モデルを含めて全300台限定)。
同じくWRX STI(VAB型)をベースとしたS207が2015年に、そして2017年にはS208が登場しています。普通ではなかなか手に入らないクルマだけに、購入できた人は幸せですね。まさにスバルファン垂涎のクルマです。
ただし、限定車を買えなかったからと言って諦める必要はありません! Sシリーズとまったく同じとはいきませんが、STIからはさまざまな機能パーツがラインアップされています。エアロ系やマフラー、内装をオシャレにするアイテムなど、どれもSTIのロゴ入りだったり、イメージカラーのチェリーレッドをアクセントカラーに取り入れていたりと、スバリストの心を刺激します。 そして何よりもスバル直系のブランド(連結子会社)なので、性能や安全性の面でも安心と言えるでしょう。
こだわりの水平対向エンジンなど我が道を行くスバルが好き
前述しましたが、スバルと言えばやっぱり水平対向エンジンです。低重心で回転バランスの良さなどメリットも多くある一方、直列やV型エンジンに比べて、部品点数が多く生産コストがかかるのと横に長いためエンジンルームが大きくなりがちなデメリットもあります。
それでもスバルは、独自性を保つために水平対向エンジンを採用し続けていて、いまやスバルとポルシェのみというマイノリティなエンジンですが、長いものに巻かれろとか右へ倣えみたいな姿勢ではなく、自分たちの作った物を信じて追求している姿勢がカッコいいなと感じます。
仮に水平対向エンジンを採用するのがスバルだけになっても、きっと貫き通すのではないかなと思いますし、そこまでスバルが言うなら私たちオーナーもとことんついていきます! となりそうです。スバルを選ぶ人って、あえてのアウトローみたいなところが結構好きだったりするんじゃないかなーと勝手に感じていたりもします。
スバリストはスバルのすべてに愛情を注ぐステークホルダー
根っからのスバリスト(=スバルファン)、スバオタ(=スバルオタク)、スビー(北米のスバリストの呼称)というわけではない筆者ですが、スバルのスピリットに大いに共感している点は否めません。もちろんクルマに乗ってみて、その高いスポーツ性能にも満足しています。スバルに取り憑かれた人たちは、クルマだけではなくスバルというメーカーの揺るぎない想いに引き寄せられているのではないでしょうか。
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